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【イベントレポ】JBUG広島#10 復活と再会

2022年7月9日(土)はひさしぶりのJBUGイベントです。今回は広島市内のドリーム・アーツさんでのリアル開催とFacebook配信のハイブリッド開催です。残念ながら現地にはいけませんでしたが、オンラインで参加したので、参加したレポートと感想を書いてみようと思います。

JBUGとは?

JBUGとはJapan Backlog User Groupの略で株式会社ヌーラボさんが提供するプロジェクト管理ツール「Backlog」のユーザーによるコミュニティです。2017年頃からコミュニティイベントを開催し、早い時期から福岡、神戸、岡山・・・・と地方展開も行い、すでに80回以上のイベントが行われています。特色としてはBacklogというツールの話題だけでなく、プロジェクト管理やチームづくりなど幅広いテーマを挙げてイベントを開いています。ちなみにワタクシはまだユーザーでなかった(というかBacklogを知らなかった)ころから参加しています。たぶん仕事をしているほとんどの人には刺さるお話かと思います。


JBUG広島?

JBUG広島は2018年6月に第一回のイベント開催から、年に数回の開催頻度で毎年活動を続けているJBUGの地方コミュニティのひとつです。コロナ禍になってからはアジャイル関係の有名なスピーカーを読んだりAgileJapan広島との共催イベントを開催したりと活動の幅を広げて活動を活発化し、コミュニティの世界でも数少ない元気な地方支部となっています。

JBUG広島#10 復活と再会

今回の10回目のJBUG広島はなんと2時間半の長時間にわたるイベント開催です。しかも現地にもあつまるハイブリッド開催。テーマは「復活と再会」なかなか深いテーマです。connpassのイベントページにはこうあります。

JBUG広島の根底である「皆でよりよい仕事のしかたを探そう」をベースに、激動する時代を乗り越える方法を皆で考える会にしたいと考えております。

今回はもうひとつ意味があって、ここのところJBUG広島の運営としてイベントでファシリテータを努めていたナカミチさんがヌーラボに入社して「中の人」になったためにユーザーコミュニティを引退するイベントでもあります。最後はナカミチさんの「コミュニティを運営して気づいた大切なことたち」・・・熱い回になりそうです。

セミナー「復活と再会」

今日のテーマ

今日のセミナーは今日の会場である株式会社ドリーム・アーツの帆足さんの「失敗の共有 〜復活と再会にむけて〜」とAjileJapan広島の井上さんの「プロジェクトが始まるときに考えること」の2本です。

「失敗の共有 〜復活と再会にむけて〜」より

帆足さんの「失敗の共有 〜復活と再会にむけて〜」では担当しているSaaSのサービス進化が鈍化したり、体制が不安定になったりした負のスパイラルにおちいった体験からその課題を掘り下げ、「正しくないディスカッション」「リスペクト不足」という原因にたどり着き、そこから相互理解を高め、合意形成を高めていく具体的なやり方が紹介されました。「コンセンサスゲーム」・・・チームづくりには有効そうですね。

「プロジェクトが始まるときに考えること」より

井上さんの「プロジェクトが始まるときに考えること」は最近、漠然と湧き上がった不安があったことから不安(リスク)を掘り下げ、書籍「熊とワルツを」からの言葉からリスクを「伸びしろ」と考えることで、前向きに考えられるリスクをすべて洗い出し、リスク計画を立てていったお話がありました。家族やキャリアに対する不安についても同じようにやってみたら・・・リスクに対するもやもやは書き出してみると何も解決しないけど不思議と心が軽くなる・・・という感想をもったというお話でした。

帆足さんの話も井上さんの話も困った時に使える視点というか、覚えておくと良い知見ですね。まさに「なるほど」と感じました。「正しくないディスカッション」も「リスクは伸びしろ」もまさに今日のパワーワードです。

