一日一知

金融用語集


官製相場は、政府が主導する相場をいいます。これは、日本においては、政府の意図(政策)の元、株式市場や債券市場などで、日銀や公的年金などの運用姿勢(影響)を受けて価格が形成される相場を指します。

具体的には、日銀が金融緩和策により長期国債やETFなどを大量に買い入れたり、また公的年金が運用方針の変更により株式の組入比率を引き上げたりすることで、相場が意図的かつ不自然に誘導される状態が挙げられます。

一般に官制相場では、株価が押し上げられ、また金利が低く抑えられますが、いつまでも政府の意図した通りに相場が動くことはなく、どこかで矛盾が生じて相場が反転することが多いです。

<本用語の使用例>

・日銀の追加緩和で、東京市場は官製相場の色合いが一段と濃くなった
・実態経済以上に官製相場で株価を無理に引き上げてきたツケが回ってきている
・日銀のETF購入を期待した買いが入るなど官製相場への期待が株価を押し上げた格好だ

催促相場は、実際の材料が出る前に、材料が出るのを期待する人々によって形成される相場をいいます。

主に株式相場で使われる用語で、企業に増配や新製品開発などの好材料を期待する「個別銘柄の相場展開」だけでなく、政府・中央銀行等の景気対策や政策決定などの好材料を期待する「市場全体の相場展開」でも見られます。

一般に催促相場では、将来の好材料を織り込んだ相場の先見性というより、好材料を実力以上にはやして、思惑から相場が上昇するケースがほとんどで、したがって材料が出ると、すぐに相場が下落することも珍しくありません。

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