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「自傷」1

初めてそれをしたのは確か中学2年生。若気の至り、という言葉で今は片付けられるけど当時は必死だったなと他人事みたいに思う。

母親に怒られて、やりきれなくなってつらくなって苦しくなったから、鏡の前で剃刀を握ったっけな。切ったとも言えないような擦り傷みたいな赤い縦線を、ひとりぼっちで書いたね。そうしてすぐに怖くなった。とんでもないことをしてしまった気になった。今思い返すとちょっとびっくりするんだけど、すぐに友達にメールを送信して(しかも内容は『切った』それだけ)お風呂に入った。泣いていた、ような…?

癖になるのはあっという間で。毎朝登校してはトイレに篭って、寝る前にとりあえず、最終的には授業中だろうがなんだろうがお構いなしの節操無し。盛りのついた猿みたいにカッターナイフを握りしめていた。これは未だにだけど…何が悪いのか、わかんなかったんだよね。自分の身体だし、痛いのも当然自分だったから、別にいいじゃんね?って割と本気で信じていた。

自己顕示欲とか承認欲求とか自己肯定感の欠如とか。難しい言葉にするのも何か名前をつけるのも簡単だけど、実際のところ「どれ」っていうのなんてないんだと思ってる。強いて言うならこれかもしれないけど絶対この要素もあるし、とかなんとか言ってたらキリがなくて。結局リアルタイムの痛みや辛さはその時々の自分にしかわからないし、名前があったところで救われるわけでもない。本当に明確に対処法があるならーーインフルエンザにタミフルを処方する、みたいなーー是非名前もおくすりも欲しいかなって思う。

ちょっと話が逸れてしまった。

なんだかんだあって、わたしのいくつかの傷跡とその経緯は親にバレてしまった。さて、次はその時のはなしをする。

#自傷行為 #昔のわたし #過去話 #リスカ

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