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勾留延長

今回の逮捕で最初に10日間の勾留手続きがされ、満期が経過しました。

検事がまだ調べたりないと判断すれば、さらに10日間勾留が延長されます。
検事は合計23日の中で、起訴するか不起訴にするかを決めなくてはなりません。ただ、基本的に被疑者が「やってない」と言っている限りは、勾留延長は決定的となるようです。

私はこの事件の犯人ではございませんので、一貫して否認していたことから検事より結果を伝えられるまでもなく、勾留が延長されるものと当初から理解しておりました。

弁護士先生からは勾留開始当初に
「起訴されるにしろ、不起訴となるにしろ最大日数留置場に入れられることを覚悟してください。」
と言われておりましたので、淡い期待を持つことなく勾留延長の通知を受け取りました。

一つ驚いたことがあります。
延長の際の勾留状ですが、勾留理由の欄に<取調べが未了の為>という”スタンプ”が押されていたということです。
要は、どうせ毎回勾留延長するので手書きだと面倒なことから、予めスタンプを用意しているという点です。
もう、逮捕勾留が始まったら最大満期まで覚悟した方が良いようですね(笑)。

2度目の勾留延長決定後ですが、被疑者は急に<ヒマ>になります。

何故かと言いますと、警察は勾留延長なしで釈放となることも頭の片隅に意識している為、連日強圧的な取り調べを行い、この10日間のうちに何とか自白を引き出そうと必死で取り調べを行います。

現実的に10日で勾留が終わると捜査機関側は想定していませんが、被疑者側から<勾留延長差し止めの準抗告>を起こされる可能性があります。
もし、裁判所がこの準抗告の申立てについて許可決定すれば、その対応に時間をとられ、以後の捜査に影響を与える可能性が生じることになります。

こうなってしまうと、今までの努力が尻切れトンボとなるかもしれません。

再度10日延長が決定すると、捜査機関側も安心するのか、取り調べ回数も減り、調べがあったとしても雑談が多くなったりしました。

私の場合は勾留延長の決定をもって、捜査機関が持っている<手持ち証拠>を徐々に開示しながら自白を促してきました。

否認していれば、「こんな証拠があるのにまだシラを切るつもりか?」などと担当刑事は言ってきますが、私の場合「は?」というものばかりで、防犯カメラ映像ひとつとっても、どうしてこれが私なの?と思えるほどの証拠を開示したりしてくるのであります。

また、私が勾留延長期間中の特徴をもう一つ書きます。

勾留延長後は雑談が多くなったのですが、担当刑事が親しみを感じる口調で一方的に事件についての話をしてくることが多かったのです。
実はこれも<罠>でして、この刑事が言った事実と異なる話をそのまま私が話たような調書に仕上げ、それに署名指印を求めるといったやり方でも迫られました。
(勿論、署名指印は拒否)

本当にどうしょうもない連中です。

過去の事件ですが、担当刑事に心を開いた(女性被疑者が担当刑事に恋愛感情を抱いた)ことで、被疑者が言いなりになって作成された調書が元で有罪となり、のちに冤罪となった事件がありましたが、まさにこういう親しみを込めて被疑者に近付き、ウソの調書が作成されるという出来事が実際に起こっています。

そんな手には乗りませんでしたが、否認事件では黙秘権の行使がとても重要であるということを身をもって経験した、そんな出来事でした。

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