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「東郷平八郎を知っていますか?」

 現在は言語消滅の危機にあるそうです。
世界では約6,000の言語がありますが、
30言語が毎年消滅しているとのことです。
(林英臣氏の講演より)

言葉が無くなるということは、
その民族が滅びたと同じことです。

言語は単に記録や情報伝達の道具ではないのです。
その民族の歴史や文化、そして考え方や感性も言語によっています。

中には「世界中の言葉を統一の言葉にしたら良い」
という人もいるようですが、それではそれぞれの国の歴史は終わりです。

考えてみるとよくわかります。
今思考していることは、脳の中で、日本語で考えているはずです。
米国人なら英語で、中国人なら中国語で思考しているはずです。

つまり日本語を話さなくなったら、日本人的な感性もなくなります。
日本語を話すから日本人になるのです。

日本語にも危機がありました。
明治に入って西洋文化が日本に入ってきたときです。

ちょっと小ネタにお付き合いください。

西周(にし あまね)1829~1897 
「哲学」「理性」「科学」などいろいろな翻訳語を創った人ですが、かな、漢字を廃止してローマ字にすると論じました。

前島密(まえじま ひそか)1835~1919
 郵便制度創設で有名ですが、漢字を廃止して、すべて平仮名にすべきと唱えました。

森有礼(もり ありもり)1847~1889
 初代文部大臣で一橋大学創設者ですが、英語の国語化を主張しました。

 英語教育が低年齢化しています。
しかし、まずはしっかり日本語を学ばなければ日本人にはなれません。英語はそのあとでも十分です。

 私はサラリーマン時代に海外出張がよくある部署で働いていました。
その時にも、日本の歴史や文化を知らなければ、いくら英語が流暢に話せたとしても、外国の人に日本を語ることは出来ないと感じていました。
(英語が下手な言い訳に聞こえますね。)

例:フィンランド出張の時に、
「東郷平八郎を知っているか?」
と尋ねられたことがありました。

もちろん知ってますよ!
(詳細はまたの機会に。)


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