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「JAMPの視線」No.107(2022年1月16日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
- 代表取締役 大原啓一
- 主任研究員 長澤敏夫
③メディア掲載情報
④金融専門人材募集情報
⑤インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2022年1月16日

先週のNikkei Financialで経済ジャーナリストの浪川攻氏が警鐘を鳴らす等、足もとその販売額の増加とともに顧客本位ではない営業行動が懸念されている仕組債の販売については、以前より私も個人的には問題意識を持っていました。ただ、普段やり取りをさせて頂いている金融機関の方々とは主にゴールベースアプローチ型資産運用アドバイスサービスのお話をさせて頂いていることが中心であり、弊社自身が仕組債の販売等に携わっていることも少ないことから、恥ずかしながらその問題については少し遠い世界で起きているかのような感覚でいるのが正直なところです。
ただ、実は年末年始に関西の実家に帰省した際、70代の親族の女性が地元の地域銀行の営業員から、まさにその仕組債を提案されたことを聞き、地銀系証券子会社でもなく、地域銀行本体でもその販売が行なわれていること、また、その提案の話法が少なからず悪質だったこともあり、改めて仕組債ビジネスの広がりやその販売行動への規制のあり方について問題意識を深くしました。
あくまでこれは親族から説明を受けたまた聞きですので、実際のところどんな風な説明があったのかは不明ですが、次のような提案が地域銀行の営業員からはあったようです。「当行では70歳以上のお客様には投信の販売は控える方針となったため、今回は債券の提案をお持ちしました」「これは大手金融機関が発行する債券ですので、安心です」「日経平均に連動して償還金額が変わるなどの仕組みがあることもあり、利回りが通常よりも高めです」「手数料は頂いていません」等々。こんな説明に基づき、どんな商品が提案されたのかというと、ご想像の通り、日経平均リンク債(仕組債)でした。
繰り返しになりますが、私がその提案の場にいたわけではないため、実際にはどのような提案がなされたのかはわかりませんし、恐らくは(願わくば)営業担当の方も騙そうという悪意をもって提案してきたのではないと信じたいと思います。ただ、私の親族を含め、地方に居住する高齢の生活者にとっては、生活や仕事等の色々な場面でお世話になる地元の地域銀行に対する信頼感は非常に大きく、そこの営業担当者からの提案は何の疑問も感じずに受け止めることが少なくないと思います。その際、上述のようにあたかも高齢者向けの安全な商品のように話をし、手数料もかからないまで言い切ること等は、これまで育まれてきた信頼関係を裏切ることだと思います。これは個々の営業担当者の行動がいかがなものかという問題に留まらず、地域金融機関として地域社会にどのように向き合うのかという経営の姿勢の問題と言えるかもしれません。経営がしっかりとした方針を持って事業を営んでいれば、仕組債を地域銀行で取り扱うこと自体は個々の経営判断であるにせよ(私は個人的にいかがなものかと思いますが)、70代の高齢者に対して仕組債を売るということも、その際に手数料が無料であるという話をすることも、防止できたはずだと感じます。
個人向け証券・資産運用ビジネスが難しい事業環境にあるなか、仕組債販売は今後も増えていく流れということも一部では言われています。仕組債の全てが否定されるべきではないという考えもあり、お客様のニーズや活用方法によっては確かにそうかもしれません。ただ、それが本当に一般生活者のお客様の資産形成・運用に資する提案なのか、地域社会に対して金融機関としてどのように向き合うのか、金融機関の経営陣の皆さんには改めて考えて頂きたいと思います。

News Picks ダイジェスト(代表取締役 大原啓一)

