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コミュニティのDXを目撃した一日〜JAWS PANKRATION 2021で感じた未来

さきほど・・・2021年11月21日(日)12時15分ころAWS(Amazon Web Service)の日本のユーザーコミュニティJAWS-UGが前日の昼から24時間連続で主催をした「JAWS PANKRATION 2021」が組織委員会リーダーの吉江さんの挨拶で無事・・・・配信ダウンも地震発生も無く・・・閉幕しました。組織委員会をはじめとする運営の皆様、そして世界中から登壇された皆様、さらに24時間視聴し続けた方々もお疲れさまでした。そしてありがとうございました。

たいしたことは書けないと思いますが、それでもこの歴史的なイベントを書き残さずにも居られないので、参加したレポートと言うか、このイベントに感じた事を書いてみようと思います。

JAWS PANKRATION 2021とは?

JAWS-UG?

全く知らない人の為に情報を整理します。
まずJAWS-UGは世界最大のクラウドコンピューティングサービスであるAmazon Web Serviceの日本におけるユーザーコミュニティです。ITサービスのユーザーコミュニティとしては先駆け的存在で、すでに10年以上の活動実績、そして専門支部や地方支部は70を超え、何万人もの人が参加しています。こないだ聞いたらコミュニティ運営のSlackに1000人以上が参加しているそうです。普通のコミュニティなら1000人のメンバーというだけでもすごい事です。さすがJAWS-UG、桁が違います。

JAWS-UG全体としてのイベント

そのJAWS-UGは各支部主催のたくさんのイベントを開催しているのですが、この「JAWS PANKRATION 2021」はコミュニティ全体として開催されているイベントです。JAWS-UG全体としてのイベントと言えば春頃に毎年行われている年次イベントの「JAWS DAYS」がありますが、それとは別に開催されるイベントです。

「JAWS PANKRATION 2021」の前身は昨年コロナ禍の中で開催された「JAWS SONIC 2020 & MIDNIGHT JAWS 2020」です。このイベントはコロナ禍の中で試行錯誤しながら活動している各支部の活動を全体で盛り上げていこうという趣旨で、まるで音楽フェスのように盛り上がろうと「Rave-Up!」というテーマで、まさにお祭りとして開催したと開催の用紙に書かれていました。

昨年のこの「JAWS SONIC 2020 & MIDNIGHT JAWS 2020」も視聴させていただきましたが、確かに内容的にも各支部の紹介的なものが中心で、朝方には「パワポカラオケ」とか「真夏のクラウド運動会」と言ったお祭り企画で深夜早朝に異常なテンションで盛り上がり、見ているだけでも、ものすごく楽しかった記憶があります。(家族には迷惑でしたが)


JAWS PANKRATION 2021の意義

「JAWS PANKRATION 2021」は「お祭り」であった「JAWS SONIC 2020 & MIDNIGHT JAWS 2020」とはまったく趣旨が違います。(そう書いてあります)
今回のイベントは「世界中のAWSユーザーの様子を地球の自転とともにフォロー・ザ・サン形式でお届けする」・・・全地球的なイベントなのです。
要するに・・・・

日本のコミュニティが主体となって全地球的イベントを開催

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・・・・これってすごい事ですよね!!

日本のコミュニティと言えば日本国内にクローズしたものか、アメリカ本国で主催する組織のひとつとしての活動であって、国際的な交流と言っても本社のすごい人がスピーカーとして登壇するだとか、アメリカのイベントを日本に紹介するものくらいしか無かった印象(あったらスミマセン)でした。

それが「世界に発信」なんて、「JAWS-UGはどんだけどえりゃ−こと考えてんの!!」といった感じで思わずのけぞりました。

まるで田舎の攘夷志士が坂本龍馬に出会った時くらいの衝撃

すげーぜよ


「PANKRATION」という言葉を聞くと格闘技イベントみたいですが、ギリシャ語で「全力」という意味でもあるそうです。そして今回のテーマは「Up till Down」・・・ぶっ倒れるまで全力を出して、何度でも立ち上がる・・・

まさに『 倒れるなら前のめり』

・・・・ここからは勝手な解釈ですが、やっぱりコミュニティというのは広ければ広いほうが良いと思っています。それはコミュニティって実践に基づいた技術的なノウハウを共有する事も大事なことなのですが、それと同時に「同志」とつながる場所でもあると想います。クラウドとか新しいことに挑んでいると「職場」とか「会社」という小さな器の中だけでは、孤立して孤独になってしまうことがあります。それを「社外」に活動を広げ、同じテーマに取り組む「仲間」が居ること、そしてその人達の汗や志や努力を知ることで自分に勇気を与えてくれる場所でもあるからです。

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そう考えると「日本」という小さな器だけでなく、全地球という広い場所で同じように取り組んでいる「同志」と交流することで、その存在を感じ、もっと多くの勇気をもらうことも出来るのではないか?

