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そろそろ戦いに戻りましょう

3日前のこと。久しぶりに友達に会った。

私にとっては、まだ早朝の6時半頃トイレに行くために目が覚めた。悪い癖になっていて、目が覚めるとついベッドの中でIPhoneをONにしてしまう。ブッという音と振動が一緒になって、入っていたテキストメッセージが画面に現れた。女友達からのテキストが入っていた。彼女の朝はいつも早い。

彼女:「今日、忙しい?」

私:「特に予定なし。会おうか?」

彼女:「主人が今日は仕事に行っていないから、お昼ご飯食べにウチに来る? 鯖の塩焼きで良かったら焼いてあげる。お節の残りもあるし」

私:「じゃあ、私日本酒持って行くね。鯖の塩焼きだったら大根おろし欲しいんだけれど大根ある?」
彼女:「家にないから、大根一本背負って持って来てくれる?」

気心がしれているから話が早い。

昼間から焼きたての鯖の塩焼きと丼いっぱいの大根おろしを添えて、お節をつまみながら日本酒を飲み、最後の正月気分をどっぷりと味わった。

彼女は、カレッジで教えているのだがまだ学校が冬休みなので珍しくのんびりした生活を過ごしている。私達は、お互いの子供がほとんど同じ年で、彼女の子供は二人とも男の子で我が家は一人娘だったけれどそれぞれの子供達が3、4歳の頃から共通の母親仲間を通じて知り合った。その子供達はもう30歳を過ぎてしまったが、彼女との付き合いはそれ以来ずっと続いているのである。

お互いの家族の近況や仕事の事などとりとめのないことを話しているのだが、同じ年齢層でお互いに主人や家族がいて仕事を持っている数少ない友人との会話は私にとっては貴重でいつも刺激を貰える。

3時間ばかり彼女と飲みながら話している内に、昨年の暮れあたりからもやもやしていた私の心の中の葛藤を客観的に整理することができた。

私は、パンデミック以来、過去2年半以上のほとんどの時間をニューヨークのアップステートにある山に囲まれた土地で過ごしている。毎日がまったりと平和で健康的な生活だ。

たまにクライエントや仕事関係者と電話やズームミーティングをすることがあっても、それまでの仕事一筋の生活から180度一転した穏やかな仙人のような生活をしていたのだ。
用事やアポイントでマンハッタンの家に帰って来て何泊かするが、用事を済ませると慌ただしく又山の家に帰るのがこの数年の習慣となっていた。

ところがドミニカンリパブリックのバケーションからクリスマス前に帰って来て以来、山の家に帰る気になれず、ずっとマンハッタンの家に滞在している。

気分の変化は昨年暮れから自覚している。街を歩いていると長い間忘れていた高揚した気持ちが戻って来ているのを感じる。それは、山の静かな生活の環境から得られることはできない闘争心に似た感情だ。田舎で人との争いを避けていい子の面を被った私ではなく、エゴのぶつかり合いのマンハッタンの生活の中で、本来の自分を真っ向から押し出す勇気が戻って来たのを感じるのである。

先日、日本のお客様から久しぶりにお電話を頂いた。

パンデミックでキャンセルしたプロジェクトをそろそろ再開に向けてレポートを提出して欲しいとのこと。そのプロジェクトは何年もかけて手がけて来たもので私としてもあのパンデミックがなかったら大きな成果を残していたと思うと残念でならなかったし、不完全燃焼の感が強く残っていたのである。

そのプロジェクトをまた再開しましょうとのありがたいお話である。
やり残した仕事を終わらせたい。収入も欲しい。そうなるとノホホンと山の家に引きこもって料理や本を読んでまったりとした生活はできなくなる。

私に、戦場に戻る気力と体力は残っているか? 仕事は戦いではありませんと、綺麗事をいう人達もいるだろうが、私は、心の持ち方の上では常に戦いだと気構えて仕事をしてきた。

主人に、「そろそろ仕事の復帰をしようと思う。今までのように山の家には頻繁に行けないから一人で行ってちょうだい」と言った。主人は、日本とのビジネスがどのようなプロジェクトであるか熟知しているので、仕事のストレスから私が毎晩眠れなくなるのを知っているし、ホリデイもバケーションも返上してライフを楽しめなくなる生活に戻って欲しくはない。「もう働かないで欲しい」はっきりとそう言われた。リタイアしている主人としては、二人が健康なうちに海外に旅行にでかけたり一緒の時間を費やしたい思いが強く、その気持ちも私には十分理解できる。

飲みながら私の女友達に主人の気持ちを伝えたら、「貴方はそれで良いの?」と問い返された。

私は年齢の割には病気知らずで健康にも恵まれている。経験とコネクションも築いて来た。しかしもう40歳、50歳の体力や気力は持ち合わせていない。自分の強みも弱みもわかっている。さあ、私はどうしたら良いのだろう。

本当は、友達に聞く前から自分の中ではある程度結論が出ていたのだ。

そんなことを考えていたら昨日何気なく見ていたYouTube で2023年獅子座の占いが目に入って来た。算命学には興味があるが、通常星座占いは見ないのだけれど、あまりにもタイミングが良かったので画像をクリックしてみた結果:

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2020年、2021年の2年間は自分を失った時期。(あのまったりとした平和な時期は自分を失っていたのか?)

2023年は、心のなかに溜め込んでいた不安、障害から解放されて思い切って戦いに出る年。障害が現れても、もう乗り越えられる強さを養った貴方。我慢をしない。チャレンジをする。前に進むのみ。2023年は、本来の自分を取り戻してライオンらしく毅然と立ち向かう事。お金の流れがある。今までの成果が出て報酬がある年。

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今の私にぴったりのアドバイスだと思いませんか?

占いとはそんなものなのですね。
たかが占いとはわかっていても、なんとなく納得感がある。昨年暮れあたりからムクムクと心の中に芽生えてきた闘魂は、宇宙の流れの中が変わって、もう本来の自分を取り戻して戦いに出て行きなさいとのメッセージではないかと思う。サインはすでに出ていたのだ。

又鎧をきて戦いに出るか。

その前に少し弛んだ筋肉と萎えた闘魂を取り戻す訓練をしなければ、すぐへばってしまうだろう。
友人から勇気と刺激をもらい、占いから確認証をもらったような気分になった私であった。






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