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「緊急事態宣言の検討を要請する方針を固めた」という言い方。

「緊急事態宣言の検討を要請する方針を固めた」という言い方。これのどこが緊急なのかと。
緊急事態をやるかどうかの「検討」、その検討に入ることを「要請」する、でも「要請する」という方針がまだ確定していない、ほぼ要請するつもり、ということだが、緊急事態宣言まで4段ぐらいのクッションがある。
これをコピーとして考えればなかなかの腕前であって、婉曲さ、遠回しの技巧を極めている。責任の所在を曖昧にするためなのだろうか、この役人言葉の完成度はさすがである。

とはいえ、これが世界遺産への申請とか、ダム建設の話なら、まぁのんびりしていてもいいが人命にかかわる緊急事態宣言だから、滑稽に思える。

火事だ! 119番に電話をするかどうかの検討に入るように、要請しようという方針が固まったが、まだ確定ではない、的な。

都知事が言い出したのがたぶん先週末だから、結果的には5日かけて、マスコミを使って非公式なカタチで周知したということになる。極めて日本的な、そして狡猾なやりかただと思うのだった。

とはいえコロナ禍を脱するための緊急事態宣言には賛成です。みなさん、Stay home, Stay Safeでいきましょう。

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