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まいにちがにちようび

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日々思いついたことやハテナに思ったことを、なんとなくエッセイに。
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2023年6月の記事一覧

おやつは300円まで

遠足のおやつといえば、何を思い浮かべるだろうか。 私の通っていた小学校では、遠足のおやつは300円までと決まっていた。なので、子どもたちは300円という制限の中で、なんとか沢山のお菓子を手に入れようと悪戦苦闘するのであった。 しかし困ったことに、小学生が大好きなポテトチップスやじゃがりこ、キノコの山やたけのこの里はどれも100円程度。どれか一つを買ってしまうと、300円のうち1/3をまるまる使ってしまうことになってしまう。だがしかし、中身が何個か入っているお菓子は必殺「交

しっくりがやってくる

「なんかよい」とか「しっくりくる」という言葉をよく使う。 「なんか」とは何なのか。「よい」とはいったい何が「よい」のだろうか。「よい」と思うからには、何か「よい」というところがあるはずなのだが、それを言葉にするのが難しい。 同じように、「しっくりくる」の「しっくり」を説明するのも難しい。「しっくり」とは一体何なのだろうか。 「この石ころは見るからによい石ころだ。」 「ほほう、確かに。見るからによい石ころだ。」 「このあたりなど、とてもしっくりくる。」 「ふむふむ、このしっ

おまえ、そこにいたのか

『見えている世界』と『意識して見る世界』は全く別のものである。 日々視界に入ってくるたくさんの情報の中から、特定の物事が急にはっきり見えてくる瞬間がある。こんなに近くにあったのに、なんで今まで気づかなかったんだろう、というちょっと不思議な体験。少し意識するだけで、途端にそればかりが目に入ってくるようになる。 2021年8月、東京末広町にある PARK GALLERY にて人生初となる個展『石ころをひろった』を開催した。その個展の期間中の、梅雨明のけ真夏日のある昼下がりの出来