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私がバイクを好きな理由。それは、「バックギアがないから」 まとめ⑧おまけ

35歳になるまで、まったくバイクに興味はなかった。
なぜか急に乗りたくなり、全身青あざだらけになりながら、2週間で中型免許を取ったのは、既に書いた通り。
実際に乗ってみてさらに好きになった理由はいくつかあるが、まずはこれだ。

①バイクにはバックギアがない!

このことに気づいたときは感動した。バックが嫌い。元に戻るのが嫌い。ついでにUターンも嫌い。
他に選択肢がなければUターンもするし、道が狭ければ取り回しで向きを変えるが、そうでなければ、違う道を進んでぐるっと回る。
進むことしか好きでない私に、これはしっくり来た。

②行きたい地点だけを見ていればいい。

バイクの基本中の基本だが、進みたい地点に目線を向けなければ、絶対にバイクはそこまで走れない。近くを見ていると転んでしまうのだ。
これは本当におもしろいバイクの特性。
もちろん、それが上手にできるかどうかはまた別の問題で、恐怖心があるとついつい近くを見てしまう。どんなワインディングでも、出口さえ見ていればクリアできるし、実際、いつも縁石の先の先をにらみながら走っている。

バイクに乗ると、突然視力がよくなったような気分になる。それくらい遠くしか見ていないわけだ。
このバイクの特性は性に合った。
仕事でもなんでも、行きたいところはいつも、自分では割とはっきりしていて、気分的にはそこを見ているのだが、もちろん近くも見なければならないのが現実だ。
目的地点だけ見ているしかない、って最高だと思う。

③走っている限り、倒れない。

もちろん実際には、信号で止まったり、休憩のために停まったりするわけだが、この止まっている間が割と大変。
実際、走っているときに転んだりぶつかったりすることはあまりないのだが、駐車場などでの立ちゴケが多い。
ちょっと斜面になっているだけで、車体を支え切れないのだ。この辺りはもちろん課題だが、「走っている限りは倒れない」というのは、個人的には、ものすごくハマるポイント。
止まっていたり、停滞していることが嫌い。走り続けていたいわけです。

④いつどこでも、好きなように移動できる、徹底的な自由。

夫や息子にサポートしてもらって、「お姫様バイク」と称し、どの口が言うか、という感じだが、やはり究極はここだろう。
とにかく、「好きな時間に、好きな場所から出発できる」というのは大きい。
列車や飛行機に乗るのは、なんだかんだいって時間が気になり、結構面倒くさい。
これは別に車でも同じことはできるだろうが、バイクは、移動していること自体が楽しいので、かなり得した気分。
車は、運転者ひとりに負担がかかって、他の人は退屈を持て余す。運転してる人も、乗っている人も、そんなに楽しくはないような感じがしなくもない。

ヨーロッパから帰ってきて、近場だが、ひとり乗りをちょこちょこしている。そうするとその楽しさ、自由さがよくわかる。
今さらながら、「ひとりで好きなように走ること」。それがバイクの究極の楽しさだと感じている。

これから、ちゃんとバイク乗りになる。

ヨーロッパツーリングで学んだことは多かった。
やっぱり自分はバイクが好きなんだとよくわかったが、その手前ができていない。
中型免許を取って27年、限定解除から24年だけど、ずっと会社員で激務だったから、日常的に乗るということは皆無で、たまに、夫と一緒にツーリングに行くだけだった。これできちんと走ろうというのは、かなり無理な話。

息子に言われたけれど、「自分は3年間、毎日乗ったから。これくらい乗らなきゃ上手くはなりません!」。確かにその通り。
雨でも冬でも、バイク通学してたからね。最初の頃には、派手に事故ったりしてたけど、いまはタンデムしててもなんの不安もないくらい成長。
ここまではできないけど、とにかく自立だけはする。

NO BIKE NO LIFE バイクを知らない人生なんて。

これは、ホンダの企業広告のコピーだった。
昔、広告の勉強もしていたので、このコピーを見たときは印象に残った。企業広告にはこれか、という意味で。
ただ、このときは、バイクに対してなんの思い入れもないので、実感はゼロである。
いまは、このコピーの意味が心身にしみる。
バイクに出合えて、本当によかった。あとは、もっと楽しめるように頑張るだけだ。

(再び、いったん終わり)










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