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もしもこんな『LAMB/ラム(2021)』があったら。

ほとんどの人は予告編で作品を知るわけで、「どうやらこの作品では普通じゃないヒツジさんが生まれてくるようだ」というのは推測して観ることになる。
それで作品の方は、そんな観る側の推測を見事に裏切って「ホーーーッ!」と呆然とさせて終わってもらいたい。今作はどうであろうか。

書き始めたら全然感想にならなかったです。ずっと作品を見ての妄想になってしまいました。ちゃんと見ようとしている人は読まない方がいいです。
先に謝りますごめんなさい。私は作品はよかったし好みでした。

※以下作品を見てのただの妄想です)

●人間と家畜を逆にしただけでかなり奇妙なことになる

裸の人間が柵の中で多数飼われて、交尾させられ子供産ませられ、ある程度大きくなった人間を出荷して、出荷した人間はコロされて肉にさばかれたりする。それなのに飼われている人間はまったく不平不満を言うことがなくおとなしくしてる。
こうなると、いったい人間が何で家畜を飼ったりコロしたりするのが許されているのかが不思議な気がしてくる。

●『産まれる』っていうのはなんか不思議

野生の生き物の世界では、普通じゃなく産まれてくるとすぐにシんでしまったり、普通じゃなく弱く産まれてきた子供を、親が(他の子供を生かすために)コロしてしまったりすることがある。
ではもしも、普通じゃなく産まれてきたけど普通より強かったりしたらどうなってしまうだろう。コロしたつもりが生きてたりして親に仕返ししてきたらどうなるだろう。

普通じゃなく産まれてきても、それ以後に他でも同じように普通じゃなく産まれてきたらどうだろう。それまでの普通じゃないが普通になってしまい、それまでの普通だったのが普通でなくなっていったらどうなるだろう。

●『産まれる』ってことに納得ができていない私

『産まれる』ってことで今まで存在しなかった生き物がその瞬間から存在することになるし、そこから産まれた生き物は成長していくのである。
私なんかは卵子だ精子だなんて話では全然納得ができていない。別の世界から現世界に現れてくるようなくらい「通常ならあり得ないこと」に思えてしまう。

●もしも普通じゃなく産まれてきたのに学校に行きたがったら

それで、実際に学校に行ってしまったらどうなんだろう。通常の場合は他の子供たちは泣いて悲鳴をあげながら逃げ出すだろう。こっちが遊びたくて飛びついても恐怖で泡を吹いて気絶する子供のシーンが頭に浮かんで少し笑ってしまった。しかし、それでは当たり前だし(面白そうだが)何も内容的なものは伝わってこない。

では、普通じゃなく産まれてきたのに学校に行ってしまったら、他の子供たちが何故かなんの違和感もなく一緒に授業を受けて、休み時間にボール遊びしたり机をくっつけて給食を食べたりしたらどうだろう。三角パックの牛乳なんか飲んでいたりしてたら、ちょっと怖くて面白い。

では、だんだんと普通じゃないのが増えていって、普通だった子供たちの数より増えたらどうだろう。それで普通じゃないのが群れになって普通だった子供を順番にいじめだしたらどうだろう。そんなころに先生も普通じゃなかったりして。これだとなんだか怖くて面白い+なんらかの内容を感じてくる。

●こういう後味の悪いエンディング

普通じゃないヒツジとして人間夫婦に育てられていたのに、事故でトラクターに引かれてしまったら何故か普通の人間になっていたらどうだろう。こうなると育てていた夫婦が普通じゃなかったってことになる。それで、育てていた夫婦はつまらなそうに土に埋めてそんなお墓がすでに10以上建っている。なんだかゾッとして終わり(なんだが楳図かずお先生っぽいなあ)。


弟の音楽PVを見てるところはかなり上がりました。なんなのだあの曲は?
もしもこんな『LAMB/ラム(2021)』があったらでしたが、「だめだこりゃ」でしょうねきっと。(今作を好きな人が読んでしまったら本当にすいません)

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