『モダンホライゾン2』でパウパーに何が起こったのか?
どうも、はじめましての人ははじめまして。そうでない人はこんにちは。けいがと言います。主にMagic Onlineでパウパーを遊んでいます。
今回は、『モダンホライゾン2』によって、パウパーのメタゲームが今どのように変化していっているのかをまとめたいと思います。
親和 〜新環境の王者〜
『モダンホライゾン2』で最大の恩恵を受けたのは親和デッキでした。
まず、アーティファクト・土地ながら破壊不能をもつ2色土地が登場したことにより、親和の最大の欠点だった色マナの不安定性がかなり解消されました。これにより、青赤2色にキレイにまとめたり、《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》を加えてグリクシス3色にしたりといったことが無理なく行なえるようになりました。
また、《滞留者の相棒/Sojourner's Companion》という第二の《マイアの処罰者/Myr Enforcer》が登場し、クリーチャーの質が底上げされ、前記のとおり従来はティムールカラーだった親和から《甲殻の鍛冶工/Carapace Forger》が抜け、無理に緑を加える必要がなくなりました。結果として安定性がさらに強化され、従前の爆発力もあり、一挙にトップメタとなりました。
青黒フェアリー 〜変わらぬ強さと変わっていく強さ〜
『モダンホライゾン2』登場前の環境ではウルザトロンと双璧となっていた青黒フェアリーは、『モダンホライゾン2』登場後もトップメタです。
《喪心/Cast Down》と《殺し/Snuff Out》の2枚看板は、親和のクリーチャーを苦にしません。また、後記する新デッキにもともと構造上強い上に、メインデッキやサイドボードの構成を変化させ、新環境に対応していきました。その結果、勝ち続けています。
なお、青赤氷雪フェアリーは、4/4の増加により《稲妻/Lightning Bolt》の価値が相対的に下がり、青黒の後塵を拝している状態です。
リスストーム 〜メタゲームの破壊者〜
《騒鳴の嵐/Chatterstorm》は文字通りパウパー環境に嵐をもたらしました。《授業初日/First Day of Class》と組み合わせたリスストームが登場し、メタゲームを塗り替えてしまいました。
具体的に言うと、妨害要素をもたず、最速で4ターン目にしか勝てないデッキの存在理由をすべて否定してしまいました。なんせ3ターンキルが頻発するわけですからね。一例を挙げると、ストンピィ、バーン、壁コンボ、呪禁オーラなどです。これらのデッキは、一気に数を減らすことになりました。
また、『モダンホライゾン2』登場前の環境ではトップの一角だったウルザトロンも、親和の強化とリスストームのスピードについていけずに衰退気味です。あれほど隆盛を誇ったウルザトロンがいなくなるとは、個人的には驚きしかありませんでした。
他方、青黒フェアリー相手は、カウンターが《授業初日/First Day of Class》に有効な上に、このデッキをメタって《残響する真実/Echoing Truth》や《残響する衰微/Echoing Decay》、《強迫/Duress》などが採用されるようになり、苦手としています。
ここで、メタゲームがおもしろい動きを見せています。今現在のパウパーのメタゲームは「リスストームをメタった親和」と「リスストームをメタった青黒フェアリー」がトップを争っているため、条件としてはイーブンなので、メタゲームが動いていきません。結果、親和と青黒フェアリーが上位を占め、リスストームは過度にメタられてなかなか勝たないという状態が続いています。とはいえ、リスストームへのガードを下げるとすぐに負けてしまうため、しばらくはこの3強環境が続くのではないかと思います。
ボロス 〜活路は土地破壊にあり?〜
ボロスラリーやボロス統治者は、リスストームに対して直接的な妨害手段をもたず、かなりの苦戦を強いられています。しかし、土地破壊に活路を見出しました。
《浄化の野火/Cleansing Wildfire》は、相手のデッキに基本土地がほとんど入っていないと効果的なカードで、今まではウルザトロン対策に使われる程度でした。しかし、親和とリスストームは基本土地をほとんど採用していないデッキであり、これらのデッキに有効に働きます。
やるなら徹底的にということで、《地操術士の計略/Geomancer's Gambit》と合わせて、最大8枚の土地破壊呪文が採用されます。これらのカードは、相手のデッキに基本土地が多く入っているとあまり効果がありません。そこで、『モダンホライゾン2』で登場したアーティファクト・土地の出番です。
自分の《錆付谷の橋/Rustvale Bridge》などに《浄化の野火/Cleansing Wildfire》や《地操術士の計略/Geomancer's Gambit》を使うと、土地を伸ばしつつドローを進められます。この、「土地破壊が有効な相手には土地破壊」「土地破壊が有効でない相手には損しないランプ」という二段構えにより、ボロスはなんとか環境に喰い付いています。
なお、この土地破壊ギミックは、ジェスカイ・コントロールや赤緑ランプなどにも採用されています。
おわりに
以上が『モダンホライゾン2』登場後にパウパー環境に起こったことの大まかな流れとなります。前記したとおり、まだしばらくは親和、青黒フェアリー、リスストームの3強環境が続くと思います。自分としては、この環境を楽しめるだけ楽しみたいですね。具体的には、リスストームをもっと使いこなせるようになりたいです。
なお、今回の記事は、Moroiiさんの以下の記事が大元となっています。参考にさせていただいたことに、お礼申し上げます。
以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。質問等ありましたらコメントかTwitterでのリプライでお願いします。
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