12「稼ぎの感覚、消費の感覚」

 確定申告を済ませ、げんなりしている。税理士事務所からの報告によると、四月以降に、また膨大な額の税金を徴収される。今まではずっと、自分で確定申告を済ませ、三月頃に還付金をもらう、というのが常だった。それをやる暇があったし、源泉徴収された税金から還付金が発生するほどの貧乏小説家であったということだ。大企業の役員くらいの税金をもっていかれるなら、経費として計上できる消費をもっとしておけばよかったと、当然のように思う。しかしながら、どう使えばよいかはわからない。経費どうこうの前に、そもそもあまり金を使わない。

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