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夕食はミシュラン一つ星。でもスーツケースは届かない。2024/05/07

身軽なのがいいのか悪いのか、とにかく早めにシャルル・ド・ゴール空港に行ってラウンジで充電することに。
広くて明るいラウンジには、ミールのステーションが複数あって、混雑もない。

そうこうしているうちに、エールフランスから、アムステルダムからパリ行きの飛行機に乗せました、というメールが届く。8時にはパリに着いている計算。
今日中に届くか? ちょっと希望が。

チーズ、ハム、バターが間違いなくおいしいのはポイント高い。

パリからミラノは1時間半くらいだけれど、朝食のサービス、シャンパン付き。ポーチドエッグにトマトのソース。コンテチーズがうまい。
軽やかで気の利いたメニュー。昨夜のアムステルダム発の機内食もだけれど、KLMよりははるかにいい感じ。

名前はチェックし忘れたが、某シェフの監修らしい。

空港からは、列車。結構車内は混んでいて、ここに大きなスーツケースを3つも持ち込むのは結構厳しかったかな、と思いつつ、50分で中央駅に到着。昔のままの壮大な建物。
ホテルは駅近くを取っていた。レセプションに事情を話し、スーツケースが届いたらメールしてくれるように頼む。

まずはドゥオーモへ。最高気温は17度と肌寒く、雨も降ってきたけれど、上着も傘もスーツケースの中……。
地下鉄で移動したが、切符を買おうとしていたら、「一日券2枚あるけど、もう使わないからあげるわ」と観光客らしき女性に声をかけられ、ありがたくいただく。

逆に、改札を出ようとすると、「一日券、残ってたらくれない?」というホームレスのような人もいて、こういうふうに知らない人の間で流通するのが普通なのか? と思う。

観光客に日本人が見当たらないのは気のせい?

ドゥオーモと博物館、ガレリアなど、界隈をゆっくり散策。
私の父の姉は修道女で、ずっとイタリアに行きたいと願っていたが、夢は叶わず、だいぶ昔に50歳台で亡くなってしまった。
なので、教会関係を訪れると、私なんかより叔母さんが見るべきだった、といつも思ってしまう。

夕方になってもホテルから連絡は来ず、エールフランスのビジネスチャットに問い合わせをしばしば入れるが、返事はなし。
過去にロストバゲッジは、モロッコで1回、バルセロナで1回あったが、いずれも24時間以内には届いていた。
朝にはパリにあるはずなのに??

息子は「考えてもしょうがないし、今日中には来ないと思うなあ」と言っている。そうかな。
なんだか不安に思いながら、とにかく夕食へ。

ツーリングは、どこに行くのかまったく決めておらず、ホテルも予約していない。ちゃんとしたレストランに行けるのは、ミラノにいる間だけかも、と思い、ミシュラン一つ星の「サドレル」という店を予約していた。

瀟洒なホテルの中に入っている。

「伝統と革新」と名付けられたコースを頼む。
店内はサービスの人が大勢いて驚く。みんなイタリア風にスーツをビシッと着こなし、3人がかりで給仕してくれる。
ワインリストはiPadに入っていて、赤白ロゼ、国、産地と段階的に見ることができるので、選ぶのも楽だった。それなりに適正な価格のものもあったし。

おもしろいアミューズをシャンパンと一緒に。
パンが全部おいしいが食べきれない。
低温調理の仔牛のタン。驚くほど柔らかい。
リコッタチーズとアーティチョークのラビオリ。エビのビスクで。
メインの肉料理。オッソブーコに見立てた、ラムとフォアグラの料理。

19時半に入って、食べ終わったのは閉店時刻の22時半。たっぷり楽しみ、お会計を見たら、サービス料も水代も入ってない。
イタリアはチップ制ではないらしいが、チップを書き込む欄もないし、至れり尽くせりで恐縮する。
やっぱり、レストランが楽しめるかどうかは、サービスにかかっていると私は思う。料理はもちろんだけど。

最後にシェフが挨拶に回ってきたが、見た感じが日本人。聞いたら、イタリア生まれの日系イタリアンとのこと。
私たちが日本人だとわかると、スーシェフを呼んでくれて、こちらは、25年ミラノに住んでいるという日本人の方。しばしおしゃべり。

ホテルに帰り着いたが、もちろんスーツケースは届いておらず、1時間前にエールフランスから返事が来ていた。
スーツケースは、私たちが降りたマルペンサ空港ではなく、リナーテ空港というところにあるらしい……。
最低限のものは手持ちにあったので、なんとかなってはいるが、明日も同じ服か。サドレル用の服もちゃんと持ってきたのに。ちぇっ。

(つづく)


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