見出し画像

習わないけど、よく聞く言葉〜"awesome"

質問を頂きました

質問(要約)
"awesome"という言葉は、学校で習ったことはないけれど文脈から「良い意味ですごい」というような意味だと理解しました。どんな時に、どのように使うのか教えてください。

まず、「習ったことはないけれど、文脈から意味を理解する」というのは、とても良いことですね!まさに「生きた言葉」からの学びだと思います。

ご質問の"awesome"は、 「畏怖」や「畏敬」などと訳される"awe"という言葉に、形容詞を示す接尾語の"-some"がついた単語です。神様や大自然など、人智を越える存在に対して覚えるような感情で、尊敬の念が極まって恐れにも近い気持ちを表します。

ただ、"awesome"という言葉は、一般的には「めちゃくちゃ素晴らしい!」「最高に良い!」というスラングとして使われることも多いです。ご質問にあるように「良い意味ですごい」というニュアンスですね。

質問者さんも「文脈から『良い意味ですごい』というような意味だと理解しました」と仰っていますが、恐らくスラングとして使われているのを聞かれたのだと思います。特にアメリカ人は会話の中で、"awesome"という言葉を(元々の意味とは少しニュアンスが違う)「最高に良い」という意味でよく使います。

例えば、「バケーションどうだった?(How was your vacation?)」「最高だったよ!(It was awesome!)」というような会話だったり、私自身の経験で印象的だったのは、アメリカ人の友人と温泉に行ったときに、お湯に浸かって「awesome!!」を連発していたのを思い出します♨️。
よっぽど温泉が気に入ったんでしょうねぇ(笑)

こんな風に"awesome"は、俗語として使われる場合はもともとの意味とは少し違って「めちゃくちゃ良い〜!」「最高!」というようなニュアンスになります。日本語で「ヤバイ」という言葉が、「めちゃくちゃ良い」という意味で使われることがありますが、スラングの"awesome"とニュアンスが似ていると感じることがあります。

同じ語源でも時代と共に意味が変化した言葉〜"awful"

ところで、同じ"awe"という言葉を語源に持つ単語に"awful"があります。 「This is awful !(こんなの酷すぎる!)」「He is awful !(あいつ本当に嫌なやつ!)」など、思わず「!」をつけたくなるほど、強烈にネガティブな意味で使われる言葉です。

しかし"awful"は、実は"awesome"と同じ語源である"awe"に、形容詞を示す-fulという接尾語がついた言葉です。もともとの意味は「恐れを抱く程に」「もの凄く」というニュアンスだったそうです。それが時の流れと共に変化して、今ではビックリマーク(!)付きのネガティブなニュアンスを伴うようになりました。同じ語源を持つ単語なのに"awesome"とは全く違う意味で使われるようになったのが面白いですよね。

確かにそう言われてみれば、例えば「awfully expensive!(とんでもなく値段が高い)」のように、「とんでもなく」「びっくりするくらい」という意味で、(必ずしも100%ネガティブというニュアンスでなく)"awful"という言葉を使うこともあります。これは、語源を知ると納得です。

ただ、やはり"awful"というのは通常はネガティブなニュアンスを伴うことが多いので、使う時は気をつけましょう💦
"awful"も"awesome"と一緒に(でも混同しないで)覚えておくと良いですね。

因みに、紅茶にアッサムティーというのがあります。私はこれを「びっくりするくらい美味しい紅茶」という意味なのかと思っていたのですが、インドのアッサム地方で作られるお茶の総称だそうで、スペルも発音も"Assam"と"awesome"では全然違うのでした(笑)。

Voicyでも同じテーマでお話しています!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?