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知らなくても意味が分かる英語表現6


今日は、知らなくても意味が分かる(かもしれない)英語表現、英語のメタファーの話です。メタファーというのは隠喩表現のこと。そのものズバリを説明するのではなく、比喩を使うことで相手がイメージしやすい形で伝える隠喩表現3つをご紹介します。

Look over one's shoulder

一つ目は"Look over one's shoulder"
直訳すると、「〇〇の肩越しに見る」。通常、この〇〇は自分自身のことです。「自分自身の肩越しに見る」ということは、「背後を見ている」ということですね。

自分の背後が気になるって、どんな状態でしょう?

実は、この表現は先日Voicyでご紹介した、ワグネルという民間軍事会社の創設者プリコジン氏が亡くなりプーチン大統領が声明を出したというニュースの中に出てきたものです。

この配信の中では別の英語表現についてお話ししていますが、ネタになったニュースの会話に「プリゴジンは、クーデターを起こした後、ビクビクしながら過ごしていたのではないか?」という記者への質問の中で"Look over his shoulder"という表現が出てきました。

Voicyの配信にニュースのリンクも貼ってあるので、ご興味のある方はチェックしてみてください。

Shooting one's toes

二つ目にご紹介するメタファーは、"Shooting one's toes"です。
直訳すると、「〇〇のつま先(toe)をshoot(撃つ)」です。
このメタファーでも〇〇に入るのは通常は「自分自身」です。

どんな意味でしょう?

「自分自身のつま先を撃つ」ということは、「自分を痛い目に合わせている」ということ。そこから、「自ら禍を招く」「墓穴を掘る」という意味で使われます。日本語だと「自分の首を絞める」という表現に近いでしょうか。

Slip through one’s finger

3つ目の表現は、"Slip through one's finger"です。
直訳すると、「指の間をすり抜ける」です。

"Slip through one's finger"という表現は、指の間から何かがすり抜けるている様子から、「チャンスを逃す」「手に入ると思っていたものを失う」という意味で使われます。

状況を想像してみると意味が何となく分かりませんか?
(分からないかな?・・笑)

ちょっと文法の話

今日ご紹介した3つのメタファーは、"shoulder"(肩)、"toe"(つま先)、"finger"(指)と体の部位が使われた表現です。

それぞれの紹介で、"one’s"という所有格がついているのにお気づきでしょうか? "one"は、数字の"1"としてよく知られている単語ですが、主語が特定できない場合の代名詞としても使われます

そして、英語では体の部位を示すときには"my"(私の)"your"(あなたの)"his"(彼の)"her"(彼女の)などの所有格とともに使われます
ご紹介したメタファーにも体の部位"shoulder"(肩)、"toes"(つま先)、"fingers"(指)が出てくるので、実際の会話の中では所有格を伴って下記のような形で使われます。
"He was looking over his shoulder”
”She was shooting her toes"
"It was slipping through my fingers"

今回のように「表現の例」として説明する場合は、「誰々の」にあたる所有格は特定できないため、代名詞として"one"を使い、"one"の所有格である”one's"という単語を用いているんですね。

ちょっとややこしいかな(ごめんなさい🙏💦)
とりあえず、英語のルールとして、「体の部位を示すときには所有格(誰の)という言葉を伴う」ということと、「Oneという単語は『誰』ということを特定しない代名詞として使われる」ということを頭の隅に置いておいてください。そして、出来れば英語を使う場面で観察してみてください。

参考にして頂けたら嬉しいです。

同じテーマでVoicyでもお話ししています!

https://voicy.jp/channel/1622/608545


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