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勾留施設の話

最近、留置場や拘置所で勾留された人のニュースが多く取り上げられておりますので、久しぶりに勾留施設について綴ってまいります。

逮捕されると、どんなに社会的な身分が高い人であっても牢屋に入れられる訳ですが、そこには特別待遇など一切ありません。
高齢であっても一緒の扱いですが、社会を大きく賑わせた事件の被疑者は、ちょっと人目につきにくい牢屋に入れられることもあるようです。
勾留中の管理区域外へ出るときは手錠に腰縄。これもみんな一緒です。
管理区域内に入るときは金属探知機でボディーチェックされ、口の中まで点検されます。

さて、一般的に牢屋は鉄格子が施されていることは皆さんご存じかと思いますが、実はその内側も細かい目(約1cm角)の鉄網で格子全体を覆っています。この鉄網もかなり頑丈で、ちょっとやそっとの力ではびくともしません。扉も一度鍵を掛ければ、こちらも同様。それだけ留置施設というのは頑丈にできています。

先日も被疑者が警察署内にある留置場内で首吊り自殺するというショッキングな出来事がありましたが、この鉄網に紐状のものを通すこと自体、至難の技かと思います。それ以外に紐がかけられる部分は一切ありませんので留置施設内での首吊り自殺は困難と言えます。しかし、不可能ではありません。

色々やり方はあると思いますが、一般的に効果的な自殺防止策は<巡回>ということになります。でも私が居た留置場では多い時でも1時間に1回程度あるかないかでした。これだと自殺以外にも悪さをしようと思えば出来てしまいます。

反面、拘置所ではそういった話はあまり聞きません。拘置所は法務省管轄ですが、警察とは何かが違うのかもしれませんね。

逮捕勾留に慣れている人なら別ですが、毎日の苛烈な取り調べと孤独な環境に長期間身を置くと、精神的に堪えます。留置場や拘置所の「担当さん」はその状況をよくわかっていますので、優しく接してくれる人が多いです。

ですが、勾留中は不自由の連続です。留置施設も無機質です。

お世話にならないに越したことはありませんが、日常生活を送る中で間違って逮捕勾留される可能性はゼロではありません。

自分が無実なら、この勾留施設で心が折れないよう強い気持ちを持つことが大事かと思います。

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