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『清明』杜牧

先日の漢詩講座で取り上げた漢詩です。

「清明」とは二十四節気の一つで、春分から15日目に当たります。

『清明』  Qīngmíng    
   杜牧   Dù mù

清明時節雨紛紛 
 Qīngmíng shíjié yǔ fēnfēn

路上行人欲断魂  
 Lùshàng xíngrén yù duànhún

借問酒家何処有   
 Jièwèn jiǔjiā héchù yǒu

牧童遙指杏花村   
 Mùtóng yáozhǐ Xìnghuācūn

【書き下し文】

清明の時節 雨紛々(ふんぷん)

路上の行人 魂を断たんとす

借問(しゃもん)す 酒家何(いず)れの処にか有る

牧童 遙かに指す 杏花(きょうか)の村

*詩の形式

詩の形式:七言絶句

押韻:紛・魂・村

*桂花私訳

清明の頃 雨しとしと。

道行く旅人は 心うつろ。

もしもし 酒屋はどこにあるのかね。  

牛飼いの指さしたのは 遙かに見える 杏の花咲き乱れる村。

     

淡紅色の杏の花に囲まれた村。4月初め頃の季節感が感じられる詩ですね。


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