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「JAMPの視線」No.63(2021年3月14日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
③メディア掲載情報
④インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2021年3月14日

弊社・日本資産運用基盤は、新時代の資産運用アドバイス事業領域には継続的なフォローアップ役務及びそれに対する対価を契約書等で定義できる投資一任運用(ラップ)スキームが必要であると考えており、様々なリテール金融機関と意見交換を行っていますが、少なくない方々が「ラップ口座を販売する」という表現を使用されることに気付きます。
ただ、商品(モノ)として捉えることが可能な投資信託スキームとは異なり、投資一任運用(ラップ)スキームの場合、提供付加価値は主にサービスとして捉えられるべきものであり、どちらかというと「ラップサービスを提供する」もしくは「ラップ契約に基づいてご資金をお預かりする」というのが正確なように個人的には考えています。
もしかするとこれは、同じリテール金融業界においても、株式や債券等の金融商品の売買等を役務として提供してきた経験が長い証券会社等ご出身の方々と、お客様のご資金をお預かりし、投資運用サービスを役務として提供してきた経験が長い資産運用会社等ご出身の方々(私もそうです)で異なるのかもしれません。
資産運用会社出身の私としては、口座はあくまでお客様のご資金をお預かりするための口座に過ぎず、実際の投資運用サービスはその口座を舞台に提供される役務であり、口座とは異なるという認識ですので、サービスに「口座」という名称が含まれていると少し違和感を感じますが、証券会社ご出身の方々にとっては、金融サービスを商品(モノ)として捉えることに慣れているため、ふわっとしたサービスではなく、どちらかというとモノ的な感覚が持ちやすい「口座」と表現する方が扱いやすいといった事情があるのかなあと想像します。
と、同じラップサービスであっても、キャリア背景等によって表現が異なるなあという感想でいたのですが、最近になって、この認識の違いは意外とビジネスに実装するうえで影響して来るのではないかという印象も少し感じるようになってきました。
まず、「ラップ口座」のように商品(モノ)の販売という認識でとらえていると、継続的なフォローアップ役務こそが投資一任運用スキームの特徴ということがイメージしにくく、それも従来のラップサービスではフォローアップが役務の一部として重視されてこなかった要因のひとつではないかという仮説を最近ふと思いました。年金基金の資産運用で投資一任運用スキームに慣れ親しんでいると、四半期報告等も含め、投資運用付加価値以外のフォローアップ付加価値の提供が一体になっているということは違和感ないのですが、サービスではなく、商品(モノ)と認識しているとそこが違うのではないかと感じたりします。
また、投資一任運用スキームをビジネス的に実装する際、「ラップ口座」と表現される方は、重要なシステム開発・対応は主に証券総合口座システムや銀行投信窓販システムであるという考えられる傾向にあるようにも思います。実際には、お客様一人ひとりと個別に締結する投資一任契約の管理やそれに基づく投資運用、報告書作成、顧問報酬計算・徴収等に係る投資一任運用関連システムがより重いのですが、そこでの認識に大きな差があるように感じます。もしかするとこれは商品(モノ)として捉えてきたためというよりも、これまでは証券会社が自社でラップサービスを完結しており、証券総合口座システムとほぼ一体的に運用されていたということもあるかもしれませんが。
新しいビジネスやサービスを開発する過程においては、関係者全員の認識をすり合わせることが重要であり、最も困難であるのですが、投資一任運用スキームにおいては、こんな表現の差があり、認識の差につながっているのかなあということを仕事の傍らで考えている今日この頃です。

News Picks ダイジェスト(2021年3月8日~2021年3月14日)

2021年3月8日
【歴史の「歯車」となった主人公たちに、自分が果たすべき役割を学ぶ】
大原コメント→
「Forbes Japan」でインタビューの機会を頂きました。いつまで健康に働けるか自信はありませんが、金融・資産運用業界の「歯車」としての役目を果たせるように研鑽を続けてまいりたいと思います。引き続き皆さまのご指導を賜りますようお願い申し上げます。
https://newspicks.com/news/5665210?ref=user_121187

2021年3月8日
【ESGブーム便乗も、金融庁が投信名称に基準必要か検証に着手へ】
大原コメント→
個人向け投資信託ビジネスにおいて事業成長に影響するファクターが運用実績や投資機会、投資手法等ではなく、販売金融機関の営業員にとっての売り易さとなっている現状、足もとのESGブームに乗って名称にESG投資を示す表現を入れようとする流れは驚きではありません。
そもそも多くの投信が長期的な顧客資産の成長を目指すとうたっている以上、「ESGを考慮しない」という商品は存在しないわけで、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/5658526?ref=user_121187

2021年3月8日
【【調査】ピッチ大会で優勝したスタートアップは成功してるか? 過去10年分を調べてみた】
大原コメント→
弊社はスタートアップの1社と言えるものの、ピッチ大会やFinTech系イベントは苦手で、いつも遠くから華やかな様子を眺めているばかりです。
ただ、サービス・プロダクトに加え、解決したい課題や世界観、事業モデル等も対外的なプレゼンテーションの過程で磨きあげられることにより、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/5669273?ref=user_121187

2021年3月9日
【【書く技術】接続詞「4タイプ10種類」で文章を速く、わかりやすく】
大原コメント→
職業柄なのか文章を書く機会が多いのですが、こと「接続詞」についてはその使い方・使い分け方に迷うことが多いです。
想定読者や全体として伝えたいメッセージは決まっており、全体の構成等は比較的難しくないのですが、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/5624210?ref=user_121187

メディア掲載情報

■メディア掲載:「Forbes Japan」でのインタビュー記事の掲載
「Forbes Japan」の「CEO’S BOOKSHELF -CEOがすすめる一冊-」コーナーで弊社代表・大原のインタビューを掲載頂きました。
「歴史の『歯車』となった主人公たちに、自分が果たすべき役割を学ぶ」
https://www.jamplatform.com/news/2021/03/08/1989/

■メディア掲載:「ファンド情報」での弊社ソリューションの紹介
「ファンド情報」(2021年3月8日号)で弊社が提供する投資一任運用(ラップ)事業基盤ソリューションをご紹介頂きました。
「変貌するラップビジネス -ベンチャーが下げる参入障壁-」
https://www.jamplatform.com/news/2021/03/08/1993/

■コラム公開:コンプライアンスチームの連載noteの公開
新興・海外資産運用会社の立上げ等の支援を提供している弊社コンプライアンスチームが
noteに第5回目の記事を公開しました。
「当局届出事項の落とし穴2((金融商品取引業者の業務の内容又は方法の変更届出)」
https://www.jamplatform.com/news/2021/03/09/2004/

■メディア掲載:「Investment Japan」への英文コラム寄稿
ディレクターの栃尾が「Investment Japan」に英文コラムを寄稿しました。
「FIBO Managers Beware: When Net Assets Fall Below Capital」
https://www.jamplatform.com/news/2021/03/11/2001/

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