英会話スクールに通い始めた話

 コロナ禍でアメリカから日本に戻ってきて3年が立った。当時からものすごく英語が話せるわけではなかったが、それにしても最近、だいぶ英語を忘れてきてしまっているように感じる。一応、World Para Swimmingという組織の中で、アスリート同氏の会議なんかに出るようにもなったので、これはもう一度勉強をしなおした方がよさそうだ。というわけで、英会話スクールに通うことにした。
 ちなみにアメリカに住んでいたころの語学力を自分で評価すると、
・水泳のトレーニングに関する会話は問題なくできる。
・最低限生きていく(物を食べる)ことはできる。
・分からないときは分からないといえる(これ大事)
・1対1でならしょうもない話もできる。
・無駄にビザ問題についてはけっこうすらすら話せる(これはアメリカ滞在中にピンチに陥ったときに身に着けた。詳しくはアメリカ滞在中の記録
https://note.com/keiichikimura/n/n8f2cc6139633
も読んでいただきたい)
 さて、家の近所にあった学校に行ってみた。希望のレッスンはマンツーマン。開始前に、まず日本人の職員さんからカウンセリングを受け、どのくらい英語を学んできて、どのくらいの力が現状会って、最終的にどのくらい上達させたいのか、などを伝える。
 スポーツ選手で、2年ほどアメリカに住んでいて、ゆくゆくは国際会議で発言できるくらいになりたいです。我ながらなかなか強めのことを言っているような気がする。
 次に、ネイティブの先生による無料体験レッスンを受講する。これにより、レベル診断をしてもらって、最適なプログラムが提案される。
 授業が始まった。イギリス人の先生が繰り出す英語を、大げさな話ではなく、一言も聞き洩らすことなく、質問はすべて完璧に打ち返した。ホームランとまではいかないかもしれないけれど、サイクルヒットは硬い。なんだ、俺、全然いけるやん。わくわくしながら判定を待つ。
 あなたのレベルは…
10段階中…

???
 なんやて。こんなに手ごたえあって3レベかあい。なんか、2年間アメリカいたとか、国際会議でたいとか言ってたのが恥ずかしくなってきた。なんならもう、スポーツ選手って言ったのもついでに恥ずかしくなってきた。
 レベル診断の結果を細かく説明してもらった。「発音は素晴らしい、話すスピードも非常にナチュラルだ。聞かれたことに長い文章で答えることもできている。しかし、文法がよくない。今後は、その場に応じて適切な、TPOをわきまえた話し方ができるといいですね。」
 はず。説明されるともっと恥ずかしい。こどもっぽい話し方してたのかな。
 それにしても、思っていたより低かった。なんだか納得がいかず、もう1軒学校の門を叩いた。授業までのステップはほとんど同じ。前回の半生を生かして、自分の英語との関係は控えめに伝えることにした。レベル判定は。

一つ上がった。が、やっぱり指摘されたポイントは同じだった。どうやら俺の文法はそうとうひどいようだ。
 ここまできたら大手の学校の無料体験レッスンを片っ端から受けてやろう。昔友達が、結婚式のためのエステに行くのに、お金がもったいないから、いろいろなお見せの無料体験を息まくったという話を思い出した。
 三つ目の学校は、いよいよ電車に乗って、自宅の最寄駅を離れての遠征だ。レベルは。

また一つ上がった。やっぱり文法に難ありではあるが、一番ほめてくれた。
 「それってもう、ちょっとずつ勘を取り戻してるんじゃないのか」という指摘もある。三つの学校は、全く同じ評価軸という訳ではないので一概には言えないが、その説は有力だ。
 結局、一番最初に訪ねた学校に入学した。それぞれ方針の違いがちょっとずつあったり、やっぱりほめてくれたところに行きたくなったり、微妙な金額の違いを比べたりしていると分からなくなってしまい、アメリカの語学学校でお世話になっていたディレクターに電話した。そしたら、「一番は通いやすさ」との答えだったから。
 通いやすさが一番。語学の専門家がそういうのだから、そうなのだ。もし英会話スクールをお探しの際には参考にしていただきたい。

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