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感謝祭のターキーディナーを作る

前回の記事を投稿してからからあっという間に6日経ってしまった。こんなに長く書かなかったのは初めてのことだ。書かなくてはと気持ちはあせるのだが、毎日あっという間に時間が流れていき、寝るのが大好きな私にとって就寝時間を削ってまで記事を書こうという根性はない。夜10時にはベッドに入ってニュースを見ているうちに眠くなり11時までには寝てしまうというのが大体のパターンである。

明日、11月24日、木曜日はアメリカでは感謝祭の祝日である。娘達がニューヨーク市内から犬を連れて泊まりがけで山の家に来て私と主人と一緒に感謝祭のホリデイを過ごすことになっている。明日の感謝祭のディナーには近くに住む知り合いもご招待したので、全部で6人分の感謝祭のディナーを用意する。オーダーしてあった16 パウンド(約7.3 キログラム)のターキーは昨日のうちにピック アップしてあり、我が家の冷蔵庫は明日の料理の材料で一杯だ。メインのターキーの他に、今年のサイド メニュー は、以下の献立にした。
イタリアン ホット ソーセージと栗の入ったスタッフィング
ベイクト スウィート ポテト
マッシュルーム リゾット
アーキチョウクのチーズ焼き
グリーン ビーンのソテー
クランベリー ソース
ターキー グレイビー
グリルド サーモン (肉を食べない人用に)
デザート:パンプキンパイ

私は、料理が好きで人を呼んで一緒にご飯を食べたり飲んだりするのが好きなので料理をすること自体は苦にならないのだが、それにしてもこの感謝祭のディナーの支度は何回やっても結構なストレスだ。まずほとんどの料理が、オーブンを必要とする。それも、350 F (175C)から400 F (200C) の温度がほとんどだから、上記のメニューの内、4種類はオーブンを必要とする料理なので、16パウンドのターキーを焼くのにほぼ4時間オーブンがターキーによって占領される。その前後を見計らって、スタッフィングを焼いたり、スィートポテトをターキーの下のラックに入れたりと時間を見計らいながら1台のオーブンを使いこなすのは結構大変だ。

オーブンの上には、5つのバーナーがある。ターキーが焼き上がる頃を見計らって、他の料理を同時進行させながら一斉に同じ時間に仕上がるようにするには、神経を集中させないとできない技である。本当に料理は、真剣勝負だと思う。一瞬気を許していると、あっという間に悲惨な目にあう。体力と気力を充実させて臨み、5感のすべてを使う。料理をしている間は、仕事のことや、他の煩わしいことを忘れていられるので、私にとってはある一種のメディテイションとなる。それは、禅の世界にもつながることで、集中力を養うのに非常に役立つと思う。しかし、趣味でやっている分には、例え料理に予定していた以上の時間がかかっても、もう一つ味が決まらなかったりして不満足な出来栄えになったにしても、お金を頂いているわけではないので「ああ、これが仕事でなくて良かった。」と安心することが度々ある。

日本の料理は、あまりオーブンを使うことはないように思う。今は知らないけれど、8年前に一時帰国した時に田舎の実家に数日泊まったことがあったが、オーブンはなかった。小さなレンジが置いてあって、そこで魚を焼いたりしていた。亡き母は料理が不得意で尚且つ料理を学ぶ興味もなく、家に人を呼んで会食するなどとは縁遠い人であった。私も、日本にいる時は自分で作って食べる楽しさを知らなかった。というよりあまり食べることに興味がなかったのだと思う。自炊していたときでさえ、ご飯を自宅で炊くことを何年もした事がなかった。

私が料理に興味を持ち出したのは、いつからだろう。40歳は過ぎていたと思うから随分遅咲きだったんだ。それまでは、美味しいものは外のレストランで食べるに限ると思っていた。娘がまだ小さかった頃は、料理をする時間もなく、よく外に食べに行ったりデリバリーを頼んでいたのだが、自分で作るようになってみたらそれなりにおいしくできるし、「私もやればできるじゃない」と思い始め、他人からも美味しいと褒められるとその気になってさらに色々な料理に挑戦するようになってきた。今ではレシピがあればほとんどの料理は、できる。できるだけでなく、初めての挑戦でも感でレシピをみればどんな味になるか想像できるので我が家の味にアレンジして作る事ができる。ただし、ベーカリーは全くお手上げだ。主人が甘いものには目がないので、何回か彼の誕生日に苺のバースデイケーキだとか、クリスマスにブッシュドノエル を作ってみたが、散々な出来だった。レビューを見ていると、「お料理が苦手な私でも簡単に出来ました!」とか書いてあるのになんで私にはケーキが焼けないのだろう。スポンジがまず綺麗に焼けない。まあ、ケーキは作るな、という暗示かもしれない。上手に作るようになってしまったら、主人の高血圧がさらに上がって命取りにでもなったら大変だ。

そんなわけで、明日は朝からフル回転で料理をしなくてはならない。一応5時という事で招待の案内をしているが、レストランではないから多少遅れても誰も文句は言わないだろう。明日だけは、ニュースを見ないで家族や友人たちとテーブルを囲み、おしゃべりをしながら楽しく感謝祭のディナーを頂きましょう。ターキーが上手に焼けますように。





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