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雑想

僕は常々、自分の信念やその場の感情を大事に、
素直に音楽をしたいと心がけています。

怠惰な性分なのでめちゃくちゃ真剣にやろうとしたりダラけたり。
周りからしたらまあいい迷惑だとは思うのですがこれは僕の性分であって、これを崩して演奏するのであればそれは会社員と同じだなと思っています。

その人の素直さが音楽の本質的な良さになるのでは。
と思うのです。

売れるとか売れないとか、究極そんなことすらも今の僕にはどうでもいい事です。 

会社では余程のことがない限りは上司に言えませんよ。

「そんなクソダサい指示聞けませんね。」
とか
「やりたくないんでやりませんよ。」
なんてね。

我慢の限界で似たようなこと言ったことありますが、、、笑

兎に角そう簡単には言えません。
お互いの立場や周りの目がありますから。
上手くやるにはどうしても自分を押し殺さなければいけない場面も出てきます。

音楽はそう言う場にしたくないんです。

自分の素直な感情を音や態度で表現する事が、僕の音楽の本質的な楽しみ方であるからです


あるプロドラマーは、
「演奏するにあたって精神的な面で大事にしてる、または心掛けていることはありますか」
と言う僕の質問に対して
「そんなもんはないです。強いて言えば楽器は見た目はカッケェものを買う。それだけですね。かっけこいい演奏にかっこいい楽器、それが全てです。」
と答えました。

僕とは違う自我ではありますが、ミュージシャンとは本質的に音楽の楽しみ方が一緒なのではないかと思った一言でした。

彼も自分なりの音楽の楽しみ方を自分で見つけ、貫き通している。ただそれだけなのです。

なので商業的思考や行動を主軸とした音楽製作やバンドの運びはどうしても無粋に思えて仕方ありません。
あくまで音楽がいいから商業が成り立つのではないかと思うのです。
と言うより、そうであるべきだと思っています

その音楽の良さとは、プレイする人間の人柄も大きく関わってくると思っています。

その人がどんなに善人だろうが悪人だろうが、それは音楽的にはプラスになる要素を必ず孕んでいるのです。

音楽以外のことに主軸が移ってしまうと、精神的な面がブレてしまって音楽以外のことで悩んだり苦しんだりする機会が増え、音楽がよくなくなり更に精神衛生が悪くなり、、と言う負のループにかかるのではないかなと怖かったりもします。

商業的に音楽を作れる、魂を持っている人の話を聞いたことがないのでこんなことが言えるのですが
仮にそんな人がいても、僕の考えは変わらないんじゃないかなと思ってます

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先日久しぶりに人のライブを見て涙を流しました。

ボーカルの彼が表現する苦しみ、景色、感情の移り変わりは、
退廃した文明に草木が生い茂るような美しさが確かにありました。

もちろんそんな彼の素晴らしさにも涙は出たのですが、
何にしても悔しかったのです

周りのバンドメンバーが、彼のそんな表現を全く意に介していないことに。

バンドメンバーの全てが彼を茶化していました

それがたまらなく悔しく、可哀想で、腹立たしかったです

もちろん僕だって彼の考えてることなんかは分かりはしません。
仮に僕が彼のバンドのドラマーになっても、彼を理解することはできないでしょう

でも少なからず彼の表現の中には

景色を汚す柄シャツも、
彼の話を遮る歪みも、
楽しげに演奏するその表情も

全てが空間を汚すノイズとなってしまう

音楽だって人間関係なので、精神的支えとして必要な人だから居てほしい。と言うなら仕方ないと思いますが

彼だけが大恐慌の真ん中、見えない何かに立ち向かっているのに他のメンバーはその横でコーヒー片手に談笑でもしているようで。

彼ほどの表現者がそこまでして守りたいものとは何なのだろうと、考えるきっかけになりました

「そう言うメンバー」にならない為には、どんなに腐っても外道でも自分の中に誰にも崩されない核を持っていないといけないんです。

それは人によっては覚悟であったり、思想であったり、夢であったり、単なる道楽であっても、何でもいいんです

自分という人間が、なぜそのメンバーとバンドをするのか
という理由だけは必ずはっきりさせておかないといけないと思います。

何で楽器やってるのか、何でバンドやってるのか、その理由すら定かではないのは本当に良くないです。自分の音楽の本質も、バンドの良さも失います。

人間なので忘れかけてしまう、迷ってしまうようなことは多々あると思いますが、これだけは度毎諦めずに見つけ続けなければいけない

でなければ、音楽をやる理由を無くすのと同じなのですから。

とは言え、自分を貫き通すのは簡単じゃないです。
変わり者の僕の友達は特にね。
だからそんな自分を受け入れてくれる、反発しても一緒にできるメンバーがいるのは奇跡です

そう言うメンバーに辿り着くまで探し続ける。またはそう言うメンバーになるまで一緒にやるしかないんじゃないかなと思います。

何でこんなに苦しいのに、音楽は楽しくて、儚くて綺麗なんでしょうね。
きっとドラッグみたいなものなんでしょう。
薬物はやらないでおきましょうね

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