LT大会

今回のLTは3本です。

製造業でのプロジェクトマネジメント 〜レイアウト変更〜」より

機械エンジニアの@kyokucho 1989さんの「製造業でのプロジェクトマネジメント 〜レイアウト変更〜」では部品製造業における部品加工のための生産ラインのレイアウト変更のプロジェクトの中で色々な立場などがありレイアウトがなかなか決まらないという中で会議が始まる前に各部署や工事業者ヒアリングや根回しが大事という話でした。ちゃぶ台返しとかシステム開発と同じプロジェクトマネジメントの修羅場があるのが驚きでした。

「より良いチームになるために心がけていること」より

ITインフラエンジニアの冨岡さんの「より良いチームになるために心がけていること」というテーマで、転職なんかで新しいチームにjoinするときの期待に対してどうアウトプットするかのお話でした。冨岡さんが心がけているのは①自己表現として小さくてもいいから何かアウトプットする②他者との接点の足がかりとしてSlackやTeamsに積極的に書き込んでいく③ポジティブな相互理解として相手の強み、素晴らしいところを探し出す。・・・だそうです。確かに職務経歴書だけじゃわからないことのほうが多いですね。

「自分の椅子を探そう」より

デジタルキューブでPMをやっている恩田さん(Backlogポリス)のLTは「自分の椅子を探そう」です。前職でチーム異動になったときに目の前の仕事が嫌でしょうがなかったときにやった事。少し経った時に内省をしてイヤなことをぜんぶ書き出しました。その結果、他の人の動きや考え方を理解してから自分の立ち位置を考えることにしました。チームメンバーには足りないポジションを見つけ、メンバーの強みを活かし、その結果自分ができることをし、メンバーを信じる事ができるようになって、いいチームになったそうです。

どのLTもJBUGらしく(Backlogの話が出ないww)新しい視点や視座を与えてくれる良いLTでした。でもこういう知見って共有化されることってあまりないのでホント貴重な場ですね。あとJBUGはソフトウェア開発プロジェクト以外のプロジェクトの話が聞けるのが貴重です。

7/28 JBUG SUMMER

あと今年はJBUG SUMMERが7月28日に開催されます。

コミュニティを運営して気づいた大切なことたち

JBUG広島卒業・・・

最後は今年にヌーラボに転職し広島を去るナカミチさんのお話でした。

ヒトデ型組織の解説

テーマは「ヒトデ型組織」。市谷さんのチームジャーニーに書かれていた言葉で、蜘蛛のように頭が潰されたら停止してしまうのではなく、末端までそれぞれが自律的でありながら協調的に動く・・・という組織を表しています。

ボトルベックを最小限にして、自ら考える組織を作る

論語から

こういった組織を作るにはビジョンとモチベーションとルールが大事ということで、それぞれの話をJBUGの運営を体験した話と結びつけて掘り下げていったお話でした。
論語から、TEDの「社会運動の起こし方」、フレームワークの話、権限の移譲など、さまざまな話に広がった熱いトークでした。
JBUGへの愛と情熱がこもったいい話でした。(仕事でも使える話です)

ヒトデ型組織に向かう

最後に

ハイブリッド開催をオンライン側から参加しましたが、とくに疎外感もなく、そしてオフライン側の様子もなんとなく感じられる良いイベントでした。運営の人たちのすごく色々気を配った結果だと思います。

今回のイベントはメインの2つのセミナーから3つのLT、そして中道さんの最後のお話まで、なにか裏側で繋がっている感じでイベントとして一本なにか通っている感じになっていました。偶然なのか意図したものなのかわかりませんが、」どちらにしてもすごいことだと感じました。


<JBUG>

JBUG(ジェイバグ)とは
JBUG(ジェイバグ:Japan Backlog User Group)は、Backlogユーザーによるコミュニティです。プロジェクト管理は、全ての業種/職種において必須のスキルである一方、そのノウハウが学べる場はあまり多くありません。Backlogは国内最大級のプロジェクト管理ツールであり、たくさんのユーザーがいることから、「プロジェクト管理」「仕事のうまい進め方」に関する知識やテクニック、ノウハウを学び合うことをねらいとして、JBUGが発足されました。
実体験から学んだ知見やノウハウのシェアを通し、より「働くを楽しくする」を実現したいと思っています。
またBacklogには公式YouTubeもあるのでよろしければご活用ください。
connpassページから








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