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外から見た日本

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#イタリア

約束の春

東日本大震災から10年がたちました。 あの時イタリアから、PCの画面に映し出された日本の太平洋沿岸沿いに広がった津波警報の赤い線を見ながら、原発事故の状況を追いながら、「帰る国がなくなってしまうかもしれない」と生まれ初めて思いました。 家族も友人も失わず、まったく被害に遭わずに外国にいる自分に罪悪感を感じました。 そして、何ともいえない緊張状態と無力感。 やがてそれは、怒りに似たものに変わっていきました。 日本は終わった、と繰り返す報道に。 東京は汚染されているのにまだ人