一日一知 人格⑨

HTPテスト

HTPテスト:紙に絵を描いてもらい、そこに表現された内容からクライエントのパーソナリティや心理的特徴を読み取る描画法の心理検査。
HTPとは、(HOUSE)、(TREE)、(PERSON)の頭文字。

家:家族に対するイメージや家庭環境を反映する
木:言語化が難しいような無意識的自己像や感情、欲求、エネルギーを反映する
人:意識的な自己像や感情、もしくは養育者などの重要な人物に対するイメージや人間関係全体に対するイメージなどを反映する

HTPテストの特徴

HTPテストを含む描画法は、心理検査の中でも無意識的な部分を捉えることのできる投影法に分類される。
そのため、クライエントの意識の部分を把握することのできる質問紙法やアセスメント面接と組み合わせることで、より全体的なクライエントの状態像をつかむことができる。
また、絵を描いて表現をするということ自体に言語化できない想いを外に吐き出すことで、カタルシスという治療効果が見込めることも大きな特徴。

HTPテストのやり方

HTPテストは、まず実施前に「絵の上手・下手を調べる検査ではないこと」「できるだけ上手に描いてもらうこと」「何かモデルのあるものをそっくりに描く模写ではないこと」を伝える。

【HTPテストに必要な道具】

  • B5またはA4の画用紙3枚

  • 鉛筆

  • 消しゴム

この3枚の画用紙では、1枚目に家、2枚目に木、3枚目に人を描いてもらう。
この時の注意点として、画用紙をクライエントに渡す際には、家の絵を描くときには横向き、木の絵と人の絵は縦向きに。
クライエントが描画をしている最中には、そのような順番で書いたか、気になるような言動をしていないか、描き出しと書き終わりの時間の記録を取る。
クライエントが木の描画を終えた後、PDI(Post Drawing Interrogation)と呼ばれる絵の気になった点についての質問や、絵についての感想について訊き、その記録を取る。


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