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終わりを意識する  by keisuke.


僕が初めて、動画を作り始めた時に見た動画。

まだ、Youtubeという文化が根付く前に見た動画。

本当に、こんな生き方がしたいと12年前に思わせてくれました。


全文はこちら。

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~人であふれた駐車場~

私は大学を卒業後、就職した会社をたった一日でやめました

何のために働くのか、どうしても分からなかったのです。その答えを見つけるために、自分で仕事をはじめました。

わからないながらも必死で働きましたが、何かがうまくいきません。

いつも中途半端で、本気になれない自分がいました。

夢を持つことができないまま、ただ毎日を過ごしていました。

当時、私は事務所のある新宿まで、毎日車で通っていました。

近くの駐車場には、六十を過ぎたくらいの管理人のおじさんがいました。

「おはようございます! 今日も天気でいい一日ですね」

おじさんはいつも明るい笑顔で、

年齢に似合わずシャキシャキと仕事をこなしています。

ある日駐車場についたら、外はひどい土砂降りになっていました。

困ったなあと車から降りられずにいると、おじさんが走ってきました。

「傘忘れたんじゃない?これ持っていきなよ」

「でもそれって、おじさんの傘でしょ?」

「私のことは気にしなくていいんですよ」

おじさんはいつもこんな調子で、お客さんのことばかり考えてくれる人でした。

駐車場は満車になることも多く、おじさんはいつも看板の前であやまっていました。

「満車です。申し訳ありません」

「やっと見つけたのに、困るんだよ!」

中には文句をいう人までいます。

「本当に申し訳ありません」

おじさんはいつも車が見えなくなるまで、少し薄くなった白髪頭を下げ続けていました。

ある日、いつもと同じように車を止めようとしたとき、おじさんの笑顔がないことに気づきました。

「実は今週いっぱいで、この仕事をやめることになったんです」

「え!?どうしてですか?」

「妻が肺を患っているんです。空気のきれいな田舎で二人でのんびりと暮らすことにしました。これまで本当にいろいろとお世話になりました」

そういっておじさんは、深々と頭を下げました。

「お世話になったのは、こっちのほうですよ」

私は何ともいえない寂しさをおぼえました今日が最後というその日、私はおじさんへのちょっとした感謝の気持ちで、手みやげを持っていきました。

そして駐車場についたとき、信じられない光景を目にしたのです。

小さなプレハブの管理人室の窓からは、中がまったく見えません。

色とりどりの花束がつみ上げられていたからです。

ドアの横には1メートル以上の高さになるほど、おみやげがつみ重ねられています。

たくさんの花束とプレゼントに彩られて、管理人室はまるでおとぎの国の家のように見えます。

駐車場の中は、たくさんの人でごった返し、あちこちから声が聞こえてきます。

「おじさん、いつも傘を貸してくれてありがとう!」

「あのとき荷物を運んでくれて、とても助かりました!」

「おじさんに、あいさつの大切さを教えてもらいました」

人ごみの中には、笑顔のおじさんがいました。

みんなが次々と、おじさんと写真を撮っています。

おじさんと握手をして、ハンカチで目を覆っている人もいます。

おじさんは一人ひとり目を合わせ、何度も何度もうなずいていました。

私は列の最後にならんで、おじさんと話す機会を待ちました。

「おじさんにはいつも感謝しています。毎朝とても気持ちよく仕事に取りかかることが出来ました」

「いえいえ、私は何もしていませんよ。私にできることはあいさつをすることと、あやまることぐらいです。でも私はいつも、自分が今やっている仕事を楽しみたい、そう思っているだけなんです」

「仕事の最後の日、自分がこれまでどのように仕事に関わってきたのかをまわりの人が教えてくれる。つまらない仕事なんかない。仕事に関わる人の姿勢が、仕事を面白くしたりつまらなくしたりするんだ」

私はそんなことを、おじさんから学びました。

働くすべての人が、働くことの本当に意味に気づき、

輝いた人生を送るきっかけになりますように。

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久しぶりに見て、心があったかくなって涙が出そうになった。

この話は、もう12年前に出版された本の中にあるストーリーを動画化された本で、今時の言い方でインフルエンサーの方々がいう「信頼残高」のお話。

いま、新型コロナの時代には「どう人として生きていきたい」のか?

そして、「仲間等とどう働きたいのか?」と問われている気がする。

久しぶりに見て、この動画の本質が12年前に感じていたことよりも、今は、さらに深まって見えた。歳を重ねて、いろいろ経験した中で、思うことは、


「終わり」を意識するって大切です。


                                                 keisuke.

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