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知らなくても意味がわかる英語表現 4

英語にはメタファー(隠喩表現)が多い

英語の会話を聞いていると、メタファー(隠喩)の表現がよく出てきます。想像すると意味がわかる表現も多いので、いくつかご紹介します。

wake up call
「目を覚ますためのコール(電話)」ということで、いわゆるモーニングコールのことですね。これがメタファーで使われると「これまで気づいていなかったことに気づく」という意味になります。日本語でも「目を覚ます」という言い方は隠喩的に使われることがありますよね。
[wake up call]と似ている表現で、[eye opener]というものもあります。こちらはeye (目)をopener(開けるもの)ということで、「これまで気づかなかったことに気づくきっかけ」という意味です。日本語の「目から鱗が落ちる」と通じるものを感じますね。


Packed in like sardines
直訳すると、「イワシのように積めこまれる」という意味で「ぎゅうぎゅう詰め」のことです。日本語で言うところの「すし詰め状態」ですね。
この表現を知ってから、イワシの缶詰を開けてビッチリ中にイワシが詰まっているのを見たときには、ちょっと感動しました(笑)。でも、やはり日本人には「sardines(イワシ)」ではなく、「すし詰めの」方がぴったり来ますよね。

最近この表現を聞いたのは、アフガニスタン情勢のニュースでした。タリバンが政権を奪取したことで、皆が国外に脱出しようとしたため首都のカブール空港から飛び立った飛行機の機内は[packed in like sardines](すし詰め状態だった)ということです。

Door to door
「ドアトゥードア」という言葉は、カタカナ英語でも使われていますね。「家から職場まで、ドアトゥードアで1時間くらいです」など、ドア(家の外)からドア(目的地の入り口)までの「移動にかかる時間」を示す表現として使われます。

 英語の[door to door]には、「戸別に」「一軒一軒」という意味があります。これもアフガニスタンのニュースで出てきたのですが、「タリバンが反タリバン勢力のメンバーを探して[door to door]で捜索していた」つまり、「一軒一軒家捜し(やさがし)」したということですね。このように、[door to door]という表現は「戸別に」とか「隅から隅まで」という意味で使われます。


Evergreen
[Ever](ずっと)[green](緑)ということで、一年を通して葉の色が変わらない常緑樹のことを意味する言葉です。 メタファーとして使われる場合は、「常に変わらないもの」を表します。
ファッション関係の通訳をしていたときに、商品説明の中で[ever green]という言葉がよく出てきました。ファッションの話なので、「定番」とか「飽きのこない」という話ということです。季節が変わっても葉の色が変わらない常緑樹のように、流行や好みが変化しても着続けられる「変わらないもの」という意味で[ever green]という言葉が使われているのですね。

Long shot
[Long](長い)と[shot](撃つ)で直訳の意味としては「遠いところから撃つ」ことです。かなり遠い距離から「難しいかな〜」などと思いながら獲物を打つような光景が浮かんできますね。
これがメタファーで使われると「難しいこと」「無謀なこと」などの意味になります。会話の中にちょくちょく出てくる表現で、 上手くいかなかった時に[it was a long shot](まあ、難しかったからねぇ)というような言い方をするのをよく聞きます。

Turn stomach
直訳すると、「胃がひっくり返る」ということで、「気分が悪くなる」「不快になる」という意味で「聞いているだけで具合が悪くなる」というようなときに使う表現です。
日本語でも、「めまいがしてくる」「頭が痛くなる」など、身体的な不調で心理的な不快感を表現することがありますが、英語も同様です。(実際に心理的な苦痛を身体感覚として感じることもありますし)

[Turn stomach]と似ている表現として、[butterfly in my stomach] (胃のなかに蝶々がいる)というものあります。「めちゃくちゃ緊張している」ということを表す表現で、人前で大事なスピーチをするときなど緊張で心臓がバクバクしているような場面で使います。実際に胃のなかに蝶々がいるというのはあり得ないですが、緊張しすぎてまるで胃のなかに蝶々がいるように感じるという感覚は分かる気もしますよね。

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