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「JAMPの視線」No.102(2021年12月12日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
- 代表取締役 大原啓一
- 主任研究員 長澤敏夫
③メディア掲載情報
④金融専門人材募集情報
⑤インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2021年12月12日

弊社は金融機関の資産運用サービス事業の裏側をご支援する基盤としての役割が主な事業モデルであるため、私が講師の機会を頂くセミナーや勉強会等も金融業界の専門家の皆さま向けであることが多く、一般生活者の皆さま向けのセミナー等への登壇の機会をお声がけ頂くことはあまりないのですが、今回ご縁があり、東京証券取引所と投資信託協会が共催する個人投資家向けの「初心者のためのiDeCo・NISA、IFA活用講座~変わる個人向け金融サービス~」というWebセミナーに登壇をさせて頂くことになりました。
私の担当パートでは、「自分専用の資産運用アドバイザーを持つ時代へ ~金融業界の変化がもたらす新たな資産運用サービスの広がり~」というタイトルで、一般生活者の方に対して、IFA(独立系金融アドバイザー)という選択肢の必要性や付加価値等についてご紹介をさせて頂く予定ですが、今回そのセミナー資料をするなかで足もとのIFA業界の拡大を数字で確認し、その基調の強さに改めて驚きを感じました。
昨年冬に「IFAとは何者か」という拙共著を執筆させて頂いた頃と比べ、金融商品仲介業者の登録外務員数は4,036人(2020年6月末)から4,738人(2021年6月末)へと17.4%も増えており、証券仲介業制度が発足当初の数年間を除くと、過去最高の増加率となっています。「老後2,000万円問題」やコロナ禍で将来の経済状況が不透明になる等の環境変化を受け、生活者の資産形成・運用の意識が高まっていることに加え、大手証券会社からよりIFA業界に転ずる動きも増えていることが背景にあると思われますが、IFAという新たな業態が存在感を増していることは、サービスの選択肢という意味でも、金融機関の事業モデルの拡張という意味でも、良い流れだと感じています。
一方、そのような動きのなか、IFA業界が足もと「成長痛」を経験しているという話も耳にします。例えば、同じIFA事業者といってもその目指すサービスモデルや世界観は様々ですが、その中でも中長期の資産運用をサポートするような考えのIFA事業者は大手証券会社からの転職先としてはあまり人気がなく、より手っ取り早く稼げるようなコミッション重視かつ営業員へのキックバック率の高さを謳っているIFA事業者が人気であるということも耳にします。もちろん、後者のような考え方のIFA事業者の存在やそのサービス・事業モデルを全て否定するつもりはありませんが、お客様本位とは必ずしも言い難い考えのIFA事業者が転職先として人気だということを聞くと、少なからず違和感を感じます。
また、IFA事業者間の競争が激しくなるなか、営業担当者をその担当するお客様ごと引き抜き、事業者間でトラブルになるという事案もちらほらと耳にします。個人のお客様との関係性がサービス付加価値のかなりの部分を占めることから、営業担当者(アドバイザー)とお客様は紐づくという考えも自然ではあると思いますが、IFA事業者はそのマーケティングやコンプラの事業基盤を用いて、営業担当者のお客様を開拓した面も一方であり、収益化してきたところでその顧客基盤を引き抜かれるのはたまったものではないでしょう。
こうした業界としての「成長痛」は、IFA事業者や委託金融商品仲介業者等の個社ごとでは対応が困難であり、業界全体としてのカルチャーづくり、ルール作りが今後求められていくことは間違いありません。IFA業界の可能性は大きいことは間違いありませんが、この過渡期にどのような業界デザインを行なうかが、日本の資産運用業界にとっても重要であると改めて感じています。

News Picks ダイジェスト(代表取締役 大原啓一)

2021年12月6日
【金融界にパーパス経営、多様化で推進力再考 「脱金融」も】
大原のコメント→
記事内に書かれている通り、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)が「何を」焦点を当てることが多いのに対して、パーパスは「なぜ」の部分に重視する概念であるという違いはありますが、いずれも商品・サービス等ではなく、企業の存在意義等の根本的なところを明確にするという点では共通しているように感じます。
財務諸表に記載される物的資産(製品や有形資産等)や金融資産(利益や資本等)のみならず、そこでは目に見える形で表れない組織資産や人的資産、顧客資産等の「見えない資産」こそが会社経営にとって最も重要であるという考え方は、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6422909?ref=user_121187

2021年12月9日
【起業失敗時にも失業手当 受給期間最大4年に】
大原のコメント→
起業するかどうかを悩みに悩んだ経験から考えると、失敗した時にはまた会社勤めに戻ることを考えており、その点についてはあまり心配はなかったので、失業手当が出るかどうかというのはあまり起業の後押しにならないように感じます。
それよりも創業当初の金融機関借入れには創業者保証が求められるビジネス慣行等の方がその後の再起に長く悪影響を及ぼすと思われ、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6434931?ref=user_121187

News Picks ダイジェスト(主任研究員 長澤敏夫)

2021年12月5日
【認知症、家族が資産管理 預金引き出しや株売却容易に】
長澤のコメント→
人生百年時代とは言いますが、その一方で、平均寿命と健康寿命の差、すなわち寝たきりや認知症など介護状態の期間が、男女差はあるものの平均して10年前後あると言われ、その間の高齢者の資産管理の問題が当局からも含め最近注目されているとのことです。
 顧客本人が認知症になって、口座が凍結されてしまうと在宅介護や施設入居などで資金が必要なときに困ってしまうので、早めに運用資産を整理しよういうことになりがちですが、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/6420483?ref=user_6551307

メディア掲載情報

■コラム公開:コンプライアンスチームの連載noteの公開
新興・海外資産運用会社の立上げ等の支援を提供している弊社コンプライアンスチームがnoteに第14回目の記事を公開しました。
「第14回 海外投資家等特例業務制度と移行期間特例業務制度の創設」
https://www.jamplatform.com/news/2021/12/09/2685/

金融専門人材募集情報

日本資産運用基盤グループが採用をご支援している金融機関の人材募集情報です

1)日系大手アセットマネジメント - 海外投資家向けマーケティング・営業推進マネージャー/~1,500万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2654/

2)大手不動産アセットマネジメント - コンプライアンスヘッド/前職を考慮して検討
https://www.jamplatform.com/hr/job/2656/

3)大手資産運用会社 - 人事マネージャー/800~1,200万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2663/

4)マルチアセットの運用業務 - チーフファンドマネージャー/前職を考慮して検討
https://www.jamplatform.com/hr/job/2665/

5)大手コンサルティングファーム - リスクアドバイザリーコンサルタント/~1,500万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2599/

6)大手生命保険会社 - 運用部門マネージャー/~1,400万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2569/

7)大手生命保険会社 - 運用モニタリングマネージャー/~1,000万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2571/

8)日本に進出する大手金融事業法人 - カントリーマネージャー候補/前職を考慮して検討
https://www.jamplatform.com/hr/job/2702/

9)日本に進出する大手金融事業法人 - コンプライアンスオフィサー/~1,400万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2704/

ここに掲載している情報以外にも多くの人材採用ご支援をさせて頂いています
ご関心ある方は https://www.jamplatform.com/hr/ からご登録をお願いします

インフォメーション

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