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山口・防府旅行記 ~眼鏡の始まりと終わりの地を巡る~ 3日目、防府玉祖神社眼鏡供養

ついに旅の最終目的地、山口県防府にある玉祖神社の眼鏡供養に向かいます。
行程、目的などはこちらを。


初日は行程に示した通りおまけです。

2日目「宇部新川・山口・湯田温泉」はこちらを。


3日目、防府周防一宮玉祖神社、眼鏡供養へ

3日目は最終日、旅の最大の目的でもある玉祖神社へ眼鏡供養のご神事を見に行く。いよいよ眼鏡がそのお役目を終え、最後を迎える、眼鏡の最後の地の一つである。

防府玉祖神社へは…。

 防府にある、周防国一宮、玉祖(たまのお)神社での祭事が毎年4月上旬にある。その祭事「玉の祭」の中で「眼鏡供養」のご神事が行われるので、それを見に行くのが今回の旅の目的。そこで故人の眼鏡を供養してもらうわけです。
 で、そのスケジュールですが10時40分にお祭りがスタート。…東京からだと間に合わないので山口県内に前泊。さらに行く前に注意しておかなければならないのはこの玉祖神社、交通の手段がない。防府駅からはとても歩ける距離ではなく、バスなどの交通手段は付近を通ってない。なので、レンタサイクルかタクシー、レンタカーになる。晴れてればレンタサイクルで何の問題もないのだが、雨になるとかなり面倒。レンタカーで問題ないっちゃ問題ないのであろうけれども、玉祖神社の駐車事情が分かりづらい(駐車場はあるのだろうけれども一杯は怖い)。タクシーは一番無難だが、玉祖神社でのタイムロスがなぁ。まぁ、雨の場合は交通費がかかるのと時間がかかるのはあきらめるしかないのだが。レンタサイクルを事前にネットや約することをお勧めしておきます。その後の移動も小回りが利くのでね。

防府駅から自転車で20分かからない程度の距離

ちなみに湯田温泉からはそれほどの時間はかからない。ちょっとした新山口での乗り換えのタイミングにお土産なんかも買えたりする。お土産は新山口駅が防府駅、徳山駅と比較しても一番駅では充実してたかな。

防府からレンタサイクルもろもろの手続きの時間入れて10:50玉祖神社到着、11時からもろもろの祭事、その中で11時40分眼鏡のおたきあげ、12時ごろ終了という予定である。

玉祖神社玉の祭 眼鏡のおたきあげ

白狐が湯治してたという伝説の湯田温泉を後にしていよいよ、防府の玉祖神社へ。この日は9時に宿をチェックアウトで済むのでプリキュア見てゆっくり宿を出るで徒歩8分で湯田温泉の駅へ。10時からは無料の足湯も楽しめる駅ですが、この日はまだ営業時間外。

わかりやすく白狐の駅で観光地感がある
街はこちらのほうが大きいが、観光地への立地等で駅は山口のほうが大きかった

新山口でお土産を買いつつ山口線との別れを惜しみ

気動車3、4両編成が多いので早めに駅に行って座席確保をお勧めします

たどり着いたのは防府の駅。種田山頭火の象がお出迎えしてくれますが、ちゃんと眼鏡かけてます。

防府駅前の山頭火像(眼鏡)

天気も良く絶好のサイクリング日和で自転車を踏むこと20分、ある種眼鏡の聖地、眼鏡の終わりの地周防国一宮玉祖神社へ到着。

参道入り口
入口
社殿

 玉祖神社(たまのおやじんじゃ)は、山口県防府市大崎にある神社。式内社、周防国一宮。旧社格は国幣中社で、現在は神社本庁の別表神社。同市内にある同名の神社3社、およびかつてレンズ関係の神社である、大阪府八尾市にある玉祖神社は当社から勧請を受けたとされ、当社はこれら玉祖神社の総本社である。
 祭神は玉祖命(たまのおやのみこと) - 玉祖連の祖神とされる。岩戸隠れの際に勾玉を作った神であることから宝石関係者、レンズのことを「玉」ということから眼鏡関係者、水晶を使用することから時計関係者より信仰を集める。このことから春に行われる玉の祭りでは眼鏡供養が行われているのである。実際知る人ぞ知るお祭りで全世界の氷室の天地コラボ眼鏡限定バージョンを持つ人間の少なくても4%以上の人間が今年のこのお祭りに足を運んだらしい。

あとは鶏が有名かな。

天然記念物に指定されている黒柏鶏発祥の地とも言われ、境内には顕彰碑が建つ。また、境内で数匹が飼育されている。

さて眼鏡供養である。
故人の眼鏡にまず境内をたくさん見せてあげる。本人は来ることがついぞできなかったものの眼鏡のレンズ関連の神社までこれたのだ、このおたきあげで成仏してもらおう。

