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失敗と直観力

私たちは仕事の場面で、直感力を使っていることに気づかれていますか?
コーチングではこれをインテュイションという言葉の方を使っています。
インスピレーションとの違いは、経験値に基づくものかということが違います。
プロフェッショナルの場面で、とくに経験者の知識が知らずに働いている場面などがその直感力が生きている場面です。
この直感力は単なる第六感と違い、明らかに様々な経験値がその判断材料として瞬時に使われています。

もし、一度も失敗をしたことがなかったらとイメージしてみてください。
そこにどんな役立つ情報があるでしょうか?

それなのに、私たちは失敗をすると、その時の大変な修復のための対応や、結果を受け止めること、その時の感情のストレスにばかり目が行って、それを決して起こしてはいけない無駄なものと捉えがちです。
もちろん失敗を避ける最大限の注意は必要ですし、致命的な失敗は絶対に避ける必要があります。
でも、問題なのは、練習の場であっても、失敗を肯定的に捉えることが難しいということです。なので、できるだけ失敗をしないようにしないようにと無難なところばかりに居続けてしまいます。
失敗しないようにしてしまうと、効果は何もでない意味のないものになってしまいます。
それは、相手のためではなく、自分のためのものになっているからです。
それは、結局失敗になります。
そして、効果を出せないと、失敗した自分を責め、いつまでたってもできない自分としてさげずみ、自信を失くしていきます。
そうなると、失敗を単なる失敗体験として自信喪失を生むためのものとして積み上げていきます。

でも、どうしてそう思わなければならないのでしょうか?
私たちが現在、こうして、しっかりと判断できるのは、失敗したからこそ、どこまでがよくて、どこから先が間違いかがわかるのでしょう。
うまくできた成功体験だけでそのような直感力が養われることはないのではないでしょうか?

なんのために、経験をつむのか、それは、失敗と、分析と、修復を繰り返すことで、能力と経験値と知識が積み上げられ、それが直感力となって、瞬時の判断や、重要な判断に役だってくれるのです。

そう思えば、どんな失敗も、未来のための重要な情報源として、自分の中に貯蔵していけます。

私たちは、何も、目の前の問題だけのために生きているのでは無いことを思い出す必要があるのでしょう。

今、携わっていることを全力で成功させようとすることはとても大切ですが、それだけを見てしまうと、うまくいったいかないで一喜一憂に終わってしまいます。
うまくいっても、それは永遠のものではないし、失敗しても、それがその後の結果によい影響を与えることは多いです。

失敗は能力を磨くために、必要不可欠ですが、私たちはあまりにもそのストレスに弱い。
私たちが本当に乗り越える必要があるのは、失敗したときの感情なのかもしれません。

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