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Keiko Olsson ✖️ Eri Shimatsuka 北欧在住の作家二人のコラボレーションについて。


こんにちは。北欧スウェーデン在住で、現地で洋裁店を営みながらソーイングデザイナーをしている オルソン恵子と申します。
今回は、同じく北欧フィンランド在住のテキスタイルデザイナー 島塚絵里さんとのコラボレーションの詳細を記事にしたいと思います。


このコラボレーションとは
島塚絵里さんのテキスタイルブランド PIKKU SAARI(ピック・サーリ) の生地を使って、私 オルソン恵子がソーイング作品をデザインし、そのチュートリアル動画などを発信します。このご時世に少しでも「お家時間を楽しむお手伝いが出来れば 」という思いで活動しています。

北欧で活動する二人の作家が協力することで生まれる、1+1が2にも3にもなるような.... 何か新しい試みが出来たら良いなと思っています。

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二人の出会い

私は以前から島塚絵里さんが作り出す、北欧の自然がモチーフのテキスタイルデザインが好きでした。島塚さんの優しいお人柄が現れているような、素朴なタッチでいて洗練された配色のデザイン。
フィンランドの森の香りすら漂って来そうな、島塚さんの世界観が素敵で、布作家としては、いつか島塚さんのテキスタイルで作品を作らせてもらいたい!と、想像を膨らませていました。

そんな昨年の末ごろ、日本に一時帰国する予定だった私は、偶然にも島塚さんが日本でこの展示会をされるというのを知りました。しかも私が名古屋の友人達を尋ねる日と、島塚さんが参加される北欧展の日程が重なっているのを発見!

これは、も、もしかしたら何かの運命?!
そう感じた私は、思わず鼻息も荒く「展示会にぜひお邪魔させてください。もしかしてお会い出来たら嬉しいです」と突然メッセージを送らせてもらいました。

そこから島塚さんとのやり取りが始まり、ついにその北欧展でお会いすることが出来たのです。
展示会で実際にお会いし、初対面にも関わらずそこで色々なお話をさせてもらいました。年が明けてスウェーデンとフィンランドにそれぞれ戻った後も、メッセージのやり取りは続き... 今では作家同士、仕事の悩みや夢まで熱く語ってしまうほどに。私は島塚さんとのやりとりで、日々インスピレーションをいただいています。

そんな中で生まれたのが、このコラボレーションのアイディアだったのです。


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Eri Shimatsuka  島塚絵里 プロフィール
フィンランド・ヘルシンキ在住のテキスタイルデザイナー。

13歳の夏にフィンランドにホームステイして以来、すっかりフィンランドの人や自然に魅了され、後にこの地に舞い戻る。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業後、東京や沖縄で英語教員を務める。2007年に渡雰し、2008年よりヘルシンキ芸術大学(現・アールト大学)にてテキスタイルアートを学ぶ。2010年よりマリメッコ社アートワークスタジオにてデザイナーとして勤務。現在はブリントデザインの他、イラスト、執筆、コーディネート、翻訳の仕事にも携わっている。

Web site http://www.erishimatsuka.com/
Instagram https://www.instagram.com/erishimatsuka/

島塚さんのプロダクトが買えるお店はこちら
KORVAPUUSTI
http://shop-korvapuusti.com/


はじまりは想像もつかない形で

そうして、年明けから少しずつコラボレーションの準備を進めていましたが、そんな時にあのウィルスが世界中に蔓延。突然、普段と違う生活になってしまいました。

私は動画製作にあたり、予定していたデザインを作ろうか、それともこんな時期だから、予定を変更してもっと人のためになる有意義なものを作った方が良いのか.... 。そんな葛藤が生まれていました。そんな時です、

島塚さんから、
「マスクの作り方はどうですか?もしよかったら、生地を使ってください!」とメッセージが。

その真っ直ぐな申し出に、ふっと気持ちが晴れたようになり、コラボレーション第一弾として出来上がったのがこちらのマスクでした。

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この動画はこちら https://youtu.be/wDj3DVWK5QU