ついに眼鏡が聖地に到着

ふと境内を見回すと、普通の神社にははない、何かを発見。

近寄ってみると、それは眼鏡の山でした。

これ本当に燃やすんだと思いつつ

その山を故人の眼鏡に見せつつ
そっと供えて
手を合わせてまいりました。

11時から祭事が始まり、中で巫女さんがなんや儀式をしておりましたが、コロナの影響で神殿に入れるのは関係者のみ。外で眺めながら待ちます。

11時半ごろに神殿での儀式が終わり、11時40分より眼鏡供養の祭事、玉の祭のメインのおたきあげがいよいよ始まる(神事と祭事という表記が入り混じってますが、どっちが正解なのかわからないのでご容赦を)。

神主さんが二人あらわれ
聖なる炎を放つ!
萌える燃える眼鏡

だいじょうぶなのか?本当にコレ?
聖なる炎に浄化され今まさに最後の時を迎えようとする眼鏡たち。そんな空気になく鶏たち!まさに眼鏡の最後の時である。お役目を終えためがねたちがおたきあげられ、煙とともに空に上ってゆく様はものすごいものがありました。キリスト教徒の故人にこれで魂の浄化というのもなんですが、少しは魂の浄化を手伝えたのではないでしょうか?それにしてもすごい光景でした。この炎と空気、眼鏡のプラスチックとか焼いててやばいんでないの?とかいうのは無粋というものでしょう。できればおたきあげの煙の先、大空に故人の笑顔を思い浮かべてさわやかに締めるべきでしょう。どう考えてもえづらがさわやかではないおっさんなんだけれどもね、故人は。

この後、県の無形文化財に指定されている占手神事(うらてしんじ)が奉納され、お祭りは終わりに近づく。ときより眼鏡の破裂音らしき音や、にわとりの騒ぐ声もしたが、無事終了。

占手神事

そして境内の玉の祭りのおたきあげがあった場所に再び向かってみると

散乱する眼鏡と燃え残り変色したレンズが印象的でした。

全てが真っ白に燃え尽きておりました。故人である夜羽根さんの眼鏡も最早判別ができず、いよいよお別れをしたのだなぁと思いました。大好きなたくさんの眼鏡に囲まれて天に昇っていったんだから、満足してくれよ、ここまでしたんだから、と思い、再び手を合わせ、冥福を祈らせていただきました。

終わりに

 また、あちしとしても、キリスト教徒である故人の眼鏡とともに、日本のキリスト教徒眼鏡の始まりの地を巡り、一人の眼鏡っ娘好きな眼鏡の男の眼鏡の最期をみとるということができたのは非常に貴重な体験をさせていただいたと思い、出会いと縁に感謝をいたします。
 そんな眼鏡旅行記でした。またあらためて何かあれば眼鏡旅行としてはなんか考えます、奈良の壺阪とかとともに。

蛇足:残りの防府旅行メモ程度の旅行記

 きれいに終わっとけばいいんですが、実際この時点で正午、まだまだ旅行半日あるのでそれも最後に旅行記として付け足しておきたいと思います。別でまとめればいいじゃんというのもあるでしょうが、やだよ、めんどくせぇ。

防府天満宮・毛利氏庭園・周防国分寺

めんどくせぇので3つともまとめるが、実際防府の観光地は玉祖神社以外メインどころはほぼまとまっている。そのため観光もしやすく残り半日でも余裕で回れるのである。
まずは防府天満宮

春風桜

日本三大天満宮の一つで日本で最初に創建された天満宮。そこそこにでかい天満宮で茶室などもあり、風情がある。防府に来たらば、まずふつうは寄るよね?ってスポット。長い石段を上った先にあるのでみはらしもよく、見どころも多い。時間の関係で茶室や庭園資料館には寄れなかったけれどもじっくり回ればそれなりに時間のかかるスポット。五重塔を建造しようとして資金がショート(幕末)したという、春風桜からは防府の街を一望できてなかなか素晴らしい。


ラーメン

お昼は防府天満宮のそばにある中華料理屋でラーメン。防府では有名な緑の麺のラーメン。オコイサン(漢字は忘れた)というところのラーメンで660円。緑の麺は野菜の練りこみ。にらとかではない感じでさっぱりとしてておいしい。ビジュアルだけのラーメンではなく、うん、これいいな、って思えるラーメンなので是非に。

次に向かったのが国分寺を通過して毛利氏庭園

防府天満宮から歩けなくはないけれども、レンタサイクルならあっという間です。

毛利氏の資料館と一体になった庭園と家屋が見学できます。毛利というと戦国のイメージですがここは幕末から明治のもの。思わず、庭園のほうの写真ばかり取ってしまいましたが、明治初期の洋風文化を積極的に取り入れた近大和風建築の粋ともいえる建物も魅力的で、見どころ満載です。ここも千葉31期の元競輪選手井上馨が大活躍したところらしいです。小高い丘から防府の街を眺めるように立っております。実際には庭が広すぎて町は見えないけれどもね。そりゃぁ、ライバルは兼六園と言いたくなるのもわからなくはない。いや、兼六園にはかなわないけれども。兼六園、後楽園と比較するならこちらは幕末から明治なので、その違いと楽しむのが面白いと思います。

