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将棋の八大タイトル戦について簡単に解説します

どうも、はじめましての人ははじめまして。そうでない人はこんにちは。けいがと言います。観る将歴6年くらいの将棋ファンです。

今回は、藤井聡太棋聖の誕生で盛り上がっているので、棋聖戦を含めた将棋の八大タイトル戦について、ざっくりと紹介したいと思います。

なお、以下の内容については、記事執筆時点の情報となります。また、段位・称号については必要がない限り省略してあります。

竜王戦

序列1位のタイトル戦です。タイトル戦として唯一賞金額が公表されていて、優勝が4400万円と八大タイトル戦の中でトップです。

ランキング戦が6組に分かれて開催され、各組の優勝者と1組の2〜5位、2組の準優勝者の計11名が本戦トーナメントに進みます。ランキング戦は藤井聡太が4年連続優勝したことで話題になりましたね。挑戦者決定戦は三番勝負で、勝者が七番勝負に臨みます。七番勝負の持ち時間は8時間の2日制で、例年10月から12月にかけて行なわれます。

ランキング戦の下のクラスから勝ち上がった若手有力棋士が初タイトルとして獲得することも多く、その賞金額と合わさって竜王戦ドリームとも呼ばれています。

名人戦

序列は2位ですが、竜王戦とともに別格とされるタイトル戦です。他のタイトルをもっていても、竜王と名人のタイトルだけは特別にそちらの称号で呼ばれます。竜王と名人の両方をもつと“竜王・名人”と呼ばれます。

名人戦に挑戦するのには毎年行なわれる順位戦を勝ち上がる必要があります。A級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組の5クラスがあり、新人棋士はC級2組からのスタートになります。なので、挑戦するまでに最低5年必要であり、藤井聡太が現在唯一挑戦権利を得ることができないタイトル戦として話題になることもあります。

A級の優勝者が挑戦者となり、例年4月から7月にかけて行なわれる七番勝負に挑みます。持ち時間は9時間の2日制で、全ての棋戦の中で最も長いものとなっています(昔はもっと長かったそうです)。

最も歴史のあるタイトル戦であり、名人位に特別な憧れをもつ棋士も多いそうです。

叡王戦

八大タイトル戦の中で最も新しいタイトル戦です。出来たばかりのタイトル戦なので、予選の規定が毎年変わっています。

予選が段位別で行なわれるのが特徴です。予選を抜けた棋士と予選免除棋士12名による本戦トーナメントを勝ち上がった2名による三番勝負が行なわれ、勝者が例年4月から6月にかけて行なわれる七番勝負に進出します。七番勝負の持ち時間が変動性なのも特徴です。

ドワンゴが主催なので、ニコニコ生放送で生中継が行なわれます。

王位戦

紅白に分かれたリーグ戦が行なわれ、リーグを勝ち抜いた2名による挑戦者決定戦の勝者が七番勝負に進出します。例年7月から9月にかけて行なわれる七番勝負の持ち時間は8時間の2日制です。

リーグ入りを決める予選トーナメントにタイトル保持や順位戦A級などによるシードがないため、レーティングからすると意外な棋士がリーグ入りを決めることが多いです。リーグはそれぞれ6人ずつですが、残留はそれぞれ上位2名と、残留するのが大変なリーグです。

王座戦

予選トーナメントと挑戦者決定トーナメントでは持ち時間が違うことが多いですが、王座戦は予選から挑戦者決定トーナメント、五番勝負まで全て同じ持ち時間で行なわれるのが特徴です。持ち時間は5時間で、夕食休憩があるタイトル戦は名人戦を除くと叡王戦と王座戦のみです。番勝負は例年9月から10月にかけて行なわれます。

棋王戦

挑戦者決定トーナメントのベスト4以上がダブルエリミネーション(2敗失格制)になっているのが特徴です。敗者復活戦があり、挑戦者決定戦は変則二番勝負となり、勝者組優勝者は2局のうち1勝で挑戦権を得ますが、敗者復活戦優勝者は2連勝しなければなりません。

例年2月から3月にかけて、五番勝負が行なわれます。持ち時間は4時間です。

王将戦

7人によるリーグ戦が行なわれ、その勝者が七番勝負へと進出します。リーグは残留4人、入れ替え3人で、リーグ入りするのも大変な難関リーグとして知られています。

番勝負は例年1月から3月にかけて行なわれ、持ち時間8時間の2日制です。勝った棋士が主催のスポニチ用の写真を撮影される恒例行事があり、“勝者罰ゲーム”と呼ばれています。

特別協賛に囲碁・将棋チャンネルがあるため、ニコニコ生放送やABEMAでの配信がない唯一のタイトル戦でもあります。

ヒューリック杯棋聖戦

今回藤井聡太が獲得したタイトルです。例年6月から8月にかけて五番勝負が行なわれ、持ち時間は4時間です。

昔は1年に2回開催されていました。そのため、初タイトルが棋聖戦という棋士も多いです。以前は序列の高いタイトル戦でしたが、契約金が下がり、今では序列としては一番下となっています。優勝賞金額は1000万円弱と言われています。

その他

タイトル保持者は序列最上位となり、タイトルを保持していないすべて棋士に対して上座に座ります。タイトル戦はタイトル保持者が必ず上座になり、駒箱を開けます。例として、現在進行中の叡王戦では永瀬拓矢叡王(・王座)に対し豊島将之竜王・名人が挑戦しています。序列は竜王・名人の豊島が上ですが、叡王のタイトルをもっているのは永瀬のため、叡王戦では永瀬が上座となります(他の棋戦では豊島が上座)。

叡王戦以外には、永世称号があります。通算○期獲得や連続○期獲得などによって資格を得て、原則引退後に永世○○と呼ばれます。

番勝負は全国の旅館やホテル、お寺などで行なわれ、昼ご飯やおやつはその地方の名産品が出されることが多いです。“将棋めし”と呼ばれて、話題になっていますね。

おわりに

というわけで、簡単なタイトル戦の紹介でした。今後の将棋観戦の参考になれば幸いです。

以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。質問等ありましたらコメントかTwitterでのリプライでお願いします。

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