そんな期待をしてしまいます。

もしかしたら死ぬほどあるAWSの機能の中で、日本には居ないくらいの超絶マイナーなものを愛する自分と同じ「変態仲間」が、全世界だったら見つかるかもしれません。超マイナーな機能の「全世界専門支部」ができたら、それで救われる人や、成長できる人が居たら嬉しくてしょうがないです。

時空を超えるイベント

今回の開催の下地となったものを、他人なのに勝手に推測すると「リモート」と「時間」というのがあると思います。

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まずは昨年来のコロナ禍で世の中が一変し、リモートでのコミュニケーションを中心にせざるを得なくなりました。これは昨年の「JAWS SONIC 2020 & MIDNIGHT JAWS 2020」の趣旨説明にも書かれていましたが、逆に場所の確保とか、参加者の移動といったオフラインイベント特有の障壁を取り払い、むしろイベントは開催しやすくなりました。最初の頃の情シス支部なんかが思い出に残っていますが、よそから見てもJAWS-UGさんはこのチェンジをうまく出来ていた感じです。
参加者側からみたら、これは「どこに居ても参加できる」事になります。いままで地方支部が無くて勉強会に参加できなかった人も、パソコンとネットさえあれば・・・いや、スマホさえあれば簡単に参加できるようになりました。
結果(JAWSだったかは正確に覚えていませんが)気がついてみたら、海外在住からの参加者が現れたり、海外から登壇してもらったり、南極の基地から登壇してもらったり・・・・ということも出来るようになっていました・・・・・今考えてみれば今回の伏線?でしょうか。

考えてみればリモート開催に日本も海外もない

そして、もうひとつのファクター「時間」です。海外と日本ではタイムゾーンが大きく異なります。でも24時間開催するのであれば、その問題は一気に解消です。これは昨年の「JAWS SONIC 2020 & MIDNIGHT JAWS 2020」が開催されたという実績が大きいと思います。あれは単なるお祭りではなかった・・・・大事な一歩だったんですね。

こうして、いろいろあって時空を超えた地道な活動が今回の「JAWS PANKRATION 2021」に繋がっていると想います。

これは大きな変革・・・・時代が動いた感じです。
(勝手に妄想して盛り上がっています)


言葉の壁をテクノロジーで超えたイベント

「全世界へ発信!」と言っても我々日本人には巨大な言語という壁があります。「日本語」というグローバルで見たら超マイナー言語を母国語とする我々にとってはこの壁はなかなか超えられ無いものでした。「英語を話せばいいじゃん!」って言われても、なかなか超えられないですよね。

通訳さんを雇うと言っても多額の費用がかかり、いくら超巨大コミュニティのJAWS-UGでもコミュニティごときでは賄うことは困難です

だから世界中へ発信と言っても、従来はこの壁を超えられませんでした。

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しかし今回の「JAWS PANKRATION 2021」では自動翻訳デバイスである「ポケトーク」をスピーカー全員に配布しての「全セッション自動翻訳」での実施・・・・でした。

ポケトークの性能が素晴らしいのは知っていましたが、さすがに講演の内容を同時に翻訳できるまでに至っていないというのが認識です。現にオリンピックボランティアでちょっと翻訳機を使ってみましたがペラペラ喋られたらひとたまりもありませんでした。

・・・・・・正直、にわかには信じられませんでした。


実際にイベントが始まってみてその考えは変わりました。

スピーカーが自動翻訳を意識して話をしていました。講演は日本語で話すのですが、曖昧な言葉は使用せず、ゆっくりと明確に話すことで正しく翻訳される事を意識してみなさん話をしていました。



発想の転換ですね。自動翻訳の仕組みにすべてを期待して「無理」というのではなく、現在使える機能や性能に合わせて「運用」を組み直し、実行する・・・・まさにクラウドを活用する際に必要なマインドです。

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実際に外国のスピーカーのセッションも聞いてみましたが、そのセッションテーマについてある程度の知識があれば充分理解できるレベルだったと感じました。ところどころ単語は変な翻訳はされていましたが、前後の文脈を理解できていればなんとかフォローできました。

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テクノロジで言葉の壁を超えました


未来への期待

この「JAWS PANKRATION 2021」はコミュニティの世界にとって大きな一歩だった思います。JAWS-UGのこのイベントの次回開催は参加国も参加地域も人数も増えてくれると嬉しいです。
そして、こういったイベントが他のコミュニティでもどんどん開かれるようになって、そして色んな国のコミュニティのイベントに自分が参加できるようになる・・・・そんな未来にワクワクしかしません。

まさに今が開国の時・・・そう感じています。

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