見出し画像

「JAMPの視線」No.18(2020年5月3日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
③JAMP活動日記
④メディア掲載情報
⑤インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2020年5月3日

先週配信したメールマガジンのNewsPicksダイジェストでもご紹介しましたが、リテール向け投資一任サービスの残高が直近四半期(1-3月)に9.2兆円から8.2兆円へと大きく減少したことが報じられました。
この残高減少の殆どは運用対象資産の時価減によるものやキャッシュポジションへのアロケーション変更等によるものであり、顧客の契約解約に伴うものは限定的とのことですが、相場混乱期における投資一任サービスの付加価値について改めて考えさせられました。
投資一任運用スキームが顧客に提供する付加価値のうち最も重要なものは「継続的に伴走するフォローアップ」付加価値であり、「投資運用」付加価値ではないと弊社は考えていることは、以前より各種メディアで申し上げてきたとおりです。
「投資運用」付加価値、つまり株式や債券等の金融資産への投資やアロケーション判断等の付加価値であれば、それが如何に高度な運用手法を駆使した高品質なものであっても、投資信託スキームでも提供し得るものであり、投資一任運用スキームである必然性はありません。
投資信託スキームは、信託(契約)約款に「お客様にこのようなフォローアップを継続的に提供します」という役務やそれに対する対価を定めることはできず、あくまで「投資運用」付加価値を提供するためのものでしかありません。一方、投資一任運用スキームであれば、顧客との間に締結する契約書の中で、フォローアップ付加価値提供を役務として定め、それに対する報酬も明確に設定することが可能です。
この投資一任運用スキーム特有の機能を適切に活用せず、あたかも「投信では困難な特別な『投資運用』付加価値を提供しますよ」という幻想のみで営業をしてきたとすると、今回のコロナショックのように、相場が崩れ、運用リターンが悪化した時にその幻想が消え去った時に解約が多発してしまいます。
証券・資産運用業界におけるパラダイムシフトの先にある新しい時代において主流となるサービス・ビジネススキームは投資一任運用スキームであると私たちは考えていますが、このスキームが確りと普及し、成長するためにも、何を付加価値として提供するのかを定義し、それを顧客に正確に伝える努力が必要となります。
ちなみに、この構図は一般にいわれるロボアドバイザー(ロボポートフォリオアドバイザー(not ロボプランニングアドバイザー))でも同じで、あたかもこれまでの資産運用サービスでは提供されなかった「投資運用」付加価値を提供するという幻想を付加価値としているサービスはいずれ幻想とともに消え去る運命にあると考えています。

News Picks ダイジェスト(2020年4月27日~2020年5月3日)

2020年4月27日
【SBI連合、地銀の駆け込み寺に 北尾社長に聞く】
大原コメント→
SBIHDの「第4のメガバンク構想」は、地域銀行がその戦略資産を活用し、強みとする事業成長に集中できるよう、裏側のシステムや金融商品提供、事務、自己資金運用等をプラットフォーム的に支える必要があるという問題意識に基づいていると思われ、その問題意識や取組みに強く共感しています。
一方、この構想について・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/4855023?ref=user_121187

2020年4月27日
【SBI、「対面」強化加速 楽天経済圏に対抗 三井住友FGと提携で】
大原コメント→
三菱UFJとauカブコム証券、三井住友とSBI証券と、メガバンクグループとオンライン証券の連携が進むなか、残るみずほの動向が注目されます。
一方、この動きをオンライン証券を通じた・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/4858056?ref=user_121187

2020年4月28日
【NRI、だいこう証券ビジネスにTOB 1株920円】
大原コメント→
SBIHDと三井住友FGの提携のニュースの陰に隠れ、また、もともと金融業の裏側であるバックオフィス・システム分野での取組みなのでということもあって目立ちませんが、わが国金融業界の勢力図にも影響する小さくない動きかと思います。
証券・資産運用業界がパラダイムシフトを迎え、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/4861018?ref=user_121187

2020年4月28日
【三井住友とSBI、速攻決着 「楽天証券買収」は不発】
大原コメント→
非常に生々しい舞台裏が露わにされていますが、三井住友FGが楽天証券の買収に動き、それに対して結果的には条件で折り合わなかったものの楽天本体が売却の意思を見せたというのが個人的には最も驚きました。
この噂は先月の「選択」記事でも・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/4861680?ref=user_121187

JAMP活動日記

日本資産運用基盤の今月を振り返る「JAMP活動日記(2020年4月)」を公開しました。
マーサー・インベストメント・ソリューションズの代表取締役社長を務めていた大塚文彦を迎え、地域銀行の自己資金運用事業向けOCIO(Outsourcing Chief Investment Officer)サービス事業を立ち上げました。
引き続き資産運用事業基盤として付加価値を出せるよう積極的に展開してまいります。
https://www.jamplatform.com/news/2020/05/01/1250/

メディア掲載情報          

■メディア掲載:「THE ROOTS」でのインタビュー記事掲載
Webメディア「THE ROOTS」に代表大原のインタビューが掲載されました
https://www.jamplatform.com/news/2020/04/27/1246/

インフォメーション       

■個別無料相談会
個別のご質問・ご相談会を無料で定期的に開いています。お気軽にお申し込みください。
https://www.jamplatform.com/consultation/


■メールマガジン登録
毎週日曜日22時にJAMPメールマガジン「JAMPの視線」を発信しています。
ご興味のある方は是非こちらから登録をお願い致します。
https://www.jamplatform.com/mailmag/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?