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いつも君を見ている

凧をあげていると、互いに目を合わす。
それはよい。
目の合う時は、向こうもご機嫌のしるし。
うまく上がらない時は、目も合わせてくれない。

あげている時は、空を見上げる。
それもよい。
心も晴れてくる。

凧をあげすぎると、目に焼き付く。
それは面白い。
糸すらいらなくなる。

凧あげの後に散歩をする。
すると後から追ってくる。
どこを向いても見てくれている。
時には先回りをされる時も。

散歩道の空でも目を合わす。
糸はいらない。
互いに見つめ合う。
忘れていた記憶を呼び醒ます。

できなかった新年のあいさつ。
野山の神々へ向けて。

凧ならわかってくれる。
いつも見てくれている目を見つめ返す。
そして声をかける。
本日はお相手して下さり、ありがとうございました。
いつもお守り下さり、ありがとうございます。

いつもありがとう


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