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「JAMPの視線」No.25(2020年6月21日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
③メディア掲載情報
④インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2020年6月21日

世界的なコンサルティングファームであるCapgemini社の「World FinTech Report 2020」のレクチャーを頂く機会がありました。色々と考えさせられるところがあり、勉強になりましたので、紹介させて頂きます(消化しきれていないですし、当然ながら、ここでの解釈・紹介はCapgemini社ではなく、私個人の責に帰するものであることはご承知おき下さい)。
同レポートは、主に従来型金融機関に対し、今後の変革期を生き残るためには、かつて破壊的創造者であり、いまは成熟したプレイヤーに変化しつつあるFinTech(新興)企業との価値共創の必要性を訴えているものです。そこでの主張は、①商品ではなく、顧客体験価値の提供のため、バリューチェーン各段階での開放(共有・パートナーシップ等)が必要、②顧客体験価値の向上のためには、表から見えにくいミドル・バックオフィスの改革が重要、③従来型金融機関と新興企業が産業化を実現するためには、成熟かつ構造化された関係性構築が必要、という3つのポイントからざっくり構成されていると理解しています。
私たち日本資産運用基盤は、現在主に活動する資産運用関連領域においては、「日本版TAMP」と称し、主にミドル・バックオフィス領域での付加価値創造プロセス改革を通じ、能動的・主体的なのか、間接的なのかは事業によって異なるものの、顧客体験価値の向上を目指すとともに、それらを、自らは事業資産を持たずに、適切な加工・結合等を通じて目指すということを行なっており、本レポートのメッセージは強く共感するものでした。
一方、それと同時に、まさにいま急成長を目指し、アクセルを踏もうとしているStartup(not yet Scaleup)である当社にとって、考えさせられるところも多々ありました。
まず、バリューチェーン各段階での開放という意味において、本レポートでは、その形態を価値創造を自ら担うSupplier、外部創造価値を提供するAggregator、そして各段階の創造価値を結合等するOrchestratorという3種類に分類しており、弊社はそのなかでOrchestratorであると思われますが、Orchestratorについては、その創造付加価値の限界が無限に近いように私には感じられ、現在の弊社事業モデルがその展開も含めた可能性を十分に考慮したものになり得ているだろうか、経営者である自分がその可能性を将来時点においても、考慮しきれているだろうかということを考えさせられています。
また、まさに当社事業モデルとして、既存金融機関との共創を通じた付加価値創出を目指していますが、それを産業化するためには、Scaleupとして、相手方金融機関の人、プロセス、ビジネスを変容させるほどに、自らがStartupを超えた変容をしなければならないということも、ひとつの命題として、考えさせられています。
情報通信技術の発展やその活用手法の多様化等を受け、他の業界同様に金融業界においても、付加価値源泉の「発散」が避けられない流れである一方、主体としての成熟度や価値観の粘度等は「集中」を必要としているようにも思われ、どこにでも存在し得る金融機能・付加価値創造の今後の可能性と難しさを改めて感じるレポートだと感じており、弊社事業を「産業化」するためにも、レクチャー頂いた視点等で金融業界を捉えなおしてみたいと考えています。

News Picks ダイジェスト(2020年6月15日~2020年6月21日)

2020年6月14日
【コロナが招く「金利の死」 1%未満の国、5割】
大原コメント→
昨年後半から現実化した株式売買委託等手数料の無料化や運用報酬ゼロ投信の登場等、従来型証券・資産運用事業モデルが行き詰まりを見せていますが、今回のコロナ禍で金利も今後長期的に見込めないなか、金融機関経営はますます舵取りが困難になります。
これは金融機関経営に限らずですが、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/4987726?ref=user_121187

2020年6月17日
【高島屋 都内店舗で金融サービス提供開始 投資信託販売仲介など】
大原コメント→
昨年後半からの株式売買委託等手数料や投信運用報酬の無料化等、従来型証券・資産運用ビジネスが転換期を迎えつつあり、今後は顧客との信頼関係を基盤に資産運用アドバイスを提供することがサービスとしても、ビジネスとしても重要になってくると考えています。
SBIHDは地域銀行のみならず、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/4996315?ref=user_121187

2020年6月19日
【ソフトバンクとみずほ証券、スマホ証券のOne Tap BUYを合弁会社化】
大原コメント→
過去に何度かコメントさせて頂いた通り、投資未経験者が抵抗感少なく投資の一歩目を踏み出すためのサービスを提供するOne Tap Buy社の挑戦は社会的意義も大きいと考えており、更なるサービスの充実と普及を期待していますが、同社の既存事業モデルには悲観的です。
頻繁な売買が期待できない投資未経験者・初心者をメインターゲットとしながら、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/5003376?ref=user_121187

2020年6月20日
【スマホ金融再編、ネット勢軸に 協力関係にねじれも】
大原コメント→
金融サービス仲介業の新設等、リテール金融分野での「仲介スキーム」活用の多様化や普及が進むにつれ、より顧客に近い接点に付加価値が移行する流れが加速している状況にあります。
様々なオンラインチャネルが金融サービス提供主体となる流れの先には、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/5004542?ref=user_121187

2020年6月21日
【コンコルディアFGが参加 地域経済支援の新会社】
大原コメント→
超低金利や地方の人口過疎化等、地域銀行の経営環境は厳しいものであるものの、地域に根差した顧客との信頼関係やブランド等の経営資産を有する地域銀行のポテンシャルはまだ非常に大きいと考えています。
一方、株式等売買委託手数料や投信運用報酬の低下・無料化等が進むなか、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/5005993?ref=user_121187

メディア掲載情報          

■メディア出演
弊社代表の大原が「Tokyo Financial Street」に出演しました。
https://www.jamplatform.com/news/2020/06/20/1333/

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