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ブライアン・イーノの環境音楽を、サラウンドで、爆音で、みんなで聴くという体験。ブライアン・イーノ アンビエントキョート展2

上記の続きです。
そこにも書きましたが、アンビエントミュージックを僕は個人的に聴いてきましたし、多くの人にとってもアンビエントミュージックは個人的なものであると思います。パフォーマンスするようなライブのコンサートもなければ(まれにある)、みんなで揃って観賞することもないわけですから。

でもアンビエントキョートのshipは、冷房がよく効いたほぼ暗闇の中、自分以外にいろんなひとがいる、程度しかわからない状況とはいえ、みんなで、しかも思い思いに寛いで、イーノの環境音楽を、ちょっと思いも寄らなかったぐらいの爆音で聞く、という体験でした。
とても感銘を受けました。

仕事柄よくサラウンド音場は体験していますが、THE SHIPにはスクリーンやオブジェが一切ないので、どこが正面かという概念がありません。実際私もふくめ、このインスタレーションに入った聴衆は、ランダムに置かれた四角い四角いイス、ソファーに、思い思いの方向を向いて聴いていました。そして音はまさに四方から聞こえてきます。

その時書いたThe Ship の音響機器の配置を推測したメモです。

Brian Eno Ambient Kyoto The Ship Sound Epuipments

職業柄音響システムがどうなったか知りたくて、音楽を聴きながらⅠ時間ぐらいはこの部屋にいたと思います。

部屋は縦長で四隅にサブウーハーとラインアレイのコンパクトなシステムがあった。青いマルのやつ。たぶんBoseのこれ。

The Shipの楽曲にはものすごい低音があるんだが、この低音をガッシリサブウーハーが再生していて、四隅から出てくるその音はなかなかの迫力だった。

また壁面にGenerecのパワードの小さいスピーカーが頭より高い2mぐらいのところに取りつけてあった。高音再生用。赤い丸。この配置からすると、部屋を入ったら奥が正面、ということになるのだろうか。

そして超カッコいいことに、ギターアンプが、こちらは白いサイコロの上に布をかけた上に3方向に置いてあった。ほかのスピーカーは黒でほとんど見えないが、このギターアンプにはうっすらと照明が当たっていた。
またギターアンプのセレクトが素晴らしく下手のギターアンプがローランドJCの50か60、中央のギターアンプがVOX、そして上手のギターアンプがフェーダーのツイード系のものであった。これらギターアンプの銘機たちは、いつも音を出しているわけではないが、曲の展開で、あるところになると、とそれぞれ特殊な音を再生していた。オーディオやPA用ではなく、ギターアンプをわざわざ使って鳴らすというセンスが、ロック出身のイーノらしく、ほかの人には真似できないし、ギタリストの端くれたるオレの心にも、めちゃくちゃカッコいいなと、強く共鳴したのだった。

Brian Eno Ambient Kyoto The Ship

この話、まだ続きます。たぶん。


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