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青春こひつじはサイエンスイラストレーター先輩の夢を見ない

(ラノベか?!)

サイエンスイラストレーター志望の学生さんのご相談を受けることがあります。共通点は生き物の絵を描くのが好きなところでしょうか。
「どんな資格が必要ですか?」「どんな勉強をしたらいいですか?」と聞かれて答えるのはこんなことです。

「サイエンス」の後ろに「イラストレーター」が付くということは、サイエンスもイラストもどっちもがんばらないとできないお仕事であることは想像つくと思いますが、もうひとつとても大事な能力を身に付けてください。

それは「ことばの能力」です。
私は18年前にCoSTEPで「ライティングはすべての基礎」と教わったときは、頭に「?」が浮かんでいましたが、仕事をするようになってすぐに合点がいきました。なにをするにも言語化がすべてだったからです。

依頼者が語るサイエンスを理解することば

理解に必要な解説を依頼者から効率的に引き出す問いかけのことば

練り上げたアイデアや作品を提案することば

サイエンスイラストはインスピレーションだけではつくれません。作品に至った理由をことばで説明できなくてはならない。

なぜ、この形にしたのか、この色にしたのか、この配置にしたのか、このフォントにしたのか、このタッチにしたのか、それを説明できることばが必要なのです。

線のひとつひとつ、丸のひとつひとつにサイエンスの意味があるか? 理由はあるか? 物語が宿っているか?
このような自己確認を忘れずに、研鑽してがんばってくださいね。

と、答えるのです。

あとは、サイエンスイラストレーターの大内田 美沙紀さんの連載記事が参考になると思うので紹介しておきますね。

[連載]サイエンスイラストで「伝わる」科学
大内田 美沙紀氏

医学書院

それで、サイエンスも、イラストも、言語能力もがんばって身につけたとするじゃないですか。実はそれでも足りないって思っています。

技能だけじゃ続かない。

続けるためには、自分を突き動かすパッションがなによりも大事なんです。そして「パッションは七難隠す」と私が勝手に言っているんですけどw、少しくらい未熟な技能もカバーするくらい威力があったりします。

パッションは探すものではなく、現場に行き、ひとと話し、触れて、考えて、悩んで、そして、湧いてくるものだと思います。

がんばれ!!


ちなみにタイトルは『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』のオマージュです。

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