プロモーションについて

今日はプロモーションについてのお話をしようと思う。
偉そうにこれがプロモーションだーって伝えたいのではなく、悩んでいることを赤裸々に話しながら、自分なりの考えていることをアウトプットし、理解を深めるという事を目的としてお話しするので、結局何が言いたいんじゃーいと思われる可能性はあるが、お許しを。

ちょっと話は過去にさかのぼる。

僕らのお店は飲食店から始まった。最初は道玄坂にあった“トム東京”というお店。何でもありの料理で、とにかくお客様のニーズに答えながら何でも作った。しかしそんなお店なのに、そしてコンセプトもブレブレなのに、毎日満席で予約もなかなか取れないくらいな時もあるほど大盛況のお店になった。

そのお店運営しながら、新しいお客様に来てもらうためにどうすればいいかを悩んでいた。誰でもわかっていることだと思うが、何屋かわかりやすいお店、つまりコンセプトがしっかりしているお店でなければお客様の来店動機に繋がりにくい。

わかりやすいコンセプトは何かないか。その時思いついた業態。それが本格ナポリピッツァのお店だ。
「次はピッツァだー」。と心躍らせ、すぐにイタリア・ナポリに行き、ピッツァを食べまくり、「これだったら絶対できる」と自信を持ち、2号店は本格なピッツェリア(ピザ屋)を作った。ちょうど娘が生まれたばかりなので、店名を「メリプリンチペッサ」(メリお姫様)という名前に。やったこともない、作ったこともないピッツァのお店をオープンさせたが、いろんな問題はたくさんあったが、繁盛店になり、自分は、そして我らビッグスマイルは今がある。

話は1週間前に戻る。
小売店でも美味しいピッツァを売ろうと思い、様々な改良改善を加え、ちょうど1週間前にビッグスマイルストアにて、デリ(お惣菜コーナー)でも美味しいピッツァを発売した。価格は998円とスーパーと比べれば高いが、クオリティは他店と比べてもレベルが違う。チンしてトースターで焼けば、本場ナポリのピッツァのレベルに。間違いなく美味しい。自信を持って販売している。
当然である。そのピッツァに込められた思いと経験が違う。僕だけではなく、うちのたくさんの従業員の努力で流した汗と、いくつもの苦労を乗り越えた涙の結晶がそのピッツァに込められているからだ。

しかし、価格は安くは無い。安くしたら売れると思うが、コストがかかっているという理由はもちろんあるが、安売りしたくないという思いがあり、『安さ』を価値にするのではなく、『こだわり』を価値にしたいと思った。

価値を伝えるためにポップを作ろう、ここが今日の本題。
どのように伝えればいいのか。とにかくプロモーションがへたくそな僕らだが、無い頭で必死に考えた。

まずはビッグスマイルの頭脳、菅原君と話をしかのだが、価値を『安売り』にしないなら、このピッツァの価値をしっかり伝えるために、
①価値をしっかり店長達と共有すること
②その価値を伝えるためにポップでしっかり作ること
という意見を頂いた。確かに。売る時に店長自身、価値が何かを理解してなかった瞬間、お客様とミスマッチが起こってしまい、残念な思いを抱かせてしまうかもしれない。

そしてポップ。何が価値か。やはり本格的な味とナポリピッツァ選手権に出場したということを前面に出し、価値を上げていくという事にした。そして完成した。。。
まあ、感想は普通。しかしこれで行こうと思っていた。

そこに広報の窪田加奈ちゃんから提案が。
『私はこのピッツァはビッグスマイルにとっての原点だと思うんです。渋谷店からいろんなお客様に愛されて、そこに作り手である従業員の人たちや、今でも愛してくれているお客様との色んな思い出や、ストーリーがここにあると思うんです。このことを是非お客さんに伝えたい。』

もうこのように言ってくれる従業員がいるだけで勝利は見えた。

彼女は、従業員やお客様の顔が映ったポップを作り、キャッチコピーは『ずっと愛されてきたメリプリンチペッサのピッツァ』。そして内容は今まで愛してくれたお客様と頑張って働いている従業員の様々な写真を並べ、
“愛してくれてありがとう メリプリンチプリンチペッサのストーリー”
と題し、今までのお店のストーリーや感謝をそこに記した。

新しいお店のポップはビッグスマイルストア中野店と久我山店にあるので、是非チェックしに来ていただきたいと思う。

この2つのポップ作りにおいて、プロモーションというか、一つの業務を通して気付いたこと。

そのプロモーションでどうしたいのかというしっかりとした目的・ヴィジョンを描くことがとても大事であり、そしてその広告を見たお客様の頭の中を想像し、どうすれば心に響くのかという事を学ばせてもらった。

いずれも、目的は『お客様に満足・感動を与え、ピッツァを食べてもらい、最高の食体験を提供すること。』である。
しかし最初は『とにかく売りたい・売上を伸ばしたい』と思ってポップを作った。そうするとどうしても広告が自分視点になり、どこが素晴らしいのか、どのくらい美味しいのかという価値を全面的に押し出そうとしていた。


二番目に作ったポップは、同じくたくさん売りたいという思いは変わらないが、小売店の多くのお客様は当店のピッツァの歴史もストーリーも何も知らない。しかし事実としてお客様に感動していただき、そのお陰で発展してきた。さらに言えば味の自信はめちゃくちゃある。
その事実と今までの感謝の気持ちを素直な気持ちで伝えることで、このピッツァに興味を持ってもらおうと思った。

このやり方があってるかどうかわからないが、やはり顧客視点で考え、愛を持って考えたポップは伝わり方に違いが出る。

事実、発売してすぐに売り切れ、毎日買いに来る人も出るくらい人気商品になった。予約もしてくれている。


知ってもらうという事は現在の社会ではとても難しい。情報があふれているからだ。いいものを作っても、知ってもらえなければ売れることは無い。ビッグスマイルは今まで全く手を付けていなかったプロモーションに力を入れていこうと思っている。どうすればいいかわからないので、今から猛勉強し、プロモーション活動に磨きをかけていこうと思っている。

ぜひビッグスマイル久我山店・中野店でピッツァを買って、意見を下さい。もっともっとブラッシュアップしていきます。

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