TOKYO2020 フリートドライバー日記(12)パラリンピックボランティア開始ですがオリンピック最終対応
先日オリンピックボランティアのラストと書きましたが、実は今日から立て付け的にはパラリンピックボランティアの開始です。実質的にはオリンピックの帰国対応となると思いますが、今日から気持ちを一新して取り組もうと思います。
12回目の活動
今日は通算12回目の活動です。ボランティアのマイページのシフト案内としては今日からパラリンピックのボランティアとなります。(とはいえ仕事は変わらないのですが)
築地には1時間前に到着。久しぶりに外て昼ごはんを食べます。
築地かんのさんというお店のスペシャルサービスランチを頼みました。築地デポ内のお弁当とあまり変わらないお値段でおいしく頂きました。
ディスパッチルームで手続きをすると、チェックインの窓口で今日はアクセシブルカーの講習があると案内され待つ事になりました。しばらくして講習は14時からと連絡があったので休憩室へ。
休憩室のアイスはスーパーカップ!
いただきます
アクセシブル研修
2時になって再び集まるとすでに20人ぐらい待っていて、そのグループで駐車場へ向かいました。駐車場の5階に着くと実際のアクセシブルカー(車椅子用の車)2台を使っての実習となります。
まずはスタッフの方が実際にやってみせてくれて、動作や手順を覚えます。なかなか複雑な作業です。
サイドドアからの乗降補助
まずは横のシートを乗り降りしやすいようにリモコンを使って操作する方法。障害の程度の軽い人たちが使う機能です。リモコンを使って操作する方法です。
リモコンが見つからない場合はシート横にあるスイッチを操作してこれと同じ動きをします。
後部ハッチからの車椅子乗降
後ろのハッチから車いすに乗った方を車に乗せる手順についてやります。こちらは間違えると事故になってしまうので、重要な手順です。
専用車両のヴォクシーやノアは車椅子乗り降りのために後の車高が下がります。その起動スイッチがパワースイッチの下にあり、それを押してから作業をスタートします。
ハッチをあけ、車高操作用のスイッチで車高を下げます。ゆっくりと車高が下がるので、それを確認してからスロープのロックを外し、両手を使って下げてから、前のほうにある固定ベルトを引っ張り出し車椅子の前方のフレームに装着します。ベルトのロックボタンを長押しし、自分で車椅子を押して載せます。ベルトは逆送防止のためのものであり、押してあげる力はあくまでも自力です。力がない人は少し辛い位の重さです。車椅子が乗ったら後ろの固定ワイヤーを車椅子後方に取り付け車椅子を支えながらロックボタンを押し車椅子が固定されたことを確認します。次にシートベルト装着します。そしてスロープを上げて車高を上げハッチを閉じます。
降りる時は全くその逆で、車高を下げ、スロープをおろし、シートベルトを外し、ロックを解除し後方のワイヤーを外し、前のベルトのロックを解除して、ゆっくりと車椅子を下ろし、前方固定していた安全ベルトを外し、スロープを片付け、車高上げ、後部ハッチを閉じます。
覚えるためにこれらの動作を何回も繰り返し行いました。これらの乗降装置どころではなく、車椅子にも慣れていないので、かなり戸惑いました。スイッチが少しわかりづらいので何回か繰り返し行い、人にも教えてやっと要領が掴めました。
自分が覚えたら、今度は次のグループの人たちに操作方法を教えます。他人に教えるとしっかり自分で理解できますね。
こういう訓練を行うとまさにパラリンピックが近づいていると実感します。実際の時にうまくいくかどうかはちょっと不安ですが・・
いよいよ乗車
一通り操作を覚えたので、いよいよ今日の乗車です。スマホにログインすると、今日の駐車エリアは同じ5階だったので、近くにあったノアに決めました。今日はおそらく各ホテルから空港への送迎が中心だと思いますので、荷物を運べるように大きな車にしました。今日はあまり出動は無いらしく近くにも長い時間待機している車が何台かありました。ノアやヴォクシーの場合はスライドドアが自動なのでそちらの操作も確認しました。たまに若干操作方法が違うのがあるので注意です。
予想通り出動指示はなかなかなく、7時近くになった頃にやっとANAインターコンチネンタルホテルへの出動指示がありました。ルートはいつもの首都高に乗るコースです。もうすっかり日が落ちていて、街にも帰宅途中の人たちがたくさんいました。
ANAインターコンチネンタルホテルにはすぐに到着しましたが、通常の待機所は既に埋まっているとのことで1階に停車しました。小休止をとってここで待機です。
後から来たボランティアドライバーと少し話をしましたが、やはり今日は待機だけで実際の乗車はまだないようです。カーナビにはわりとすぐにお客様乗車待ちの指示が出ましたが、乗車場スタッフに聞くと、2回の乗り場はまだ満車と言うことで直接の指示を待つことにしました。
それでも30分くらいで2階にある駐車場への案内がありました。ここのホテルは乗車案内のスタッフがいるので安心です。オリンピック期間も終わりここのスタッフも一旦解散になるようで、メンバーで記念撮影をやっていました。いろんなメンバーで構成されていましたが、なんかチームワーク良さそうな感じで楽しそうでした。フリートドライバーの場合は基本的に個人で活動するので、この辺は少しうらやましい感じです。
羽田空港へ
8時近くになって、2名のヨーロッパ系の男性2人が乗ることになりました。行き先はもちろん羽田空港です。スーツケースやギターケースなど、かなり大きな荷物をたくさん持ってきていたので、今日は大型の車にして良かったと思いました。後ろのシートを畳んでホテルの係りの人たちが荷物を全て積み込みいよいよ出発です。ステークホルダーは乗り込む直前まで乗車場のスタッフといろいろ話し込んでいました。いままでのお礼を言っているようでした。確かに乗車場のスタッフはオリンピック期間の2週間以上の間ずっと同じステークホルダーと対応してきたので顔見知りになっているのでしょう。
今日はこれがラストランとなるため、また日本を出るお客様を無事に届なければいけないので、いつもよりも慎重に運転をして首都高に乗り込みました。東京タワーの横を通りレインボーブリッジを渡り空港に向かうルートはとても綺麗なので、日本を去るステークホルダーの方々にはちょうど良いコースだと思います。
羽田空港第3ターミナルに到着し、係の人たちに案内されながら駐車場ビルの3階へ向かいました。たくさんのスタッフたちが迎えに来てくれており、スムーズにステークホルダーをおろすことができました。帰り道は駐車場のボランティアの方々から手を振ってもらい少し嬉しいというか誇らしい気持ちになりました。時間はもう9時です。もう次の活動は時間がないので築地デポに戻ることにします。
帰り道は同じ湾岸線からのルートを通って戻りましたが、レインボーブリッジから見る東京タワーはとても美しくちょっと感動的でもありました。そのあとはいつもの京橋で首都高速を降り築地デポへ帰りました。
駐車場1階にある臨時のディスパッチルーム(通称緑の部屋)へと向かいましたが、緑の部屋の大きなドアはふさがっていて外の幅広い通路にの端にテーブルとパソコン1台置いてスタッフが対応していました。そこで帰着の処理をしてもらってから5階にあがり車を止めて、点検や後片付けをして管理棟に戻りました。
今日までがオリンピック関連の輸送の最終日ということで、もうバスも動いていないため築地デポの駐車場はいつもより人が少なく、とても寂しい感じになっています。管理棟の廊下もあまり人がおらず、食堂もまばらになっていて寂しい感じでした。
まさに今日はオリンピックのホントの最終日と言う感じでした。
次はパラリンピックです。
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