夕暮れ・・・心象風景のエチュード
「夕暮れ」と聞いて、季節を思い出す方はいますかね。
四季のいつでも「夕暮れ」はあるので
何を言ってるのと思われるかもしれませんけれど
どうも自分の感覚だと「夕暮れ」にぴたりくるのは夏。
冬の「夕暮れ」は寒いし、寂しい。
春のそれは、あまり印象がない。
秋は物悲しくなるから、あまり夕焼けには触れない。
夕暮れの時間帯になると、半世紀前は
夏でも少し涼しい風が感じられたような気がします。
ヒグラシの声が聴こえてくると
そろそろ暗くなる。
「ご飯だよ」の声でみんなそれぞれの家へ。
そうそう美味しいものは無かった。
ご飯に漬物・煮物か焼き魚
汁ものは朝だけ。
その前から父親は仕事が終わっていれば
ステテコ姿で酒を飲みながらテレビを見ている。
さぁ、子供もご飯だ。「頂きまぁす」
テレビのチャンネル権は当然父親。
それでもたまに面白いものが映っていたりすると
ご飯そっちのけで手と口が留守になっていると
食べ物を食べながら、テレビなんか見るもんじゃない。
と、母親。子供心にも釈然としない気持ち。
そんなこんなの夏の夕暮れ。
奥の部屋には蚊帳が吊ってあって
外からの風に揺れている。
毎日おなじ事が繰り返される夕暮れの想い出。
幼稚園の頃に住んでいたのは
ヨットハーバーもある街だったので
ヨットには憧れがありましたけれど
結局まもなく65年の人生
一度も乗れないできたので、まだ憧れて
つい絵に入れ込んでしまいます。
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