最後は周防国分寺

毛利氏庭園と防府天満宮の間にある国分寺。創建当時の伽藍が今もなお残る(すべてではないが)非常に貴重な国分寺です。現在の寺域は古代の旧寺域をほぼ残す。西大寺との本寺・末寺関係や大内、毛利からの手厚い保護を受けて法灯が維持されており、古代の創建期から現在まで寺域が同じ規模で残る点、また創建期の金堂を踏襲して大規模な金堂が残る点で全国の国分寺の中でも珍しい例として注目される。また門前を東西に近世山陽道が通るほか、付近では南西に周防国衙跡が立地し、古くから政治的・文化的中心地であったことが知られる。

そして最後は防府競輪場!防府を訪れた際にここを訪れないのであれば、普通は何のためにここまで来たの?と言われてもおかしくないほどの有名施設で、戦後の防府市の再建のシンボルである。

防府競輪場

第35回幸せますカップガールズ競輪S級シリーズに参戦!この日はちょうどガールズ競輪とS級シリーズという上位カテゴリーのある競輪の決勝が行われており遊びに行ってくる。結論から言うと、どう考えても佐々木ろうきの完全試合をどっかのテレビで見てたほうが正解であったな。

防府競輪場
全国トップクラスのぼろいひなびた競輪場



・・・どうやって今行くんだよ
、この競輪場!ほとんどの競輪場は駅から無料バスがあったりするのであるが、ここはなし。雨が降ったらレンタサイクルも使えねぇ。あちしらは国分寺がすぐそばなのでそこから流れるようにレンタサイクルでここまで来る。


地元民以外これねぇじゃねぇかと思ったところ、駐車場は満車!地元に愛されてるんだねぇ。あちしらも国分寺からレンタサイクルで来て、満車に近い駐輪場に自転車止めてレッツ勝負!初心者連れてきたんだしええかっこ見せるぞ!ちゃんととらせてあげるぞ!

3万円、280円、350円。三万まで荒れろとは言わないが、
わざわざ新幹線で万単位の金かけて山口まで来て100円を300円にしても何も面白くない。

ちゃうねん?何、この結果?到着して最初のレースで硬いはずの競輪場で大荒れ。かっこよいといこ見せようとしてドツボにはまる、これぞ博打よ!ばくち打ちとして最高のオチだね!そんなオチはいらねぇ、金をよこせ!

最後メモ的な帰りのルートのお話。

防府から帰るにあたって、

  • 酒飲むなら防府駅が一番妥当で使いやすいです。

  • お土産買うなら新山口まで戻るのが充実してます

  • お金ケチるなら徳山まで出るのが300円程度安いです。

時間はどれ使ってもほぼ変わりません、ダイヤ次第です。新山口と徳山は駅の中にお土産屋はありますが、酒屋なのどちょい飲みとか、ご飯屋はないと思ったほうがいいです。今回帰りが日曜日だったので、街に出ても空いてるお店が少ないのもあってそこらへんはちょいと焦りました。

そんなこんなで

2泊3日、宮島ー岩国ー宇部新川ー山口ー湯田温泉ー防府とめぐる「アニメ聖地巡礼と眼鏡の始まりと終わりを巡る山口大内めぐりと競輪の温泉旅」を回ってまいりました。すべてにおいて楽しかったです。

意地で徳山で新幹線町の間に車エビを食った

 最後には徳山で意地で車海老も食らうことに成功し、グルメの面でも大成功だったといえるでしょう。実際に巡ってみて感想としては、勉強になったし楽しかったし、ついに来ることができた眼鏡供養のお祭りは眼鏡を焼いているだけと言われれば言葉どうりなのだけれども、実際に目の前で見るとそれは来てよかったなぁと思えるものでした。これを紹介し、皆様をだまくらかして連れ出すに広めるにはどうすればいいのか考えたところ、宇部新川に白羽の矢が立ち、実際に回ってみたところアニメの力は偉大ですごく楽しかった、というのも収穫で、自信を持て皆様にお勧めできる旅になりました。

 もとより計画していた旅行ですが、図らずして、眼鏡のおたき上げに眼鏡を実際に収めることになったのも驚きではありますが、これも何かのめぐりあわせなのかもしれません。お悔やみを申し上げるとともに亡くなられました夜羽根さんにこの旅を捧げます、完全に後付ですけれどもね。

新幹線のみ


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