2022年1月12日
【2022年のオープンイノベーション、大企業はスタートアップに襟を正せるか】
大原のコメント→
大手企業とスタートアップとのアライアンスに関する話題が足もと多くみられますが、その分野に経験を有する当事者として感じるのは、その関係が本当に新しい付加価値を、それも大手企業単体では生まれなかったものを、スピーディに生み出すことができるかについては、単にアライアンス関係を構築するだけでは絵に描いた餅に終わってしまうということです。
そのアライアンスに携わる関係者全員が継続的に如何に新しい付加価値を創出すべきかを自身に問い続けることことに加え、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6563751?ref=user_121187

2022年1月15日
【肥銀、4月メドに投資助言会社設立 5年以内に資産運用会社へ】
大原のコメント→
地域銀行が資産運用子会社を新しく設立することについては、否定的な意見が多いように見受けられます。
確かに、投資信託等商品が飽和し、コモディティ化が進むなか、今から新設資産運用子会社が既存運用会社と競い、新しい投資運用付加価値を創出し、事業を成り立たせるのは現実的ではないと思われます。
一方、資産運用サービスの付加価値が投資運用のみならず、資産運用アドバイス工程に広がりを見せるなか、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6574309?ref=user_121187

News Picks ダイジェスト(主任研究員 長澤敏夫)

2022年1月14日
【水戸、投信顧客の分配ニーズ確認】
長澤のコメント→
顧客のニーズをしっかり聞いたら、実はそれほど毎月分配金が欲しいというニーズは多くなかったということだそうです。顧客のニーズといっても、販売員の聞き方にも左右され、年2回しか貰えないのと、毎月貰えるの、どちらがいいでしょうか、と聞かれたら、取り敢えず、貰えるものは貰っておこうという気になるのが一般投資家かと思います。
 しかし、記事にあるような分配金を使って再度投資をした場合、分配金に掛かる税金や販売手数料などのコストがかかることや、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6569315?ref=user_6551307

2022年1月14日
【昭和代表「波平さん」からの発想転換を】
長澤のコメント→
小学5年生のカツオ君よりも年下だったはずが、いつの間にか、波平さん(54歳)より年上になってしまった自分にとって、非常に実感の伴う分かりやすい記事でした。
 まさに昭和の時代には、サラリーマンにとって従業員持株会は、資産形成の要であり、実際、勤務先の先輩の方々からは、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6570939?ref=user_6551307

メディア掲載情報

■メディア出演:ラジオNikkeiへのゲスト出演
主任研究員の長澤がラジオNIKKEIの「櫻井英明のライフプラン研究所」にゲスト出演の機会を頂戴し、金融庁での勤務経験をもとに、同庁の進める「貯蓄から資産形成へ」の取組みを一般投資家の方にも分かりやすくお話させていただきました。
https://www.jamplatform.com/news/2022/01/14/2780/

金融専門人材募集情報

日本資産運用基盤グループが採用をご支援している金融機関の人材募集情報です

1)資産運用コンサルティング会社 - 資産運用コンサルティングマネージャー候補/前職を考慮して検討
https://www.jamplatform.com/hr/job/2711/

2)大手本邦金融機関 - アクチュアリー/~1,300万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/2778/

3)大手資産運用会社 - 人事マネージャー/800~1,200万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2663/

4)マルチアセットの運用業務 - チーフファンドマネージャー/前職を考慮して検討
https://www.jamplatform.com/hr/job/2665/

5)大手コンサルティングファーム - リスクアドバイザリーコンサルタント/~1,500万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2599/

6)大手生命保険会社 - 運用部門マネージャー/~1,400万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2569/

7)大手コンサルティングファーム - 管理部門マネージャー/1,200万円くらいまでを想定
https://www.jamplatform.com/hr/job/2769/

8)独立系資産運用会社 - 法務コンプライアンスヘッド/想定ベース給与1,000万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2730/

9)大手監査法人 - 金融関連リスク管理マネージャー/~1,500万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/2732/

10)大手外資系金融機関 - グローバルRMマネージャー/想定~3,000万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/2763/

ここに掲載している情報以外にも多くの人材採用ご支援をさせて頂いています
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インフォメーション

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