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8月24日-30日 |伊藤之湖 とくらひろよ 二人展『小さな願い』

小さな願い1

京都造形芸術大学の通信教育学部にて日本画を学んだ二人の展示です。
伝統的な日本画の技術や画材を用いながらも、各々の世界観は一見して、一般的な日本画のイメージからは遠いものかもしれません。表現や作風は異なりますが、根底には儚いものへの視点を共通して持っています。

今回は、儚くも確かにそこのある願いや祈り、想いに触れる意味を込め「小さな願い」というタイトルで、作品をご紹介します。どうぞご覧くださいませ。

2021年8月24日(火)-8月30日(月)
11:00-19:00(最終日は16:00まで)
恵文社一乗寺店 ギャラリーアンフェール


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伊藤 之湖 Yukiko Ito

人と動物の関係(人のもたらす、動物の生息環境への影響などの環境問題)について学びながら、主に野生動物をモチーフに、数年前から描き始めました。私自身、学ぶことと、その先に何が出来るのかを考えさせられる日々ですが、見てくださる方が動物たちに何か少し興味を抱く、ほんの小さなきっかけになれたら嬉しいです。
 
作品の特徴としては、日本画の画材である岩絵具や水干絵の具に加えて、糸を用いて制作しているところです。通常は紙面などに直接描画するわけですが、以前「糸を画面に貼り付けた上に描く」という方法を用いたことをきっかけに、「この糸が解ければ消えてしまう」という存在の儚さや、「糸を紡ぐも解くも、気付かず各々の手に委ねられている」という意味を込め、糸を用いています。
また、今回ご紹介するミニ額のシリーズは、糸一本を一筆書きのようにして動物の姿を形造っています。文字通り、解け始めると全て消えてしまう・・・というものです。
 
私たちの性格がひとりひとり異なるのと同様に、動物たちの持つ、個性のような愛らしさを1点1点に表現したいなと思っています。それぞれに違う額装も含め、お楽しみいただけますと幸いです。

大阪府出身
2017年 京都造形芸術大学 通信教育部 日本画コース卒業
    「画心展 New Order」出展 (佐藤美術館/東京)
            「カカオものcollection」 出展 (神戸北野坂 FLORE Artist Gallery/兵庫)
2018年 「IRONOKAI」 (みやこめっせ/京都)
2019年 「IRONOKAI」 (KAMIKOBO/京都)


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とくら ひろよ Hiroyo Tokura

私の作品のテーマは2つあります。

1つは日々の生活の中でいわゆる世間一般との価値観のズレにより感じた不安や孤独感、悲しみといった感情をテーマにした作品です。私が辛い想いをした時に自らの心を癒すために描き始めました。説明のできない感情や心をテーマにした静かな作品で、このシリーズを「こころの絵画」と名付けました。同様に孤独や悲しみを抱える人の心にも届けられたらとても嬉しいです。日本画の画材を使用して、私の好きな色と独自のマチエールを使って表現しています。今回はこちらの作品を中心に展示させて頂きます。

もう1つは私にとっての「KAWAII」をテーマにした作品です。目で観て感じられる可愛さの結晶としての少女人形を描きます。特徴は大きくてキラキラした瞳です。おとなしく儚げでありながら、芯の通った強さも感じられる可愛さを独自に表現しています。カラフルで彩度が高いアクリル絵の具で細かなところまで丁寧に描き、部屋に飾ると可愛さに癒されるような絵画を目指しています。

大阪府出身
2017年 京都造形芸術大学 通信教育部 日本画コース卒業
2016年 個展「乙姫箱のミニ展覧会」(ギャラリーメゾンダール/大阪)
2017年 学生日本画作品展示(ホテルグランヴィア京都)
2018年 「IRONOKAI」 (みやこめっせ/京都)
2019年 「IRONOKAI」 (KAMIKOBO/京都)
2020年 個展「つぼみ」(ギャラリー藏/大阪)
ウェブサイト:https://otomebaco.jimdofree.com/
ツイッター:https://twitter.com/sami_hiro

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