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君あり、故に我あり。

本日から数日間熱海の家を開放しています。都会を離れたい方はご連絡ください。最近まで避難民の方が利用していたのですが、無事にネクストステージに旅立ちました。快晴の伊豆山の空は青く、ハワイ島を彷彿とさせます。綺麗な景色を見ると「誰かにも見せたい」と思います。その「誰か」が誰なのかはわからないのですが、誰かの中にはみんながいるような気がします。家にあるものは自由に使ってよく、宿泊も飲食も大前提として無料です。玄関に出し入れ自由の財布が置いてあるので、余裕がある人はお金を入れて、お金がない人はそこからお金を持ち出して、自由に使ってもらっています。そんなことをしたら誰かに盗まれるだろうと言われるのですが、これまで一度も財布が盗まれたり、財布の中身がからっぽになったことはありません。

家を開放していると様々な事情を抱えた人たちが来ます。たまたま、今回の人生では色々な境遇の人々と触れ合うことが多いのですが、そういった日々の中で「聞くこと、見ること、待つこと」の重要性を感じることがたくさんあります。人の話を聞くこと、余計なアドバイスを挟むことなく心を寄せながら話を聞くと言うことは、簡単なようでとても難しいことだと感じます。私たちが暮らす社会では、聞くことよりも話すこと、見ることよりも見られること、待つことよりも何かをすることの方が、重要視されているように感じます。確かに、自分の気持ちを上手に伝えたり、場を盛り上げるような話をできる人には魅力がありますが、誰もが話す人を目指してしまうと「聞く人」が不在になります。結果、行き場を無くした地縛霊のような思いが個々人の中に堆積してしまい、病やストレスを生むことになるのだと思います。

待つことができないことは、人間を信じることができないことと似ていると思います。待っていたら自ずから答えが湧き出してくる問題も、答えが湧き出す前に「こうした方がいい」などといった一般社会の方に自分を合わせてしまうと、本当の思いを知ることが難しくなります。自分に対しても、相手に対しても、人間を信じるよりも先に一般社会の方を信じてしまうと、人間に対する信頼を培うことが難しくなります。誰かの悩みを聞く時に、深く聞くよりも先に「そういう時はこうすればいいよ」などといったアドバイスをしてしまうと、どれだけそのアドバイスが有益で有効なものだとしても、相手を傷つけることになると思います。問題は解決できたとしても、それを言われた相手の心に「最後まで話を聞いてもらえなかった」という痛みや「もっともらしい言葉で、自分の思いが一般化されてしまった」という悲しみを残すからです。一般化できないもの、それが私たちの心なのだと思います。

自分を信じることは、弱さや醜さや愚かさを受け入れることだと思います。ろくでもないことをする自分を、まるごと全部受け入れて「これが自分だ」と生きることだと思います。だから、当然、失敗もします。後悔もします。どうして自分はこうなのだろうと思うことは日常茶飯事で、周囲とうまくやることができなかったり、普通の人が普通にできることが自分にはとても難しく感じることもたくさんあります。しかし、弱さや醜さや愚かさを大事にし続けることの報酬のような出会いが、人生には必ずあると思います。人と人を連帯させるものが、弱さなのだと思います。誰かが抱えている弱さに対して「それは自分にもある」と思う時、人と人は連帯するのだと思います。自分や他人を裁くことは簡単ですが、裁くほど分断は進みます。罪を犯した人間が、なぜその罪を犯すに至ったのか。人間の半生を知れば、簡単にいい悪いと裁くことはできなくなると思います。同じ状況に置かれたら自分も同じことをやるだろうと思う人間的な共感が、理解に繋がるのだと思います。

愛とは、いかなることが起きても関係を切らないことだと思います。関係を切らないとは、一度結婚した限り最後まで添い遂げるということではありません。たとえ離婚をすることになったとしても、それでも「共に生きる」という心の在り方を選ぶことだと思います。生きている限り問題は起きます。一緒にいられる人もいれば、一緒にいることが難しくなる人もいます。しかし、物理的には離れても、精神的には「共に生きる」道を選ぶ意思が、誰一人置いていかない、誰一人見捨てない、全員連れて行くと決めた心の在り方が、生きる支えになるのだと思います。自分に対しても、他人に対しても、共に生きると思うことができた時、私は、月並みな表現ですが元気になります。自分【人間】の中にある弱さや醜さや愚かさ、全部引き連れて生きる。熱海の家は静かなので、読書や創作や考え事に向いていると思います。お子様連れでも問題ないので、誰でも気軽にお越しください。大量の米のストックがあるので、持ち帰ることができる分だけ、自由にお持ち帰りください。

逢初庵(あいぞめあん)

住所・静岡県熱海市伊豆山302
JR熱海駅より徒歩20分程度。熱海駅前四番バス乗り場から「岸谷」下車、徒歩3分程度。駐車場がありませんので、公共交通機関をご利用ください。

連絡先
keigosakatsume@gmail.com
LINE ID ibaya

基本的に開放しているのですが、貸切利用されている場合もあるので、一時利用や宿泊を希望される方は事前にご連絡をいただけると幸いです。タイミングさえ合えば(必要であれば)、熱海駅改札前までお迎えにあがります。

おおまかな予定

4月28日(金)静岡県熱海市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)

連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com

SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z

バッチ来い人類!うおおおおお〜!