食事も瞑想トレーニング‼㉕

スリランカでの森林僧院での
瞑想の毎日は、食事中も続く。

初日に食事を入れる為、アルミ
製のプレートとスプーンを僧院
からお借りした。

食事前になると木板を木のハンマー
で鳴らされて、尼僧と一緒に食堂
の外に一列に並んで、まず5分程
同じ録音テープに流され、お祈り
タイムが始まる。

それが終わると、食べモノが
入った容器がズラッと一列に並ぶ
テーブルの前に移動し、自分の
食事用トレーに少しずつ食べモノ
を盛りつけて、自分用の食事を
準備する。

食べモノが並ぶ

僧院での食事は、シンプルと言う
より、かなりバラエティ豊かで
ビックリした。

まず最初にご飯類が2～3種類並び、
その後にスパイスを使った様々な
お野菜やお豆のカレーが毎回
8～10種類並び、朝はほぼバナナ、
昼は5～8種類のフルーツが並ぶ。

特にランチは、テーブルの最後に
スイーツやスナック類が数種類
並んでいて、甘いモノの多さに
私はビックリした。

尼僧達は甘いモノが好きらしく
いつも食べていたが、私は砂糖
入りのスイーツ類を、普段から
避けてるので一切食べなかった。

激甘スイーツ

チョコレートのケーキやアイス、
甘いシェークみたいなジュース
も、スリランカの伝統的なスイ
ーツ類と一緒に提供されていた。

食事だけでもかなりタップリと
種類があるのに、甘いモノが
毎回たくさん出されるコトに
私は驚いた。

食事が準備できたら、それぞれ
食べ始めるスタイルで、尼僧が
黙々と食べる中、私も瞑想者達が
座るエリアに一緒に床に座り、
食前にお祈りしてから、静かに
食べ始めた。

僧院に入って3日後、ランチの後
で一人のスリランカの尼僧が私に
近づいて来て突然、言った。

「スプーンの音が気になるので、
もう少し静かに食べて‼」(英語)

ステンレスの食事トレー

私はステンレス製の食事トレーと
スプーンを使っていて、私なりに
静かに食べてるつもりだったので、
注意されてとてもビックリした。

ほとんどの尼僧達はスリランカ
スタイルで素手で食べてるので、
スプーンのカチャカチャする音は
ほとんどしない。

翌日から私の食事タイムは、音を
出来るだけ出さないようにかなり
神経を使う「消音チャレンジ」の
時となった。

最後に食事トレーに残る食べモノ
を、スプーンで全部すくおうと
すると、どうしてもトレーに
スプーンが当たるので、カチャッ
と音が出てしまう。

私はトレーをスプーンが触れない
様、トレーの最後に残る食べモノ
を残す様にして、極力スプーンが
トレーに触れない様「消音作戦」
を実行した。

僧院では、食べるのも瞑想のトレ
ーニングの一部なのだ。

スリランカは手食

食事時間は音を出さない様に、
メチャクチャスプーン使いに集中
する、とても緊張感のある時と
なった。

毎日出されるスリランカ風の食べ
モノはどれも美味しく、お野菜
タップリで私はいつも楽しめた。

たまに出される麺類・ナッツ類や
スナック類は、尼僧達にはとても
人気らしく「1人スプーン1杯！」と
書かれていても、注意書きを無視
して何杯も盛りつける尼僧がいて、
食への強い欲望をコントロール
できない尼僧でもいるんだなぁと、
人間らしさを私は感じた。

1日2回の食事でも、食事を盛り
つけるのは自分なので、毎回大
盛りにして食べていれば、食べ
過ぎる。

やせ型の尼僧がほとんどだったが、
ポッチャリ体形の尼僧もいた。

僧院でのルールで午前中だけの
食事でも、ベジタリアン食でも
食べ過ぎててはNGなのだ。

食べ過ぎると眠気が強くなって、
瞑想の邪魔になるので、食事は
やはり軽目なのがイイ。

僧たち

瞑想が深まって、ココロの状態が
静かに落ち着いて行くと、食欲は
とても安定して爆食いしたいと
自然に感じなくなる。

㉖に続く…

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