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随分と遠い道

 と書いて「隧道」、なのかもしれない。今はもう使われない隧道たちに思いを馳せながら日々を過ごしている。
 私のnoteを読んでくれる方々には、まず『太平記』の現代語訳が進んでいない事を詫びなければならない。本当に申し訳ない。作業は進行中で、「最大限の努力」をしているという事しか言えないのだが、ともかく出来る限り読んでいこうと考えている。
 
 しかし、本当に随分と遠い道を歩いてきた気がする。個人的な事が沢山あった。サークルを2つも引退して、卒論に向けて重すぎる腰を上げて、住所を変え人との関係性を変え、一年で経験するには余りある事を何とか受け止めてきた。いや、受け止め切れなかった事もあるから、今こうしてnoteを書いているのかもしれない。
 2022年のうち、三分の二は殆ど記憶が無い。ぼんやりと楽しかった事、苦しかった事は覚えている。別に頭に外傷を負ったとかではなく、本当にあまり覚えていない。
 でも、ライブと、旅に行った事だけは、辛うじてちゃんと覚えている。それだけが救いだ。ライブはこの「隧(分と遠い)道」を照らす光だと思う。照明、演者のエネルギー、音、そして周りの客の熱量と、全てが降り注いできて、私の活力になって来た。
 かつてのnoteで、私は豊洲PITのライブで涙を流した事を書いた覚えがある。昨年、2022年にそのライブをしたアイドルが武道館のステージに立った。日比谷の野音でもライブをした。私の好きなバンドは武道館で三度もライブをしてくれた。全部に行けた訳ではないけど、私の行ったライブ、そのどれもが私の活力となり、明日に続く道を進む光となった。
 光が無くても歩ける道は、光があった方が歩きやすい。
 先日、友人とライブビューイングをした。いや、正確には誘ってくれた。全然知らない曲もあったし、演者全員を知っている訳ではなかったが、やはりステージの光、アイドル達の素晴らしいパフォーマンス、そして観客の積極的な反応は、強い強い刺激になった。例え画面越しでも、いや画面越しであるからこそ、落ち着いてそれらを受け止める事が出来たのだと思う。私が一番好きなアイドルが、全体曲のセンターを務めていて、私を取り巻くあらゆる良くない空気が「過去のもの」になった。その程度の苦しみなのかと思われるかもしれないが、皆さんも想像してほしい。自分の最も応援している人が、最も輝いている場面を。
 思えば、ライブビューイングに誘ってくれたその友人は、私が大学一年の冬に、↑のアイドル達に触れるきっかけの一つを作ってくれた。あれからもう二年以上になる。何かを好きになり、応援する事でQOLが上がると言うなら、私の生活の質は間違いなく向上したと断言できる。
 このnoteを読んでくれるかどうかは分からないが、あの時も、今も、これからも感謝する事だろう。
 2023年の1カ月半が過ぎて、ようやく2022年の暗闇を払拭できたような気がする。ライブと、友人と、アイドルと、そして時間のお陰だろう。
 それではまた。今度は『太平記』の記事でお会いできるよう、精進します。
 


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