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スタートアップに向いている性格

メンバーと雑談していてふと質問されたので、自分なりに言語化してみました。スタートアップは向き不向きがハッキリしていると思っています。

あいまい耐性が高い

スタートアップは0から会社を立ち上げています。
歴史ある会社に当たり前のように存在している業務マニュアルや就業規則、その他全てのドキュメントは、最初からそこにあったわけではなく誰かが長い時間をかけて作ってきたものです。
0から会社を立ち上げて、事業に全力集中し爆発的成長を目指すスタートアップにそのあたりのドキュメントを整備する余裕はありません。
むしろそんなことをしていたら砂時計の砂が尽きて死んでしまうケースもあります。

なので、発生する事象の大半が例外になり、その時々で意思決定と実行がなされることになります。結果として同じ事象に対しても先月と結果が異なったり人によって待遇が違う、などあいまいなことが多数起こります。
そこが気になってストレスを感じる人はスタートアップに向いていません。
人は人、昔は昔、今は今、と割り切って今と未来の事象だけに目を向けられる人が向いています。

無いものを数えない、有るものを数える

スタートアップには無いものが無限にあります。
建築物に例えてみると、一般の企業が立派なオフィスビルだとしたら、スタートアップは荒れ地に手作りの小屋を建てていくようなものです。
エレベーターは愚かエントランスも表札も無ければ、電気もガスも自分で引いてくるところから始まります。
当たり前にあるはずのものが何もありません。
だから無いものを数えると非常に辛い思いをします。

一方で有るものは最初0なのですが、0が1になり5になり10になっていくのを1つずつ自分の目で見て肌で感じることができます。
地面しか無かったところに一本の杭が立つ、草を敷き詰めて床ができる、骨組みを組んで茅葺きの屋根がついて雨風をしのげる、テレビ番組で見る無人島生活のような状態で、1からすごい勢いで有るものが増えていくのを楽しめるのはスタートアップの醍醐味です。

小さな成功を大きく捉えられる

創業5年で上場、などものすごく大きく見える成功でも、日々目の前に見える変化はすごく小さいものです。
キャンセル率が0.1%下がった、とか契約が1件取れた、とか名前を聞いたことがある企業から初めて問い合わせがあった、とかユーザーから喜びのご意見を1件もらった、とか。そういう小さな変化の積み重ねが後で振り返ると大きな変化に見えています。
人の子供があっという間に育つのと同じで、育てている方と周りで見ている人の見え方は全く違います。
だから小さな成功を卑屈にならず全力で喜べる人の方が自己を肯定することができ、スタートアップで長く健康な状態を保つことができます。スタートアップに向いています。

さて、ファンタラクティブはと言えば今の所スタートアップほど急速かつ爆発的な成長をしていないので、成長と整備のバランスを取っている会社だと思います。なので今日書いた話が自社に当てはまるとは思っていません。
個人と会社のマッチングはお互いに多様で今持っている価値観が合えば良い。合わないことがわかるのもまた良い。スタートアップは合う合わないがハッキリしているところが魅力の1つだなと感じています。

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