初めての連珠大会参戦記(第88回あすなろ杯)

本noteは、これまで連珠大会に参加したことがない人に、連珠大会を紹介する目的で書きました。
このnoteを読んで、1人でも連珠大会に参加していただけるとうれしいです。

■投稿者について


私は、これまで連珠大会に参加したことがありませんでした。
大学将棋部出身のいわゆる「将棋勢」でしたが、最近はトライボーディアン(囲碁・将棋・オセロ)や、桑名七盤勝負(連珠・どうぶつしょうぎ・オセロ・チェス・囲碁・将棋・バックギャモン)を通じていろいろなボードゲームを広く楽しんでいます。

連珠は、桑名七盤勝負の1種目のため、スマホの連珠対戦アプリの「五目クエスト」をやっており、1700点台でした。
桑名七盤勝負を始めた頃から、1回は連珠の大会にも出てみたい、と思ったのですが、子育てとコロナ禍でなかなか大会にでるタイミングがなく、2022年夏に初めて参加することができました。

■大会について


参加した大会は、「あすなろ杯」という級位者大会です。
この大会は、年2回(3月、8月)に開催され、優勝者・準優勝者は初段認定されるそうです。
ルールは珠型交替打ち。いわゆる五目クエスト1700点以上のルールです。

■大会参加の目的


これまで連珠大会に参加したことがなかったので、連珠大会に参加してみる、ということ自体が大きな目的でした。
最終的には、あすなろ杯で優勝or準優勝して初段を獲得したいですが、今回はまずは大会の勝手をつかむことが最優先だと思ってました。
(運よく勝てればいいな、とは思ってましたが…)

■事前準備


 これまで、リアルの連珠の大会に参加したことがなく、連珠のマナー的なものをまったく知らなかったので、ツイッターで教えてもらいました。
・連珠の黒初手は天元と決まっているが、白2手目は、打つ側から見て盤上の上or右上側に打つもの。
・石を打つ場合、最終的な着手点に着地させて打ち、スライドさせながら打たない。
将棋指しは、駒をスライドさせて指すことが多いが、「石は動かないもの」という考え方らしいです。確かに、手癖でスライドさせたくなる…

作戦面の準備は、
・五目クエストでは、普段疎星を提示していました。せっかくの大会参加なので、提示する珠型を疎星から変えようかと思いましたが、試してみるとあまり勝てないので断念し、いつもどおり疎星を提示することにしました。
・他の25珠型を提示されたとき、黒白どちらを選択するかだけは決めておきました。
 
あと、連珠大会は自分で記録を取る、ということなので、鉛筆と消しゴムは用意して、棋譜の採り方はわからないので、当日現地で聞くことにしました。

あとは五目クエストで打つだけ。気分的に、1800点台で当日を迎えたかったのですが、残念ながら1800点に届かず当日を迎えます。

■大会会場


 会場は江東区にある芭蕉記念館。よく連珠大会で使う会場、とのことでした。都営新宿駅森下駅から徒歩数分でした。
 すぐそばに「まいばすけっと」があったので、昼食はそこで買って大会会場内で食べました。

■対局内容


 棋譜コメントについては、AIで調べたりしたわけではなく個人的な感想なので、話1/3くらいに聞いておいてください…

1戦目 O 5級

 黒番。黒9からいつものごもクエの調子で攻め始めるが、手が止まる。
なるほど、持ち時間が長いと正確に受けることがてきるのか…
 このまま攻め続けると手が止まったところで終了になってしまうので、黒23で受けに回る。
 白42で満局(=引分)提案をいただく。
 黒は下側、白は上側に手があってもおかしくない局面だが、黒側をもって攻め切る自信もなく、悪い試合を満局までもってこられたのでよしとして満局を受けることにしました。

2戦目 Y 9級

 白番で丹念に受け、黒31の局面で黒に早い攻めがなく、よくなったと思う。
 白32から広い右下を使う展開にして勝てそう、と思ったが…
 白48と打ち、本譜の50,52で勝ちと思った瞬間、48の左下に49と打たれると、それが四三の見せ手になっていることに気づく。
 ここで受けに回ると右下では決まらず、再度どこかで攻めを組み立てないといけない。
 心の中で頭をかかえるが、気づかないふりをしていたら反対側に受けてもらえたので、50、52で決まりました。

3戦目 T 3級

 白番。左上を白22,黒23の交換で切り上げて右下に白24と打った感触がよく、局面がよさそうと感じた。
 白34は感触で打った一手。
 黒37に対する白38からの四々禁勝ちは、実戦でよく見えた、という感じです。

4戦目 Y 1級


 白番。地道に受ける展開。
 黒31に対して白32と四々禁で受ける等、しっかり読んで受けていたが、黒37に先着されたのが失敗。
 どこかでそこを先に決めておくべきでした。打たれてから気づくが手遅れ。

5戦目 S 2級

 白番。黒23とカッコいい手を打たれたところで、左上で速度競争に行く判断をする。
 最後は白36の両ミセできれいに決まりました。

6戦目 M 1級

 黒番。左上で攻めあぐねている感があったので黒37と止めました。
 白はどこかで手を抜いてここに先着すべきだったかも。
 最後は右下で決まりました。

(プレーオフ) T 3級

4勝1敗1分で2人並んだため、4戦目で当たったT3級とプレーオフで再戦。勝ったほうが初段です。
白番。黒13まではごもクエで非常に有名な展開だったらしいのですが、知りませんでした。
 (どうやら、10の左上に四伸び、6の右に飛び三まで決めないといけないらしい…)
以下は鮮やかに決められて終了。

■結果・まとめ


 4勝1敗1分で2位タイ→プレーオフで負けて3位でした。
 初段は取れませんでしたが、段位者向け棋戦の彗星戦・帝王戦への出場権を得たらしいです。
 当日は調子がよく、手は見えていたような気がしますが、根本的に初段を狙うには準備不足でした。
・対面大会とごもクエの違いを知らなかった初戦
・まったく知らない展開で攻め続けられた4戦目
・有名な手順を知らなかったプレーオフ
 一方、力的には十分戦えていたようです。
 次回のあすなろ杯までにはしっかり準備を整えて、初段を取りたいと思います。

 大会後ですが、ごもクエ対局で以前より読みが入るようになったような気がします。
 これまで、「ここは読みの範疇ではなく、感覚・タッチの範疇」だと思っていた部分が、時間があれば読める部分だと気づいたことが、ごもクエにもよい影響を与えたような気がします。
「強くなってから大会に出る」ではなくて、「大会に出ることが強くなるきっかけ」のようなので、皆さんも、気軽に大会に出て強くなりましょう!

では、皆様、どこかの連珠大会で会いましょう!

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