見出し画像

品質不正が続いてる 本当にやるべきことは何か?

ここ数年において色んな業界での品質不正が続いている
本当に少し前までは考えられなかったことが起こっている。
企業の信頼性を損ない、消費者の安全を脅かす重大な問題です。最近では、国内外問わず、多くの企業で品質不正が発覚し、社会的な問題として広く報じられています。

仕事から品質に関する業務は日々学んでいるところですので、自分なりの切り口でこの問題を切り込みます。

品質不正が発生する背景

一般的な不正が発生する背景は以下のようにあります。
品質不正が発生する背景には、複数の要因が絡み合っています。これらの要因を理解することは、問題の解決策を見つける上で非常に重要です。

経済的プレッシャー

多くの企業では、コスト削減の圧力が常に存在します。市場の競争が激化する中で、製造コストを抑えるために品質管理をおろそかにすることがあります。利益を最大限に保ちたいという短期的な視点が、品質を犠牲にする結果を招くことがあります。

管理体制の不備

品質管理プロセスが不十分であるか、従業員への教育が不足している企業では、不正が発生しやすい環境が整っています。また、内部の報告システムが機能していない場合、小さな問題が大きな不正に発展する前に対処されず、結果として大規模な問題へと発展します。

文化的要因

企業文化が結果のみを重視し、プロセスの正しさを軽視している場合、不正行為が正当化されやすくなります。また、上層部からの過度なプレッシャーが中間管理職や一線の従業員に伝わることで、不正行為に手を染める動機付けになることもあります。

代表的な最近実例

IHI、ボーイング、ダイハツと有名な会社で起こっているのが致命的。
少し前までは聞いたことない会社ばかりだったのに、最近は有名企業ばかりです。 それ以外にも、

事例: 食品業界の成分偽装

ある食品会社が使用している原材料の表示と異なる安価な材料を使用していた事例では、ラベルに記載されている情報の正確性が問われました。この事例は、消費者の健康を直接的に危険に晒す行為であり、業界全体の信用問題へと発展しました。

事例: 製薬業界の臨床データ捏造

製薬企業が新薬の承認のために臨床試験データを捏造した事例は、医薬品の安全性と効果に対する疑問を投げかけるものでした。この行為は、患者の安全を直接的に脅かす重大な犯罪とされ、法的な制裁及び市場からの撤退を余儀なくされました。

品質不正を未然に防ぐ方法

内部監査の強化

企業は定期的かつ無作為な内部監査を行うことで、不正行為や手順の違反を早期に発見し、対処することができます。監査チームには独立性を保証し、上層部への直接報告ルートを設けることが重要です。これにより、監査結果の改ざんや圧力による影響を最小限に抑えることが可能となります。

透明性の向上

透明性の向上は、消費者や関係者からの信頼を獲得するために不可欠です。企業はプロセス、成果、そして問題が発生した際の対応を公開することにより、透明性を保つべきです。また、従業員が不正行為を報告しやすい環境を整えることも重要で、匿名での通報システムの導入や、報告者を守るポリシーが効果的です。

法規制との連携

国や業界団体との連携により、適切なガイドラインと監督が実現します。法規制の遵守だけでなく、これを超えた自主規制に取り組むことで、企業は不正行為のリスクを大幅に減少させることができます。また、定期的な業界のセミナーやワークショップへの参加を通じて、最新の法規制情報やベストプラクティスを共有し、遵守する文化を育てることが重要です。

一般的な解決策で対応することが不可な次元に

一般的な事例であれば、「コンプライアンス教育、オープンコミュニケーション導入、内部監査の重要性を強化」 ということになるのですが、元々コンプライアンス違反していた会社が一気にこのように解決できるのは正直難しいのは事実です。

特に、航空関係や自動車関係は元々重要なものであるため、内部監査っていう制度がある状況で今回なようなことが発生したのですから。

ってことでは今までの方法を変える必要があるのでこれからは提案です

クロスファンクショナルチームによる監査

通常の監査チームに異なる部署のメンバーを加えることで、多角的な視点を監査プロセスに取り入れます。例えば、製造部門の従業員と経理部門の従業員が協力することで、お互いのプロセス理解を深め、監査の質を向上させることができます。
会社内だけではなく、もし、グループ会社を持っている会社であれば、異なる会社がそれぞれの監査チームをだして対応するのはとっても効果的になります。

過去指摘された会社から学ぶ

事例紹介であげた会社から学ぶことは非常に多いです。どの会社も対策としてあげているのは同じことばかりです。 ってことはどの会社でも悩みは同じってことになります。 このような事例については積極的に交流していって行き、対応することが求められていますが、正直ココは出来ていないことです。
だって、自分たちの弱点に明らかにすることなんだから、その勇気はなかなか出ませんよね。 でも本当に必要なことは、このような会社が連携して本当の意味での解決策を模索することです。

インセンティブベースの監査参加プログラム

従業員が監査プロセスに積極的に参加し、自発的にフィードバックや改善提案をする文化を育てるために、インセンティブを提供します。これは、従業員の監査への関与と責任感を高めることにつながります。

私自身、監査員として仕事をしていますが、正直かなりしんどい仕事です。
だって、普段共に働いている人たちに対して

「ここが出来てないよ!」「ここは改善すべきだよ!」 「今までは良かったけどこれからはダメだよ!」

って言い続けないといけないんだから、正直それなりのインセンティブがないとやってられません。

このあたりは個人的に思うところがあるので別記事で

本当にやるべきことは・・・

品質不正ってことは非常に難しい問題であり、「不正」しないってことは極端にいえば何もしないってことなってしまします。

まさに本末転倒な事態になりかねません。

品質不正を防ぐための内部監査において、本当にやるべきことは、従業員一人ひとりの意識と行動を変えることにあります。監査プロセスやシステムの整備も重要ですが、それ以上に、個々の従業員が自分の行動が企業全体に与える影響を理解し、倫理的な意思決定を行う能力を高めることが必要です。

言うはた易いですが、本当にできるアクションプランってことを考えないといけないですね。 自分なりに一つ一つ詳しくアクションプランを紹介していきます。

この記事をお読みいただきありがとうございます。
ここまで品質不正と内部監査に関する基本的な考え方や初歩的なアプローチをご紹介しました。
しかし、もしもっと深く学び、実際の業務で即座に活用できる具体的なツールや手法、さらに詳細なケーススタディを求めているのであれば、ぜひこの先を読んでください。   続きは5000文字超え!

ここから先は

5,613字 / 1画像

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?