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「JAMPの視線」No.152(2022年11月27日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
- 代表取締役 大原啓一
③お知らせ・ニュースリリース
④金融専門人材募集情報
⑤インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2022年11月27日

ここのところWebメディア企業に対して資本市場が厳しい態度を示している事例が増えてきているように感じています。例えば、経済ニュースメディア「NewsPicks」を運営するユーザベース社が米PEファンドのカーライルに買収されたり、Twitter社がイーロンマスク氏に買収され、大規模なリストラが実施されたり、メディアプラットフォーム「note」を運営するnote社がIPOを承認されたものの、大幅なダウンラウンドを余儀なくされたりといった事例です。もちろん、それぞれの企業の経営陣の皆さまとしては、自社事業の中長期の成長性を確信し、それを加速させるための前向きなコーポレートアクションとして経営判断を下されたと思いますし、詳細な事情を知らない外部の人間がそれを「厳しい」と表現するのは適切ではないかもしれませんが、やはり順調に主力事業が成長している企業では起こり得ないコーポレートアクションであり、なかなか難しい状況にあるように推察されることは否めません。
このような状況に対して改めて感じるのは、事業・サービスの存在意義や公益性と事業性の両立の難しさです。NewsPicksもTwitterもnoteも、私自身も日々愛用していますし、これらサービスが多くの人々の社会生活に必要なインフラとしての存在になっていることに異論は多くないのではないかと思います。ただ、様々な情報やニュース、論説等がインターネット上に氾濫し、ストレスもコストも無く、それらの殆ど全てにアクセスすることができるようになっている現在において、運営企業がそこで事業性を見出し、成長させることはかなり難易度が高いように感じます。私はメディア業界の専門家ではないのであくまで一般常識の範囲内での所感ではありますが、それらメディアに広告出稿を募る事業であれば事業性やその成長可能性のイメージはつくものの、メディアである以上はあまりにもそれを前面に出し過ぎるとそもそもの世界観が成り立たなくなってしまうような気がします。一方、当該メディア利用に課金を行なおうとすると、類似の情報やニュース、論説等は他メディアでも容易にアクセスできることが少なくないため、利用者が距離を置いてしまうということも実感としてあるように思います。私たちの社会を運営するうえでWebメディアの存在が重要であるにも関わらず、その運営を持続可能なものにするための事業性との両立が難しいというのは、他人事とするのではなく、社会全体が真剣に考えるべき課題になりつつあるのではないでしょうか(これは発行部数の減少が危惧される日本の新聞・雑誌のような従来型メディアも同様です)。
また、同じようなことは私たちが従事する金融・資産運用業界でも起こっています。私が常々お話させて頂いている「資産運用(ポートフォリオマネジメント)業務はコモディティ化している」というのは、誤解されることが少なくないのですが、決して資産運用業務の存在意義や付加価値が無くなってきているということを言っているわけではありません。個人・法人と問わず、この社会で活動する経済主体の活動を円滑にするための金融機能としての資産運用機能の役割の重要性は変わりませんし、その業務を遂行するための専門性や知見等に付加価値が存在することは間違いありません。ただ、「コモディティ化」というのは、それらの存在意義や付加価値に金銭的対価がつきにくくなるということであり、類似する付加価値を提供する商品・サービスの種類が増え、氾濫するにつれ、従来と同量の付加価値の提供では、事業性を維持することが困難にならざるを得ません。いま、日本の金融・資産運用業界があるのは、そんな状況ではないでしょうか。
弊社・日本資産運用基盤グループや私はメディア業界の専門家ではありませんが、金融・資産運用業界の専門家であると自負しています。社会における資産運用サービスの存在意義や公益性と資産運用ビジネスとしての事業性を両立できるよう、お客様である金融機関の皆さまとこれからも知恵を絞ってまいりたいと思います。

News Picks ダイジェスト(代表取締役 大原啓一)

2022年11月22日
【金融庁が人材マッチングシステム 人手不足深刻な地方企業に】
大原のコメント→
地方企業の経営人材の採用ニーズに対し、首都圏等の大手企業の30‐50代の人材を紹介する人材マッチング事業の振興について、金融庁が旗振りを担うことに違和感を感じる方も少なからずいらっしゃるようですが、地域金融機関が地方における当該事業の推進を担うことを期待されている現状、その点は適切であるように感じています。
一方、このような地方企業の経営人材の採用マッチングにおいて重要なのは、システムではなく、当該地方企業の経営課題を整理したうえで、どのような経営人材が必要なのかという人材要件を明確にし、実際にマッチングした後の伴走等も担う比較的泥臭いプロセスであり、・・・(続きを読む)

お知らせ・ニュースリリース

■ゴールベース型ラップに関するWebミニセミナー開催
帝京平成大学の沼田優子教授をお迎えし、ゴールベースアプローチに関するWebミニセミナーを11月30日(水)に開催させて頂きます。
「日本におけるアドバイス元年~カギはゴールベースアプローチ~」https://www.jamplatform.com/news/2022/11/15/3391/

金融専門人材募集情報

日本資産運用基盤グループが採用をご支援している金融機関の人材募集情報です 

1)本邦金融機関 - 内部監査部長/~1,000万円(ベース)https://www.jamplatform.com/hr/job/3325/

2)大手金融機関 - ファンドマネージャー/~1,500万円(インセンティブサラリー別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/3386/

3)独立系運用機関 - コンプライアンスオフィサー/~1,000万円(ベース)https://www.jamplatform.com/hr/job/3254/

4)本邦金融機関 - 経営企画部門マネージャー/~1,500万円https://www.jamplatform.com/hr/job/3217/

5)大手外資系金融機関 - オルタナティブ部門Manager/~2,000万円(インセンティブサラリー別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/3358/

6)大手金融系コンサルティングファーム - クレジットリスクアナリスト/~1,500万円(インセンティブサラリー別途)https://www.jamplatform.com/hr/job/3401/ 

7)大手日系金融機関 - ファンドアナリスト/想定~1,500万円(賞与別途)https://www.jamplatform.com/hr/job/2956/

8)大手金融機関 - 証券営業/~1,200万円(インセンティブサラリー別途)https://www.jamplatform.com/hr/job/3397/

9)本邦大手金融事業法人 - PEを中心とした流動性資産のゲートキーパー/~2,500万円(インセンティブサラリー別途)https://www.jamplatform.com/hr/job/3346/

10)邦銀系運用機関 - ファンドマネージャー/~1,200万円(賞与別途)https://www.jamplatform.com/hr/job/3268/

ここに掲載している情報以外にも多くの人材採用ご支援をさせて頂いています
ご関心ある方は https://www.jamplatform.com/hr/ からご登録をお願いします

インフォメーション

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