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その月、威風堂々
#推し短歌
ちょうど駅から降りて見れば目の前に月。
まだ低い位置にあり、とても大きかった。
それは目の錯覚。月の大きさは変わらない。
それでも詠まずにはいられない堂々として神秘的で、とても赤かった。
そんな歌。
我射抜く欠けし月あり 眼差しで「ここに居(お)るぞ」とばかりに座る
仄赤き欠けたる月は堂々とビロードの空燃やすかのごと
目の前に突如現る赤き炎(ひ)に立ち止まりては時間を忘る
満月に目が行きがちな吾の前に「我も見てみよ」低き月云う
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