顔の形にフィットする機能性に加え、生地の柄を生かすため生地の切り替えをしないデザインを考えました。島塚さんの生地でなければ生まれなかった形です。


その後、島塚さんはオンラインショップを通じて日本やヨーロッパへこのマスクを販売。「ヘルシンキのレストランに毎月5枚のマスクを届ける」というチャリティ活動もされています。型紙は私の物で、製作はヘルシンキの仕立屋さんが手掛けたそうです。

私の方はその後、アレンジや改良を加えたマスクのチュートリアル動画を3本作り、さらに他の作品も動画にしました。今年3月〜7月の5ヶ月間は、外出を自粛しながら活動し、本当にあっという間な日々でした。

マスクの動画は、世界中から驚くほど反響があり、コメントやレビューもたくさんいただきました(ありがたいことに現在も続いています)。
ただ正直なところ嬉しかった反面、 私は動画が見られる度、とても複雑な心境でした。というのも、やはり一番はマスクが必要なくなる世の中だと思うのです。誰もが安心して、自由に行動できる時が早くまた来るよう願うばかりです。


コラボレーションのこれから

世界の状況は、今後どうなって行くのか私には想像もつきません。ただ、今後ますます世の中はオンライン化や、家で過ごす時間、家族で過ごす時間の価値が高まっていくのではないかと思っています。そこで私たちの活動を通して北欧の生活や文化を感じていただくことで、日々の暮らしを楽しむためのエッセンスをお届けできればと考えています。

というのも、長くて暗い冬を家の中で過ごすことが多い北欧では、昔から手工芸やインテリアなどが発展してきました。言わば、お家時間に慣れている文化とも言えると思います。

二人の作家の小さなプロジェクトですが、少しでも誰かのために。お家で過ごす趣味の時間、ご家族との時間が楽しくなるお手伝いが出来たらなと、願いを込めて。今後も色々な作品を定期的に発信していけたらなと思っています。

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このロゴが目印です!


島塚さんデザインのお家に、二人の名前のロゴが入っています。コラボレーションの動画などを発信する際は、こちらのロゴを入れて発表していきますので、ぜひ目印にしていただけたらと思います。

最近アップした動画はこちらの2本。


こちらの2点は、現在発売中の雑誌「北欧テイストの部屋づくりno.30」で掲載のソーイング作品のためにデザインさせてもらいました。
こちらの企画でも島塚さんのPIKKU SAARIの生地を使っていて、今回のコラボレーションの活動の一貫として誌面でも少し取り上げてもらっています。雑誌とウェブとの連動企画としてご紹介しています。

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そして、本日。最新の動画をアップしました。

50cmの生地(+ストラップ)で出来るカフェカーテンです。

北欧のフィーカ(お茶の時間)をイメージして、50cmの生地を無駄なく使える作り方を考えました。直線縫いですので、初心者の方でも作っていただけると思います。


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使用したのは島塚さんの新作生地。柄のモチーフはフィンランドの夏至の言い伝えに由来した7つのお花。(夏至の夜に、7つの花を枕もとに入れて眠ると、将来のパートナーが夢に出てくるという言い伝えは、実はスウェーデンにもあるんですよ。北欧全般の言い伝えなんですね)

北欧雑貨のネットショップKorvapuustiさんで販売中です。
http://shop-korvapuusti.com/?pid=151943422
動画ではこちらの生地を50cm使用しています。
【生地の色味に関して】この動画では、グレーの部分の色が濃く映っていますが、実際の生地はもう少し淡いグレーで素敵です✨ ぜひKorvapuustiさんのサイトで確認してみてくださいね!

というわけで、二人のコラボレーションは、これからも定期的に続けていきます。どうぞ 、よろしくお願いいたします。


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この記事を書いたオルソン恵子のプロフィールはこちら

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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