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1日一編は詩を読む 百四十字、老いらくの歌「ジムの鏡に映るこの俺老いらくの 殴ってやろう死ぬのはまだか」


とある理由で東京都内を漂流している。
そしてここ数日、詩を味わう余裕すらなかった。

   2021年2月21日から、2022年2月28日までの1年間、著者が毎朝ツイッターに投稿した373首を掲載。ツイート文を「長歌」、短歌を「反歌」として編まれた、福島泰樹第34歌集。

「コロナウイルスは生活様式を一変させた。家族葬もその一つだ。遺族が死者を囲ってしまう。四十九日が来て始めて知友の死を知ったりする。せめて柩に眠る友の肩を叩き、しっかり歩いて行けよと声をかけてやりたかった。……連合赤軍粛清事件から50年、そして関東大震災99年の秋ではある。ウクライナの悲惨は私に、大震災時の虐殺を炙り出し、東京大空襲の記憶を烈しくさせた。」(本書「跋」より)

福島泰樹(ふくしま・やすき)
1943年3月、東京市下谷區に最後の東京市民として生まれる。早稲田大学文学部卒。1969年秋、歌集『バリケード・一九六六年二月』でデビュー、「短歌絶叫コンサート」を創出、朗読ブームの火付け役を果たす。以後、世界の各地で朗読。全国1700ステージをこなす。単行歌集34冊の他、『福島泰樹歌集』(国文社)、『福島泰樹全歌集』(河出書房新社)、『定本中也断唱』(思潮社)、評論集『追憶の風景』(晶文社)、『日蓮紀行』(大法輪閣)、DVD『福島泰樹短歌絶叫コンサート総集編/遙かなる友へ』(クエスト)、CD『短歌絶叫遙かなる朋へ』(人間社)など著作多数。毎月10日、東京吉祥寺「曼荼羅」での月例短歌絶叫コンサートも38年を迎えた。

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